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第26代自民党総裁に菅氏 政策引き継ぎで消費税率据え置き⁉ 2021年4月からの「総額表示」義務付けで消費意欲に黄信号

9月14日、安倍晋三首相の後継の自民党総裁に菅義偉官房長官(71)が決まった。菅総裁は、大胆な金融政策や機動的な財政政策を中核とするアベノミクス路線の継続を表明。消費税も、安倍首相の「10年は税率を見直さない」との方針を引き継ぐ意思を示している。ただ、消費税率の一時的な減税を行わないとも表明しており、消費税の家計への負担感は続くことになりそうだ。

菅官房長官(71)が第26代自民党総裁に選出された。9月15日に党役員人事が行われ、翌16日召集の臨時国会で第99代内閣総理大臣に選出。同日中に新内閣が発足される。

閣僚人事に関しては、霞が関の幹部官僚もヤキモキしながら様子を見守っているが、関心が高いのが、菅首相周辺にどのような人材が配置されるか。官房長官をはじめ、副官房長官が入れ替わると、これまで省庁全体を掌握してきた「官邸閣僚」の力も衰退していくことが予想される。

第2次安倍政権においては、経済産業省出身者を中心とする「官邸官僚」が省庁全体を掌握してきた。「官邸官僚」の筆頭は、今井尚哉首相補佐官兼首相秘書官。それに、新原浩朗経済産業政策局長、佐伯耕三首相秘書官が補佐する形で、経産省出身メンバーが、外交や社会保障など経済以外の分野でも霞が関を動かしてきた。たとえば、「Go Toキャンペーン」の取りまとめ役を経産省が行ってきたほか、学校への一斉休校要請や全世帯向けの布マスクの配布なども「官邸官僚」主導の政策と言われている。

首相周辺の顔ぶれが一新されれば、官邸から同省への指示は減ることが予想され、他の省庁が息を吹き返す可能性ある。

経産省の凋落で財務省の勢いが盛り返すことも

かつては「最強官庁」と言われていた財務省は、安倍政権下で変わった政策決定過程が、昔のように戻るのではないかと期待する。ある幹部職員は「財務省が再び、経済・金融政策の中心に躍り出る可能性は高い」と言う。

財務省の存在が増すと気になるのが「増税」だ。新型コロナウイルス対策に伴う歳出の膨張により、財政悪化が急激に進んでいる。2020年度の歳出と国債発行額は過去最大を大きく更新。財政制度等審議会(財務相の諮問機関)の分科会では、コロナ収束後には、いっそうの財政再建の必要性あると指摘している。

増税議論で関心が高いのが「消費税」。菅総裁は民放番組で、少子高齢化で人口の減少が避けられない状況を指摘し、「将来的なことを考えたら、行政改革は徹底して行った上で、国民にお願いをして、消費税は引き上げざるを得ない」と述べている。ただ、安倍首相が2019年7月、参院選の公示を控えた日本記者クラブ主催の討論会で、消費税率の10%からのさらなる引き上げについて「今後10年間ぐらいの間は必要ないと思う」と述べていることを踏襲する考えで、消費税率の引き上げは「あくまでもその先のことを念頭においた話だ」と言っている。

こうした発言を含め、菅総裁のコロナ禍における経済対策としての消費税率の引き下げは、今のところないと考えてもよい。

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