国税OB税理士が監修。公認会計士・税理士・会計事務所・企業経理担当、税金・会計に関わる“会計人”がいま必要な情報をお届けします!

KaikeiZine

注目キーワード

経営者ヨシカワの上場探求コラム「色紙で旗揚げ!?コロナ禍の株主総会」

こんにちは。上場探求隊(ジョウタン)のヨシカワです。経営者として上場企業の開示やIPO/上場準備中企業はどんな経営をしているのかを研究・探求するために、この場をお借りして独断と偏見で、レポートをさせていただきます。

改めて、上場探求隊(ジョウタン)のヨシカワです。かつて活躍した“あるある探検隊”のニシカワ君に寄せました(苦笑)

公認会計士でも上場企業の経理財務担当者でもないのですが、社員が100名ほどの会社を経営しています。ひとりの経営者として、上場している会社ってどんな経営をしているのか興味があるのです。300万社以上あるうち3700社しかない日本の最高峰、憧れの上場企業ですから。

さて今回は、withコロナのもとでおこなう上場企業の株主総会出席にチャレンジしました。

「人が集まる会合に参加?やめたほうがいいんじゃない?」と妻には言われましたが、もう自粛は解除されているし、今年に関しては逆にリアルな株主総会に興味があったのです。上場株式は30社ほど保有していますが、株主総会には忙しくてめったに行きません。今年はコロナの影響で商談が少なくなり、多少時間ができました。さすがに感染対策はバッチリしているでしょうし、今年はきっと人数も少なく三密にはならないのでは、と出席してみることにしました。

2020年6月某日、実際に足を運んだのは、広告メディア・人材の超大手企業です。

連結売上で2兆円以上の会社さんですから、通常の株主総会だと100人以上は参加されるのでしょうが、今年は何人かなと期待と不安を抱きながら地下鉄に揺られました。

総会が開催される駅近の会場ビル1階には、フェイスシールドでばっちりガードした担当者さんが10人以上。エレベーターは目の前なのに、ディズニーランドのホーンテッドマンションに並ぶようなクネクネ道が作られて、運動不足の私にとっては万歩計を稼ぐことができました。

消毒用のアルコール自動噴霧器もあって、手で押さなくてもシャーッて出るのです。一台会社に欲しくなりました。

名前・電話番号を書く用紙とボールペン、バインダーを渡され、エレベーターで会場階へ。そこでもばっちりフェイスシールドをした女性担当者の方々が、5つの受付に分かれて15人くらいいたでしょうか。受付の方々の固い表情を見て、バイ菌が入ってきたと思ってないかな…と恐縮し手を震わせながら、招集通知と議決権行使書の入った封筒を取り出します。

いかにも初めてっぽく、「これでいいですか?」と議決権行使書を渡そうとしましたが、「こちらに置いてください」と漆喰の黒いお盆(賞状を渡すときに使うやつ)を指さしました。やっぱりバイ菌か…無事に番号札を渡されると、なんだか入国検査を通ったような気分になりました。いちおう株主なのですが。(泣)

あと、色のついた用紙と顔写真付きの紙をもらいました。

さて、一体どれだけの人が来ているのかと、総会会場前の噴霧器で2回目のアルコール消毒をして、恐る恐る中に入りました。「距離をとってお座りください」と言われ奥のほうへ。平均年齢は65歳くらいでしょうか。女性は約2割。直感ですが、お取引先でもある株主の方が多いような感じでした。掲示板で書き込みするような、短期売買目的の人はいなさそうです。

株主総会に行くといつも思うのは、株主総会に来るお金持ちって結構地味だなって。ストック資産のある高齢者の特徴かも。

座席も椅子のみ。80席くらいありましたが、密に座らないよう一列おきにセットがされていました。机が無いとちょっと不便かな。

待つこと15分程度。総会が始まりました。最終的な出席者は50人くらいだったでしょうか。株主総会自体は拍子抜けするくらい。淡々としたものでした。時間は40分程度。質疑応答も5~6件あり、最低限やることはやっていただいたのだと思いますが、厳しい質問は少なかった。せっかくの参加者には何かお土産があっても・・・と思いがちですが、業績と株価を上げてくれれば良いわけですよね。

こちらは十数人の役員がいる会社さんですが、株主総会にリアルに現れた役員さんは4人だけ。役員席は高い場所にあり、各人アクリル板に仕切られていました。その他の役員さんはリモート参加していると。受付でもらった紙をよく見ると、リモート出席役員と書いてありましたが、実際はどこから参加していらっしゃるのでしょう。そのうちお二人くらいはWEBの画面上で質問に答えていました。

おそらく、上場企業の取締役会もリモート会議が新常態(ニューノーマル)なのでしょう。業績自体はもう開示されている内容ですし、目新しい発見はとくにありません。

ただ初めてだったのは、色のついた用紙を掲げての挙手制です。「黄色の方」とか「赤の方」と指されていたので、色は何種類かあるようですね。色紙の裏はアンケート用紙になっており、閉会後にお返ししました。

3月決算でのコロナの影響は限定的なようで、前期は微増収微減益でした。海外企業のM&Aによる「のれんの償却」で数百万円計上していました。欧米の人材派遣会社をたくさん買収しているようです。日本では認知度が低いですが、人材採用の口コミサイトの運営大手も傘下にあるようです。

withコロナで、どれくらい業績に影響あったか知りたいところでしたが、まだ全容はわかりません。4月は20%減と言っていました。詳しくは第一四半期の開示を待ちますが、リアル店舗の美容、飲食(外食)、旅行、そしてウェディング系の広告も取り扱っていますから、5月も相当影響を受けたのではないでしょうか。

質問をされた株主さんに、広告出稿主がいたようで、4月5月に広告を出したけれど自社の売上はゼロだったと。このコロナ下に新規顧客の広告掲載料を過度に値下げするのは既存取引先との公平性を欠くのでどうにかして欲しいと切実に訴えていました。

たしかに取引先によって同じ広告商品の値段が違うとしたら問題ですよね。古くからの継続取引先が損をするのはファン作りの点でもったいない。売上を上げるのに必死な現場感は伝わりますが…。

また、決済のシステムなど、新たな投資をしながら、古いモデルの事業と入れ替えようとしているみたいです。議長である社長さんは、アフターコロナを見据えた、非効率な習慣の変化に対応をしていくと強調していました。

  • 人を介すビジネスのオンライン化。
  • アナログな当社も考えないと…。
  • 何から変えれば良いのでしょう??

古いビジネスモデルもありますから、残存者利益を得ながら新たなデジタル事業で既存ビジネスの収益を超えることは、簡単ではありません。でも優秀な人材を輩出してきたすごい企業です。広告メディア開発のリーディングカンパニーとして、期待に応えてくれると信じています。

開催終了後、出席者は前の列から密にならないよう順に退室しました。やはりエレベーターはちょっと密になり、20秒くらい息を止めて苦しかったです。3月決算の上場企業は、コロナの影響が業績に反映されるのは第一四半期でしょう。今年は総額200億円以上の配当を出しています。営業力のある会社なので、前半が悪くても後半には巻き返せると思っていて、今年と同様に期待しています!

ちなみに、私は少額保有なので、焼き肉2人前程度の配当を受け取りました。焼き肉の中では、ジョウタン(上タン)が一番好きです。アフターで焼肉屋さんに行ける日が来るのでしょうか。アフターコロナは来れどもアフターはなし。

次回は、もっと良いレポートにしたいと思います。ありがとうございました。

以上、ジョウタンのヨシカワでした。

(執筆協力:上場探求隊 ヨシカワ)

 


バナーをクリックすると㈱レックスアドバイザーズ(KaikeiZine運営会社)のサイトに飛びます

最新記事はKaikeiZine公式SNSで随時お知らせします。

 

◆KaikeiZineメルマガのご購読(無料)はこちらから!
おすすめ記事やセミナー情報などお届けします

メルマガを購読する


 

著者: KaikeiZine編集部

KaikeiZine

租税調査研究会が監修する税金・会計の総合ニュースメディアです。税金・会計に関するさまざまなニュースを、わかりやすくお届けします!
■運営会社 株式会社レックスアドバイザーズ
https://www.rex-adv.co.jp/
■監修 税と経営の顧問団租税調査研究会
https://zeimusoudan.biz/
■公認会計士・税理士・経理の転職サイトREX
https://www.career-adv.jp/

ページ先頭へ