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経営承継支援 10分で出来るM&A簡易株価査定ツールを提供

中小企業経営者が事業承継の選択肢としてM&A(合併・売却)に踏み切れない理由の一つに「いくらで売れるのか」とう問題がある。こうした問題を解決するため株式会社経営承継支援(東京・千代田区、代表取締役社長=笹川敏幸氏)は8月1日から、簡易な株価算定が短時間で出来る「M&A10分診断」サービスを開始した。同社では8月1日から12月27日まで無料トライアルを実施している。

(写真:中小企業の事業承継問題解決ために、新サービスについて紹介する笹川社長)

企業が第三者への事業承継を検討する際に必要になる株価算定だが、厳密に行うとなると多くの時間と多額な費用がかかる。中小企業の経営者にとって、これがハードルとなり、「いくらで売却できるのか」という関心がある一方で、第三者への事業承継に二の足を踏んでしまうことが多い。そこで、経営承継支援では、中小企業向けに財務諸表などの情報を送るだけで、簡易株価査定が短時間で簡単にできるサービスを8月1日から開始した。

同社では、専用のOCRスキャナと独自のソフトウェアを使い、紙の財務諸表を読み込むだけで財務情報が自動的に整理・集約され、簡易株価査定が短時間にできる。「通常、手作業で10時間以上かかっていた業務がわずか10分に短縮できる」(笹川社長)。

第三者への事業承継際しては、まず決算書やヒアリングをもとに売買する株価の目安を算定し、買手との交渉が行われる。そのため、簡易株価査定業務が不可欠であり、このステップに二の足を踏んでいては先に進まないわけだ。

同社の新サービス「M&A10分診断」を提供することで、簡易株価査定の時間・手間を大幅に効率化し、これまで支援が十分でなかった中小・零細企業までカバーし、「一社でも多くの中小企業の価値を次世代に繋ぎ、後継者不足による廃業をゼロにすることを目指す」(笹川社長)としている。

会計事務所の顧問先企業では、経営者の高齢化が進み、事業承継に「待ったなし」の状況になっているケースが多い。中企庁調べでは、全国の企業の3分の1にあたる127万社が後継者不在としており、将来の廃業リスクが社会問題化している。手間のかかる簡易な株価算定が無料で、早くできるなら、こうしたツールを活用しながら顧問先の事業承継支援に力を入れるのも会計事務所としては重要な取り組みだ。

著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は一般社団法人租税調査研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャー、TAXジャーナリストとして活動。㈱ZEIKENメディアプラス代表取締役社長。
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