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【企画特集】アーリーステージ・中小企業のためのお金で得する経営術  第15回 コロナ対策でテレワーク導入 社員同士のオンライン飲み会にお金を支給したら福利厚生費で処理

コロナ禍の影響で、テレワークを導入する企業が増えているが、社員間のコミュニケーションを促進する目的から、社員間のオンライン飲み会に掛かった費用を会社が負担するケースも見受けられる。基本的には「福利厚生費」で税務上処理することになるのだが、この「福利厚生費」、社員のモチベーションアップだけでなく、節税効果も期待できることからうまく活用したいところだ。

会社の税務では、「福利厚生費」という費用が、経費算入が可能なものとして認められている。福利厚生費とは、企業が従業員のために提供する給与以外の部分を指すが、従業員の職場内外の環境を向上し、人間関係を良好に保つために支出するものも含まれるとされている。国税庁によると、従業員向けに行う以下のような支出に関しても福利厚生費になりうるとされている。

  • ・専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行などのために通常要する費用
  • ・社内の行事に際して支出される金額

例えば、

(1) 創立記念日、国民の祝日、新社屋の落成式などに際し、従業員におおむね一律に、社内において供与される通常の飲食に要する費用

(2) 従業員等(従業員等であった者を含みます。)または、その親族等のお祝いやご不幸などに際して、一定の基準に従って支給される金品に要する費用(結婚祝、出産祝、香典、病気見舞いなど)

(措法61の4、措令37の5、措通61の4(1)-1、61の4(1)-10)

など。

ただ、これだけでなく福利厚生費は、税法上はかなり広範囲に認められており、健康診断、スポーツジムの会員などのレジャー費、社員旅行、夜食代、昼食費などの補助にも適用されうる。原則、従業員全員を対象に使うお金であるということが前提になるが、社員旅行などは必ずしも全員が参加しなくても、一定以上の参加があれば対象となりうる。社員間でのオンライン飲み会の費用を会社が負担した場合も、「高額でなければ福利厚生費として損金処理しても問題はない」(国税OB税理士)と見られ、お酒やつまみを購入したときの領収書などを揃えておくとよいだろう。ただし、会社としては、税務署に指摘されたときのことも考え、「就業規則」や「テレワーク規程」などに「社員1人当たり、月額〇千円以内で社内交流金を支給する」など明確に記しておくことも重要だ。

ところで、日本の中小企業は、社長が株主を兼ねているオーナー社長で、家族が役員や従業員ということも少なくない。また、社長1人が従業員ということもある。こうしたオーナー企業においても、福利厚生費は利用できる。

福利厚生費というと、お金に余裕のある大企業が使うものと思い込んでいる中小企業経営者も多いが、中小・零細企業ほど有効活用すべきものだ。小規模の同族オーナー会社なら、経営者の判断で福利厚生の種類や範囲を設定することができる。税務署から「公私混同」と判断されると、「給与」や「社内交際費」になるケースもありうるが、いくつかの条件をクリアしていれば、福利厚生費として損金処理することが可能だ。福利厚生費の上手な活用方法を考えてみるのも経営者としては必要だ。

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