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日本公認会計士協会東京会が「会計士の多様性」をテーマに「CPA TALKs 2019」を開催

日本公認会計士協会東京会若手公認会計士特別委員会(通称:青年部)は3月21日、東京・千代田区の秋葉原UDX THEATERで、CPA TALKs 2019を開催した。「会計士の多様性」をテーマに開かれた今回は、さまざまな分野で活躍する4人の公認会計士が登壇、自身の経験やキャリアをもとに公認会計士の可能性や資格を活かしたキャリアの広がりについてプレゼンを行った。

さまざまな分野で活躍する公認会計士の体験を聞くことで、新たな公認会計士の生き方を考える機会になるCPATALKs。若手公認会計士や受験生が出席するイベントとして定着しているが、対外的には公認会計士の存在を知ってもらう情報発信の場として注目されている。
3月21日に開催されたテーマは「会計士の多様性」。監査法人に入所した新人のころは、与えられた仕事に満足できず、悶々とした日々を送っていたが、人生の転機を境に遣り甲斐のある仕事に出会い、自らの道を切り開いた体験をはじめ、人脈を広げる中でブロックチェーンや仮想通貨という新たな事業分野に飛び込むきっかけになった話、監査法人に勤めながらプロボノで行っていた社会課題解決の活動が、今やメーンの仕事になり、事業会社で大きな実績を残している話など、公認会計士資格を生かした働き方の多様性と将来性を実感できるトークセッションとなった。
4人のプレゼンターが登壇したパネルディスカッションでは、これまでのそれぞれの生き方を振り返りながら、「一歩踏み出し行動する中で、人との縁が人生を変えるきっかけとなる」「目の前の仕事に全力で取り組む中で、自分のやりたい仕事が見えてくる」「業界は違っても、公認会計士の知識や経験は、次のステップに必ずプラスになる」と訴えた。

梅木典子氏(PwCあらた有限責任監査法人 パートナー)

梅木典子氏

「人生100年時代を生きる~しなやかなキャリアの作り方」


外資系企業や金融機関の会計監査、アドバイザリー業務に20年超にわたり従事。現在は、PwCあらた有限責任監査法人パートナーとして、クライアント業務のほか、PwC Japan Groupのダイバーシティ推進リーダーを務める。社外では日本公認会計士協会の女性活躍促進協議会委員、如水会監事等を務める。プライベートでは二児の母。「自分らしくキャリアをしなやかに築く」を実践中。


監査法人に入社して5年間は、仕事にやり甲斐を感じることはなく、モチベーションを保てないまま結婚。出産・育児休暇の取得後、復職する際に縁あって得意な英語を生かせる外資系金融クライアントに関与され、その後の人生が一変するキッカケに。
仕事に熱中していく中、子育てと仕事の両立という現実にぶつかる。

監査法人の中で同様の環境にある人と交流を図りながら、働き方の多様性などをライフワークに。この活動が評価され、監査法人内でのダイバーシティ推進の責任者として現在活動する。

「目の前の仕事に全力で取り組む中、自分の天職といえる仕事と巡り合えた。機会が与えられたら挑戦することが重要。大切なのは自信ではなく、一歩前に踏み出す勇気!」
と参加した若手公認会計士に訴えた。

柚木庸輔氏(日本仮想通貨交換業協会 指導部副部長 )

柚木庸輔氏

「仮想通貨と公認会計士の過去、今、未来」


2004年監査法人入所。その後、外資系事務所、税理士法人、コンサルティング事務所等を渡り歩き、独立。独立後は、後世にバリューを生み出すものは最先端の事業だと信じ、事業会社の起業を模索する。最先端の事業として、ブロックチェーンビジネスに魅了され、日本仮想通貨交換業協会にて、業界の発展のために奮闘している。


独立開業したとき、勤め人時代とは異なり、「待っていると仕事が来ない」「一緒に仕事する仲間がいない」という環境に置かれ、営業活動として人脈を広げることに力を入れた。
素晴らしい仲間に恵まれ、公認会計士としての仕事が増える中、これまでと違う起業家などとの交流も増える。

こうしたなか、新たなビジネスとして仮想通貨やブロックチェーン技術の将来性に触れ、300年のために何かしらの価値を残せる仕事ではないかと考え、この分野に飛び込むことに。
仮想通貨交換業の自主規制団体として設立された一般社団法人日本仮想通貨交換業協会の立ち上げメンバーとして参画。
会員である仮想通貨交換業等の検査指導のほか、仮想通貨の監査制度(コード監査)の構築や会計基準等の整備などに取り組んでいる。

「仮想通貨、ブロックチェーンの会計基準や監査制度などは、これから整ってくるもの。公認会計士として、自分の専門分野も生かし新たな時代を切り開いていく楽しみがある」
と仕事の遣り甲斐を伝えた。

永井義直氏(株式会社マナボックス 代表取締役)

永井義直氏

「落ちこぼれ公認会計士、ベトナムで人生大改革」


監査法人で2年半勤務した後、2010年よりベトナムへ。日系コンサルティング会社にて、企業のベトナム進出を支援。2014年、エドテック領域にてマナボックス社を創業。ベトナムで経理学習者向けにオンライン自習・学習サービス、標準テストを提供。2018年、東京に戻り、ベトナム人初の日商簿記1級合格者タイン氏と共に在留ベトナム人に対する「簿記2級教育」のサービスの開発・提供・就職支援をしている。


監査法人に入社し数年は、法人内でも底辺の5%に入る落ちこぼれ組。
仕事にも身が入らず、悶々と日々を過ごしていたが、そんな自身を変えたいと監査法人を退職。自分探しにアメリカに留学した。

「英語が苦手だったから、それを克服したら何か変わると思った」
とアメリカ選択の理由を話す。

そこで出会った人の縁で人生が180度変わった。
その後、ベトナムでの日系コンサルティング会社の経験なども活かし、ベトナムで起業。現在のパートナーとなる会計士2人と事業を拡大。
これが軌道に乗り、現在は、新たな事業展開として日本に来たベトナム人留学生に簿記を教え、会計事務所や事業会社に送り出している。

日本語を学ぶベトナム人留学生の現状として、就職先がないという問題があり、その一つの解決策として簿記を教える事業をスタート。
会計事務所や事業会社の社員として就職できる人材を育成し、外国人留学生の新たなワーク創出に力を入れている。

塚越 学氏(株式会社東レ経営研究所 ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部 上席シニアコンサルタント)

塚越学氏

「ワークもライフもすべてをキャリアにする」


10年近くの監査法人勤務、マネージャー職を経て、異業種へ転職。(株)東レ経営研究所上席シニアコンサルタントに加えて、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事、認定NPO法人フローレンス監事としても活躍。人財開発・働き方改革などのセミナー・コンサルティングを数多く実施。企業や国・自治体との連携・協働で子育て環境や人事労務の改革に挑戦中。三児の父親として3回の育休を取得。


子どもの誕生で感じ始めた数々の社会課題。子どもに今より良い社会を託せるよう、監査業務を行う傍ら、プロボノとして会計士の知見、育休や子育て経験、働き方の苦悩を活かして、様々な人たちと連携しながら、子育てに関する社会課題解決に向けて法律や環境を1つずつ変えていく。

その後、親族の不幸と身近な介護問題に直面し、少子高齢社会の課題解決を本業にしようと決意。
監査法人を退職し、現在の株式会社東レ経営研究所に転職。
ダイバーシティとワークライフバランス分野で大きな実績を残している。

「監査法人勤務時代に監査業務以外でやっていたことが今は本業になった。キャリアにアップもダウンもなく、自分が命を燃やしてやってきたことすべて。ワークでもライフでも興味のあることに一歩踏み込むと新たなキャリアとして積みあがる」
と公認会計士という資格を生かした将来性について話をした。

著者: KaikeiZine編集部

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