国税OB税理士が監修。公認会計士・税理士・会計事務所・企業経理担当、税金・会計に関わる“会計人”がいま必要な情報をお届けします!

KaikeiZine

注目キーワード

  • KaikeiZine
  • ビジネスマーケット
  • 【企画特集】アーリーステージ・中小企業のためのお金で得する経営術  第12回 新型コロナ感染症 休業で活用する「雇用調整助成金」 厚労省がさらに制度拡充へ

【企画特集】アーリーステージ・中小企業のためのお金で得する経営術  第12回 新型コロナ感染症 休業で活用する「雇用調整助成金」 厚労省がさらに制度拡充へ

厚生労働省は4月25日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、臨時休業をする企業を支援するため、雇用調整助成金の特例措置をさらに拡充することを決めた。具体的には、中小企業が賃金の6割以上にあたる額の休業手当を従業員に支払った場合、6割を超えた分の費用についてはその全額を助成する。

雇用調整助成金は、売り上げが減少しても従業員を解雇せずに、雇用を維持した企業に休業手当などの一部を助成する制度で、今回の新型コロナウイルス感染症拡大に対しての緊急経済対策では、助成率が中小企業は10分の9、大企業は4分の3まで引き上げていた。

これを厚生労働省ではこのほど、休業手当の支払率60%超の部分の助成率を特例的に10分の10にし、一定の要件を満たす場合は、休業手当を全額助成する。また自治体の休業要請の対象となっている場合は、賃金と同額の手当を払った場合などにその全額を助成する。ただしいずれも1日8330円が上限。

国が休業手当を全額補てんすることで、従業員の雇用と収入維持を後押しるのがねらい。なお、特例措置の詳細については、5月上旬頃を目途に発表するという。

そもそも、労働基準法では、休業中の労働者の生活を守るため、事業主の都合により休業する場合、事業主は労働者に対し休業手当として、賃金の最低6割以上を支払わなければならないとされている。しかし、売上が減少している店側は休業手当を支払うことができず、労働者の解雇に踏み切らざる得ないことも。そうした事態を防ぐため、休業手当を国が一部負担する制度が「雇用調整助成金」だ。

たとえば、月給30万円(日給1万円)であれば、休業手当を賃金の6割と設定すると1日あたり6千円の休業手当を受け取ることができる。「雇用調整助成金」はこの6千円の休業手当の一部を国が補償する助成金だ。本来出社する日が休業になった「日数×休業手当」が事業主から労働者に支払われ、雇用調整助成金は事業主に支給される。なお、1人あたり1日の上限金額は8330円で、これを超すことはできない。

雇用調整助成金の対象は、雇用保険に加入しているすべての事業主。通常、助成金の給付を受けるためには、休業に関する計画届を休業する2週間前を目処に提出、いくつかの条件を満たす必要がある。

今回の新型コロナウイルス感染症拡大防止が要因であれば、政府は4月1日~6月30日までを「緊急対応期間」と定め、給付に関する条件を大幅緩和し、中小企業、大企業ともに助成率を引き上げていた。

また、期間中は、雇用保険被保険者ではないアルバイトやパートも助成金の対象に含まれるほか、通常であれば雇用期間が6カ月未満の労働者を休業等させた場合は助成の対象とはならないが、今回の特例措置の期間中は6カ月未満であっても対象となっている。

申請については、通常、休業に入る2週間前を目処に休業予定日数などを記入した「休業等実施計画(変更)届」などの提出が求められるが、今回は申請後の提出も認めている。つまり、すでに休業に入っている事業主でも、これからハローワークや労働局に書類を提出することで助成金を受け取れる。

▼雇用調整助成金の様式ダウンロードはこちら

<新型コロナウイルス感染症対策特例措置用>

ただ、助成金の支給については、通常、申請してから約2カ月で支給されるところ、現在申請件数が多く処理に時間が掛かっている。厚生労働省は、手続きの簡素化や事務処理の体制強化を図ると発表しているが、現場窓口である労働局やハローワークは、緊急事態において通常対応が困難になっている状況だ。

<関連記事>

▶第1回 会社にかかる税金と節税

▶第2回 オーナー社長の負担は法人税、所得税のダブルパンチ

▶第3回 会社にかかる税金を知る ~実際の税金はいくらになるのか・・・~

▶第4回 経営者が検討すべき「節税」と「租税回避」「脱税」は全く違う

▶第5回 最低でも決算3カ月前から節税対策を考えておく理由

▶第6回 中小企業経営者の報酬は高めに設定しておくべき理由

▶第7回 飲食業以外でも消費税の軽減税率が影響

▶第8回 利益を出している法人の節税ならまず経営セーフティ共済を検討すべき理由

▶第9回 社長個人の所得税、住民税を安くする小規模企業共済

▶第10回 社長の老後資金の積立に「つみたてNISA」の活用

▶第11回 新型コロナウイルスで活用したい小規模事業主向け融資

Presented by アルトア株式会社

<概要>
アルトア株式会社 ( Altoa, Inc.、東京千代田区、代表取締役=岡本浩一郎)
会計ソフト『弥生会計』を提供する弥生株式会社の子会社。
会計データとAIを活用した新たな与信モデルを開発し、小規模事業者向けに「アルトア
オンライン融資サービス」を提供する。会計データ提出とインターネット入力で申込み
手続きが完了、保証人・担保なしと、早さと利便性がサービスの特長。

———————————————————————————————————————
◆KaikeiZineメルマガのご購読(無料)はこちらから!
メルマガを購読する

おすすめ記事やセミナー情報などお届けします
———————————————————————————————————————

著者: KaikeiZine編集部

KaikeiZine

租税調査研究会が監修する税金・会計の総合ニュースメディアです。税金・会計に関するさまざまなニュースを、わかりやすくお届けします!
■運営会社 株式会社レックスアドバイザーズ
https://www.rex-adv.co.jp/
■監修 税と経営の顧問団租税調査研究会
https://zeimusoudan.biz/
■公認会計士・税理士・経理の転職サイトREX
https://www.career-adv.jp/

ページ先頭へ