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20代公認会計士必見!30代40代でフリーランスを目指す際、本当に必要なスキルとは

社会全体の働き方が変化している今、フリーランスでの働き方を実現させたいという公認会計士の方も多いのではないでしょうか。今回はフリーランスを目指す公認会計士が身に着けておくべきスキルについてご紹介します。

1. 幅広い公認会計士のキャリア フリーランスという選択

公認会計士にとって「独占業務」である監査を経験できることから、監査法人は最もメジャーなキャリアパス。しかし、数字を扱い数字を読むプロとして公認会計士が活躍できるフィールドは幅広く、そのキャリアパスも多岐に渡ります。以下に代表的なものを挙げてみましょう。

  • ・監査法人
  • ・コンサルタント系
  • ・一般事業会社の経理ポジション
  • ・ベンチャー企業のCFO
  • ・独立開業

そして、現在もう一つの選択肢として注目されているのがフリーランスです。今回は、フリーランスを目指す公認会計士が知っておくべき基礎知識や身に着けておくべきスキルについてご紹介します。

2. 社会全体で増えるフリーランス メリット・デメリットは?

日本のフリーランスの現状について説明する前に、フリーランス先進国ともいえるアメリカに目を向けてみたいと思います。アメリカのフリーランス向けプラットフォームUpWorkによれば、フリーランス経済規模は2018年に前年比30%増加し、1兆4千億ドル(約154兆円)に達したといいます。

そして今、そのアメリカで大きな関心を集めているのが、フリーランスの作り上げる経済「ギグ・エコノミー」。働き方のみならず、生き方までもが変わると言われる「ギグ・エコノミー」は、アメリカ経済の主流になるという見方もあります。

現時点では、アメリカと比較して日本のフリーランスの経済規模が主流になるとは言い難いかもしれません。しかし、リクルートワークス研究所の調査によると、2018年の時点で日本のフリーランス人口は約472万人(就業者の7.2%)、そのうち、本業をフリーランスとして働いている人は、1年間で約19万人増加し、約324万人にのぼるとのことです。今後、企業が副業・兼業を推進する動きを加速させれば、兼業フリーランスの数もさらに増えることが推測されます。

このように、社会全体で増えているフリーランス。しかしフリーランスとして働き方を考えるにあたって、まず気になるのはメリット・デメリットではないでしょうか。主なものを以下に挙げてみたいと思います。

〇メリット

  • ・就業環境(働く時間・場所)を自分で設定できる
  • ・仕事上の人間関係の悩みが減る
  • ・プライベートの時間を多く持てる
  • ・自分の裁量で仕事の量・収入(年収)をある程度調整できる
  • ・自分のスキルを高められる

▲デメリット

  • ・収入(年収)が安定しない
  • ・社会的信用が得にくい
  • ・病気、介護、出産などライフリスクに対する不安
  • ・経理などのバックオフィス作業が煩雑
  • ・新規の仕事がなかなか見つからない
  • ・人脈を広げるのが難しい

当然ながらメリット・デメリットは両方存在しますが、特に注目してほしいのはデメリットの方です。上記は社会全体のフリーランスのデメリットであって、「士業」のフリーランスのデメリットではないという点がポイントです。重なる部分はあったとしても、公認会計士がフリーランスになった場合に、これらのデメリットを打ち消しメリットを残せるのであれば、フリーランスになるという選択肢もキャリアパスとして十分想定できるのではないでしょうか。

デメリットの中でおそらく最も大きなハードルとなる収入(年収)はどうでしょう。下のグラフの「専門・士業系」を見ると、他の職種と比べて収入が高いことが分かります。

出典:「フリーランス白書2019」 (一般社団法人 プロフェッショナル&パラレルキャリア ・ フリーランス協会)

このグラフでは「士業・専門職」となっているので公認会計士だけに限定してはいないものの、同じく収入の高い「ビジネス系」、「IT・エンジニア系」とともに、公認会計士は法人を主な取引先とする業種です。このことから、フリーランスの「士業」全体はもちろん、フリーランスの公認会計士も収入が高い傾向にあると想定ができます。収入が高ければライフリスクへの備えも可能で、資格は社会的信用にもつながります。つまり、高い収入を安定的に得られれば、デメリットの多くはカバーできると考えられるのです。

では、収入を安定させるにはどうしたらいいのでしょうか。そのために今から身に着けたい2つのスキルをご紹介します。

3. フリーランスを目指すなら身に着けておきたいビジネススキル

①対人スキル

先ほどのデメリットの中にあった「新規の仕事を見つけること」と「人脈を作るのが難しいこと」。これら2つの問題を解決するために必要なのが対人スキルです。自己啓発本の元祖として有名なデール・カーネギーの著書『人を動かす』でも、コミュニケーション術に力点を置いて説明されていますね。その中で述べられている「人に好かれるための心得」は以下の6つです。

  • 1、誠実な関心を寄せる
  • 2、笑顔で接する
  • 3、相手の名前を忘れない
  • 4、良い聞き手になる
  • 5、相手の関心を探り、話題に出す
  • 6、相手に「自分は重要な立場である」と感じさせる

顧客との信頼関係を築く上で、相手の話を聞いて理解し共感すること、自分の意見を整理して端的に話すことは重要な能力です。仲間と話すのは好きなのに仕事上の会話は苦手、という場合には、ぜひ積極的に立場や役職が自分とは異なる人との会話を積み重ねてみましょう。

そしてもう一つ、公認会計士がフリーランスになる上で必要なのは、営業力や交渉力、コーチングといったビジネスでの対話スキルです。具体的には、経営に関して問題点と解決策をプレゼンし、顧客をコーチングしながらゴールへと導くスキルです。クライアントと仕事をする機会が多いほど身に着く力ではありますが、フリーランスとして個人で仕事を始める前に、ぜひ知識として頭に入れておいてください。

ちなみに、デール・カーネギーの「人に好かれるための心得」の原語では、6つ目の最後に”-and do it sincerely(誠実に)”が付きます。口先の巧さではなく、誠実さこそがコミュニケーションの根底に必要であることも心に刻んでおきましょう。

②課題解決/目標達成スキル

目標を定め、それを達成するスキルは、公認会計士試験に合格する過程ですでに身に着けているかもしれません。現在の職場でも、時間管理やタスク管理は仕事をしながら当たり前にやっていることだと思いますが、もし苦手意識を持っている人がいたら、慣れている職場にいるうちに、目標達成までの時間管理やタスク管理を身に着けておきましょう。

フリーランスになれば、当然すべて個人裁量で管理することになります。せっかく得た仕事も適切に達成できなければ、その後の仕事には繋がりません。事前の情報整理と課題の設定を明確にして、目標を達成していかなければならないのです。

また、顧客の経営のコーチングを行うなら、自分ではなく顧客のタスク管理も行わなければなりません。長期的な視点で会社を見たときに、今すべきこと、止めるべきこと、準備しておくべきことなど、ゴールを明確にした上で逆算したタスクを顧客に伝えていく必要があります。最終的な目標や過程について指針をしっかり出せば、顧客と共通の認識を持つことができ、課題解決のために信頼感や協力を得やすくなります。

4. フリーランスの公認会計士が活躍するポジション

公認会計士がフリーランスとして活躍する場合、近年多く採用されている案件が次の3つです。

監査業務

監査法人の非常勤業務を主に行います。監査業務の一部を担う場合や、主査としてクライアントを委託される場合など、請け負う案件によって業務内容はさまざま。フリーランス公認会計士のベーシックな収入源と言われているのは、時給に換算すると監査法人の社員として勤務するよりも高額なケースが多いためです。ただし、監査経験のみの公認会計士でも担当できる半面、単価が安いケースもあります。また、仕事がある時期には波があり、繁忙期に仕事が集中する一方閑散期にはフリーランス同士で仕事の取り合いになることも。収入アップや、フリーランスとして人脈・経験の幅を広げることを目的とするなら、監査業務を請け負いつつ、それ以外の仕事も探しておきたいですね。

CFO

一般事業会社の中でも特にベンチャー企業などアーリーステージの会社であったり、IPOを目指す会社であったりすると、業務委託の会計士をCFOポジションとして募集することがあります。具体的なプロジェクトに対して適任者を募集する場合が多いため、内部統制やIPO、M&A、決算の早期化などを任されます。中には、ベンチャー企業がCFOポジションに公認会計士を採用して、会社に箔を付けたいというケースもあります。

企業側から監査経験のある公認会計士に期する役割は、経営のデータサイエンティストとして経営参謀となることです。ただし、一口に公認会計士といっても、金融出身か監査法人出身かによって強みは大きく異なります。また、公認会計士を採用したことのない企業では、CFOとして採用しても何を担当させるべきか分からず、いざ中に入ってみると一般的な経理・財務担当だったというミスマッチも起こり得るのです。経営のコアに触れられる、面白味がある職種といえますが、双方にとって採用後のギャップが生じないよう慎重に選びたいですね。

IPO/M&A

公認会計士が学んでいる会計基準や国際財務報告基準(IFRS)は各業種業界に共通する原理原則であり、これらには汎用性や応用力があります。そのため、上記のようにIPOやM&Aを推進するリーダーポジションでフリーランスを採用する例も増えてきています。

IPOやM&Aに直接かかわる経験が重視されるほか、投資銀行やコンサルティングファームで得たスキルがあればアドバンテージとして評価されやすくなります。フリーランスの公認会計士として独自の強みを打ち出しやすく、ニーズも高い業務といえるでしょう。

5. フリーランスの道へ

ここまでフリーランスの公認会計士を目指す方のために、身に着けるべきスキルや活躍が期待できるポジションについてご紹介しました。

「フリーランス」の語源は、中世ヨーロッパにおいて、王や組織に属さず拘束されないという意味の”free”と、槍騎兵の”lancer”からきています。公認会計士という強力なfree lancerとして、安定的な収入確保に留まらず、さらなる収入アップ・スキルアップを目指してスポット案件に挑戦してみませんか。

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著者: KaikeiZine編集部

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