RPAの導入支援・コンサルティングを行うスターティアレイズ株式会社(東京・新宿区、代表取締役社長 古川征且 以下「スターティアレイズ」)と、KaikeiZineを運営する株式会社レックスアドバイザーズ(東京・千代田区,代表取締役岡村康男氏 以下「REX」)は1月23日、会計事務所向けに特化したRPAの基礎知識に関する共催セミナーを開催した。

税理士登録数や税理士試験の受験者数が減少する中、会計事務所の人手不足に対する危機感は高まっています。単に採用に力を入れるだけでなく、適正に人員配置をし、同時に業務効率化を進める動きが本格化してきました。
特にRPA(ロボットによるPCを使用した業務の自動化)は、単純作業をロボットに任せることで業務を効率化するツールとして、会計事務所でも注目されています。
参加者多数!会計事務所特化のRPA基礎講座
当初の定員数に対して多数の参加申込みをいただき、参加枠を拡大。当日は26名の方にご参加いただきました。参加者は会計事務所の代表、管理職の方、最先端の技術を知りたいという税理士や公認会計士が中心。RPAについては事務所ではまだ導入しておらず、情報収集をしたいという方が多く、中には過去にRPAをテスト導入をしたもののうまくいかなかったという事務所の方もいらっしゃいました。
会計事務所にRPAは向かない!?波乱の勉強会スタート
セミナーではまず冒頭に、参加者のRPAに対するイメージを発表していただきました。
すると、
「実はRPAは会計事務所には向かないのではないかと思っている」
という率直な意見が飛び出し、会場はどよめきました。
勉強会講師を務めたスターティアレイズ鈴木氏によると、こうした意見は会計事務所に限らず、RPAの導入を検討する多くの企業が最初に持つイメージとのこと。
「便利そうな気はするけれど、本当に使えるか?」
「結局、導入コストに見合わないのではないか?」
参加者の多くが心の中に持っていた疑念が最初に出たことで、より勉強会の展開が興味深いものになりました。
そもそもRPAとは?

まずはRPAとは何か、どういうことができるのかについて、スターティアレイズの鈴木氏から実演も交えて説明がありました。
RPAのデモンストレーション動画は、RPA開発企業のHPなどにもよく掲載されていますが、PC画面上で何か作業が進んでいるということはわかるものの、具体的にどう動かしているのかは見えにくいものがほとんどです。今回の勉強会ではその場でRPAを動かし、ロボをつくる作業を実演。想像以上に短時間で、簡単にできてしまうことに参加者からも驚きの声があがっていました。
会計事務所の業務ではどうやってRPAを活かすか
続いて、ディスカッションタイム。
RPAの説明と実演を見て、「会計事務所のどのような業務でRPAを活かせるか」をテーマに、参加者の方々で話し合い、発表していただきました。
会計事務所の人材採用コンサルティングに携わってきたレックスアドバイザーズの金子氏がファシリテーターとなり、参加者からはさまざまな意見や質問が飛び交いました。
中でも多かったのは「〇〇の業務には使えるか」といった具体的な業務での活用についての質問。スターティアレイズの鈴木氏からは、業務を分析して分解することの重要性について説明がありました。
また、「手書きの書類を読み取ることができるか」という質問も多かったため、ここでRPAとあわせてAI-OCR(AIを活用した手書き文字のデータ化)についての解説もありました。会計事務所は手書き書類が多いため、参加者の多くが関心をお持ちでした。
最後の質問タイムでは、ここでも実際の業務にどう導入していくかという具体的な質問が多く、時間いっぱいまで次々に手が挙がっていました。
さいごに
今回のRPA基礎講座は、「RPAとは?」という基礎的な内容から具体的な業務利用のイメージまで膨らませていただける内容になりました。
RPAは導入することがゴールではありません。まずはRPAについて知っていただき、次に業務への導入方法や操作など、順を追ってRPAの理解を深めていただければと思います。
●スターティアレイズのRPA特集企画「企業と事務所の賢いRPA活用術」はこちら
https://kaikeizine.jp/special/reiworq/