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OneWorld税理士法人 資金調達支援を通じて“経営者の夢”かなえるお手伝い


スタートアップでも銀行は融資する


―スタートアップ企業でも銀行から資金調達できるものですか。

はい。エンジェル投資家から1~2千万円の出資をうけているようなシード期のスタートアップ企業でも銀行からお金を借りられます。エンジェル投資家やベンチャーキャピタル(VC)、スタートアップの経営者たちは、エクイティファイナンス(資本金での資金調達)について詳しいですが、デッド・ファイナンス(借入による資金調達)についてはあまり詳しくなく、経営者の中には「スタートアップだからお金を借りられない」と諦めている人が多いようです。

―銀行をどのように説得するのですか。

説得というよりは、見せ方の問題だと思います。ポイントは2つあります。

1つ目は、そもそも日本のスタートアップ企業への投資がハイリスクハイリターンではないということを金融機関にも分かってもらうことです。日本のスタートアップ企業のビジネスといえば、良くも悪くも堅実だと思います。スタートアップとはいえその多くは、紙の業務をデジタル化させたり、手作業をAI化させたりと、従来のやり方を変えるものです。Facebookのように市場をゼロから作り上げるような画期的でハイリスクハイリターンのビジネスを生み出そうとするような企業は多くありません。

2つ目は、日本のスタートアップ企業には優秀な人達が集まっているということです。それぞれの人が各分野の専門家です。話を聞いてみると、中にはその分野の第一人者のような方もいます。そうしたスタートアップ企業の話を詳しく聞くと、メーンのビジネス以外の請負などで稼げているんです。例えば、システム開発で毎月100万円ほど安定的に稼いでいたり、コンサルティングで月30万円の収入があったりします。スタートアップ企業が行うピッチの多くは、エクイティ・ファイナンスにチューンナップされていますので、そうした実態がうまく表現されていないことがあります。しかし、金融機関にとってメーンのビジネスのJカーブよりも、そういった地道な売上計上のほうが知りたいことが多いので、そのこと計画書にしっかり入れてしまえば、金融機関にとってもリスクの低い貸出先となり、安心してお金を貸しやすくなります。


オンラインレンディングを活用する場面


―最近は、いろいろな資金調達方法がありますが、会計事務所としては顧問先にアドバイスしていくに当たりどう選んでいけばよいでしょか

融資条件や企業の状況を総合的に考えながら、ケースバイケースで対応していくしかありません。保証協会の何十周年記念などで「保証額を倍にするキャンペーン」を実施していることがあります。そうしたタイミングにあえば、その利用を積極的に考えるべきでしょうし、資金調達に関する時間的余裕があるのであれば、自治体の制度融資などをじっくり攻めてよい条件を引き出すべきでしょう。逆になんらか突発的な需要で、300万円ほどの短期融資が必要で、審査を早く終える必要があるなら、たとえば「弥生会計」データと連動して、融資審査を行うオンラインレンディングサービスのアルトアがいいでしょう。

資金調達支援は、お客様のニーズに合わせたカードをどれくらい切れるかが肝ですので、私達は、常にそうした情報を集めております。例えば、日本政策金融公庫と商工中金、中小企業庁、中小機構のホームページを1日1回必ず確認するようにしています。

―最近、アルトアを顧客に紹介したとお聞きしましたが、どう評価していますか。

中小企業の場合、少なからずあるのが、予定していた入金がなく、一方で支払い期日が迫っているような緊急事態でアルトアが役立ちます。潤沢な資金を手元に残していない中小企業にとっては、いざというときのためにこうしたサービスは有難いですね。いくつか同様のオンラインレンディングサービスがありますが、顧問税理士としては、アルトアは弥生のグループ会社なので安心感があります。そこは紹介するに当たっての大きなポイントですね。

―消費税などの納税資金が不足しているケースでもオンラインレンディングは助かりますね。

消費税は顧客や取引先から預かったお金ですから、本来なら取っておかなければいけません。会計事務所としては、計画的な納税資金の確保を指導していますが、中にはたまたま現金が足りないケースもあります。消費税の納税資金を金融機関に「貸してください」と相談しにくいので、そういうときもアルトアが役立ちそうですね。


事業承継支援がこれからの課題


―事務所の将来展望をお聞かせください。

喫緊の課題は事業承継です。これは顧問先のためにも税理士が何とかしなければいけない問題です。事業承継を成功させるためには、後継者のモチベーションを上げ、その後継者が社内で受け入れられる環境作りも大切になります。経営していくための経営戦略を教えることも含め、総合的に支援できるような事務所に育てたいと考えています。

また、資金調達支援のサービス内容は、更に磨きをかけます。ビジネスモデルの構築からお手伝いをして、「融資はこうしましょう」「補助金をもらいましょう」と、総合的な支援をできるような事務所にしていきたいと考えています。

アルトア オンライン融資サービスは、手続きが全てオンラインで完結する融資サービスだ。弥生の会計データをアルトアに連携して、希望の融資額と返済期間を選択するだけで、アルトアが自動でデータ解析を行い、融資条件を提示してくれる。弥生株式会社と親会社のオリックスが共同で設立したアルトア株式会社が運営している。

 

<事務所概要>
OneWorld税理士法人(旧 会計事務所シンシア、旧 フロンティア会計事務所)2018年4月設立
代表社員=小野敏人(公認会計士・税理士)
オフィス=東京(中央区)、愛知(名古屋市)、福岡(福岡市)
スタッフ数=40人(2019年8月現在)

 

<概要>
アルトア株式会社(本社=東京都千代田区)
代表取締役=岡本浩一郎
2017年2月、会計ビッグデータを活用した新たな金融サービス「アルトア オンライン融資サービス【ALTOA】」を提供。ホームページ=https://www.altoa.jp/

 

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著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は一般社団法人租税調査研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャー、TAXジャーナリストとして活動。㈱ZEIKENメディアプラス代表取締役社長。
■税と経営の顧問団租税調査研究会
https://zeimusoudan.biz/
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https://kaikeizine.jp/

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