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採択されても安心できない、補助金の実績報告にご注意ください

新型コロナウイルス感染症の影響を受けた企業を支援するため、新しい補助金が設けられたり、従来からある補助金に特別枠が設けられたりしています。そのため、はじめて補助金に申請する事業者も増えていると思います。補助金に申請して採択されるまでに目が向きがちですが、採択された後に事業を実施して、その実績報告をしてはじめて補助金が支給されます。実績報告とはどのようなものか、どのような点に注意すべきかをお伝えします。

■補助金支給までの流れ

補助金の多くは申請されたら無条件に受け取れるものではなく、提出した事業計画などを審査されて採択される必要があります。採択された後に、事業計画に記載した取り組みを実施して、経費の支払いなどを行います。その後に、実施した取り組み内容や使用した経費などを報告して、それが認められた後に補助金が支給されます。

経済産業省の補助金である、事業再構築補助金、ものづくり補助金、小規模事業者持続化補助金などはいずれもこのような流れとなります。

補助金によって多少異なりますが、補助金支給までの一般的な流れを図にすると次のようになります。

○申請~採択

補助金を用いて取り組む事業計画などを書類にまとめて、その他必要書類と合わせて申請をします。提出した書類をもとに審査が行われて、事業者が採択されます。

○交付申請~交付決定

採択された後、通常は交付申請を行います。採択された段階では、提出した事業計画が補助金の対象として認められましたが、記載した経費が全て認められたわけではありません。そのため、経費の詳細などを記載した交付申請書を提出します。それをもとに確認が行われて、問題なければ交付決定となります。ここで、補助対象以外の経費が含まれていたりすると、申請時に提出した補助金額よりも減額される可能性があります。

通常、補助対象となるのは、交付決定した後の経費についてです。そのため、補助金の採択がされても、交付決定された後に発注や購入などを行うようにする必要があります。交付決定前に支払いなどをしてしまうと対象にならなくなってしまいます。

○実績報告~支給

事業を実施して経費の支払いなどが終わったら、実績報告を行います。実際に取り組んだ内容やその効果などを報告書に記載し、実際に支払った経費について経費明細にまとめて報告します。

実績報告をもとに、補助金の支給にあたって必要な書類が揃っているか、計画内容に則った取り組みを行ったかなどを検査されます。その結果、問題なければ補助金額が確定して、補助金の支払いとなります。ここで、必要な書類が揃っていなかったり、対象外の経費が含まれていたりすると、それらの経費は認められない可能性があります。

なお、通常は、経費を支払った後に補助金が支給されます。そのため、その間のつなぎ資金を考えておく必要があります。補助金の入金が見込まれているため、金融機関はつなぎ融資に応じやすいので、自己資金だけでは不安なときは金融機関に相談してみてください。

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