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沖縄で日本最高レベルの相続サービスを提供。世界一を目指した経験から得たものとは【公認会計士・税理士・不動産鑑定士 石川浩之氏】

今回の実力派会計人は、現在は沖縄で独立・開業をしている石川浩之氏。公認会計士・税理士に加えて不動産鑑定士でもあるマルチプレイヤーだ。大学在学中にはプロボクサーを目指すもプロテスト目前に交通事故に遭いその道を断念。その後、国家公務員を経て公認会計士(税理士)・不動産鑑定士資格取得をしているが、勉強が嫌いであったというから驚きである。今回は、石川氏のキャリアや勉強方法、今後のビジョンについて話を伺った。(取材・撮影/レックスアドバイザーズ 村松)

プロボクサーを目指し練習に没頭した大学時代~会計士になるまで

会計士を目指すまでのキャリアについて教えてください。

石川:会計士を目指すまでにもいろいろあったのですが、高校までは札幌にいました。高校は大学までエスカレーター式だったので、大学への受験勉強をしなくても進学できる状況でした。大学受験しなくていいので、周囲の友人は免許を取りに行く人も多かったのですが、私はその免許の学科の勉強すらしたくないほど勉強が嫌い。しかし高校卒業後にすぐに働くのも、大学に進学して勉強するのも嫌だと思っていました。そして将来を真剣に考えた結果、運動神経がよかったのでプロのスポーツ選手になろうと思いました。色々調べた中でプロスポーツの中で、ボクシングなら大学から始めても世界チャンピオンになれる可能性があり、自分の素質・性格的にも向いているのではないかと思い、大学の内部推薦を断り、有名なボクシングジムが近くにある東京の大学に進学しました。

大学には2年間いましたが、ひたすらトレーニング、ボクシングの練習に打ち込んでいたので、授業には出ておらず1単位も取っていません。大学の図書館で勉強しましたが、その内容もスポーツ生理学や栄養学に関するもので、どうしたら効率よく強くなれるだろうと思っていました。そしてプロになることが目標ではなく、世界チャンピオンになれるようにトレーニングを続けていましたが、いざプロテストを受けようとした矢先に交通事故に遭ってしまったのです。リハビリにも1年近くかかる大怪我で、プロになるのを諦めることになりました。

プロに向けて全てを注いでいたとのこと、想像を絶する経験だったのではないでしょうか……そこから立ち直る、切り替えるきっかけなどはあったのでしょうか。

石川:毎日トレーニングしていたものがぱたっとなくなってしまって、これからの人生をどう生きようと考えました。ボクシングのためにそれまで努力してきましたが、どんなに体を鍛えても車には勝てるはずもなく、交通事故に遭ったら何も残りませんでした。当時はまた事故に遭ったらどうしようと不安も強かったので、もし事故に遭ったとしても働けるものがいいと思って、公務員を目指すことにしました。思い立ったときには、公務員試験の願書の締め切り1週間前。とりあえず願書を出して勉強を始めたのですが、それまで全く勉強をしてこなかったのでとても難しくて。合格率も低く、年齢制限もあるので受かる気がしませんでした。あまりの難しさに、もしかして一生合格できないのではないかと毎日心が折れていたのですが、友人に毎日のように「公務員試験なんてやる気があれば誰でも受かる!」と言われて、本気でボクシングをやっていた人間としては、やる気・根性の部分で負けるわけにはいかない。そう思って必死に勉強していたら、本試験もトップで合格できました。

そして合格された公務員ですが、その後公認会計士試験を受験されます。これはなぜでしょうか。

石川:私が勤めていたのは、公務員で唯一営業がある郵便局。保険や投資信託の営業をしていました。いざやってみると北海道でトップの営業成績を取れたのですが、公務員は思っていたより激務でお給料も低かったのです。それなら自分で開業できる仕事がいいし、もめごとの中に入っていく弁護士よりは会計士の方が向いていそうだと思って、仕事を退職して2年間勉強に専念しました。簿記3級からのスタートでしたが仕事をする方が大変だったので、悲観的になることはなかったです。また、公務員試験に合格をした成功体験があったことも支えとなっていました。

難関試験合格の秘訣

公務員試験、会計士試験と短期間で難関試験に合格をされていますが、どのように勉強を進めていたのでしょうか。

石川:まず過去問を見てゴール設定を明確に定めました。そこから自分の今の実力を明らかにして、合格まで何を勉強すればいいのかを割り出しました。過去問を元に、どの教材が効率的に合格できるかを考えました。

公務員試験の勉強の際は全く勉強をしたことがないところから始めたので、最初は1時間、そこから2時間、3時間と増やして、最終的には7時間くらいは勉強しました。週に3、4回はリハビリに通いながら、勉強をしたり、ドラクエをしたり(笑)といった生活でした。

「効率的に合格できそうな教材」というのは、どのように見分けたのですか。

石川:教材を目利きするのが人より少しうまいのかもしれません。公務員試験の勉強の時は100冊ほどの市販の参考書の中から自分が合格するために必要なテキストはどれかを考えて、繰り返し復習する教材を選別していました。

分厚い参考書を2~3回勉強するよりも、薄くて良い教材を20~30回繰り返し勉強する方が実力が付くと思います。

あと、受験勉強でいえば、私は合格答案からイメージします。テキストは情報を羅列してあるだけですが、試験で問題として出題された場合に「配点があるポイントはどこか」を考えて、勉強するポイントを絞っていました。

この「効率を重視する」という考え方は、どこから得たものなのでしょうか。

石川:結局、ボクシングで世界チャンピオンになろうと思ったことに繋がっていると思います。大学受験でも、公認会計士試験でも、合格する人は一人ではありません。しかし世界チャンピオンになれるのは世界で一人だけです。才能もあってやる気がある人達と世界一を競い合っている中で、世界一になるためにはどうやってトレーニングしなければならないのかと考えることが、目標まで効率よく行くルートを考えるという今も使える思考に繋がっていると思います。人間は無限に全て覚えられるわけではありません。覚えるポイントを整理して圧縮することが、仕事や勉強を効率よくこなすポイントかなと思います。

石川先生のキャリアを拝見すると、新しい環境や職種においても早くステップアップをされています。そういった工夫で、効率を上げていらっしゃるんですね。

公認会計士試験合格後、沖縄に移住

会計士試験合格後、沖縄に移住されています。沖縄を選んだ理由は何ですか。

石川:試験後に自分はどこに就職しようかと考えた時に、私の両親は「定年退職したら沖縄で暮らしたい」と言うほど沖縄好きだったので沖縄の監査法人を探しましたが募集自体ありません。それでも沖縄で探して沖縄公認会計士協会へ電話してみると「山内先生のところを紹介するよ」と言ってもらえて、沖縄移住を果たしました。両親もその3年後に定年だったのであとから沖縄に来ました。

会計士としてのファーストキャリア、山内公認会計士事務所はいかがでしたか?

石川:思い描いていた沖縄ライフとは全然違っていました。沖縄に住んだら今度は趣味でボクシングジムに通おうかなとか、草野球チームや草サッカーチームに入ろうかなと考えていましたが、とても仕事が忙しくて趣味の時間はありません。会計士試験に合格しただけなので最初は監査や税務のことを何も分かっていない状態です。一から勉強して、業務もこなせるようになり、6年お世話になりました。その過程で不動産鑑定士も取りたいと思ったので、退職して半年勉強し、不動産鑑定士を取得してから東京へ来ました。

東京では税理士法人チェスターに入社しています。入られた理由は何でしょうか?

石川:山内事務所を退職するときには独立するつもりだったのですが、独立前に不動産鑑定士を取っておこうと思いました。不動産鑑定士は受かった後に実務修習があるので、せっかくなら東京でレベルアップしたいという気持ちがあり、相続業務にも興味があったことから相続で有名な税理士法人チェスターに入社させていただきました。

入社されて、いかがでしたか?

石川:チェスターでは、9時~17時の定時で帰宅できるように業務を効率的に終わらせて、17時から23時くらいまで不動産鑑定士の実務修習でした。チェスターの仕事は面白かったです。沖縄では県内の誰でも知っているような大きな会社の税務や監査をしていたので、組織再編や連結納税など難易度の高い仕事をメインでしていました。しかし個人のお客様と関わる機会は滅多にありません。一方チェスターでは個人のお客様に目の前でとても喜んでいただけます。そのやりとりが新鮮でしたし、こちらもやりがいを感じていました。

その後沖縄で独立開業されていますが、沖縄に戻るタイミングは決めていらっしゃいましたか?

石川:当初東京で5年程度修行しようと思っていたので、不動産鑑定士の登録が終わった後は、仕事と並行して大学院に通って、卒業したら沖縄に戻ろうと思っていました。せっかく東京にいるし仕事も定時で終わらせていたので、それなら大学院に通おうと考えたのです。筆記試験は満点で、研究計画書をちゃんと作って面接に臨みました。しかし面接で「こんなにできるなら、もう勉強しなくていいんじゃない」と言われて不合格になりました(笑)。

沖縄の相続事情

沖縄では相続に特化した事務所を開業されました。これはなぜでしょうか。

石川:もともと相続で開業するつもりは全くなかったのですが、チェスターでお客様から非常に喜んでいただけたことが印象深かったためです。また、沖縄は東京と違ってマーケットがもともと小さいので、そうなると広く浅くさまざまな案件に対応することが求められます。だから相続に特化している事務所が無かったので、逆に相続に特化する事務所にしました。

実務面において沖縄の特徴はありますか。

石川:東京の相続案件だと金融資産が多くてびっくりするのですが、沖縄の場合は土地はあってもお金がないという方が多いのです。

例えば地代で100万円入っても、固定資産税で50万かかるといったケースの場合、土地の評価額が1億、2億みたいなケースがあります。計算上では利益が年間50万円ある訳ですが、生活費ですべて消えてしまうためお金が残っておらず相続税が払えません。そういった場合には、財産の色分けを行い、お客様のニーズを最大限聞いた上でさまざまな提案をしています。

沖縄はご先祖様を大事にする方が非常に多く、家督相続という考え方が色濃く残っている地域もあります。だから相談にいらっしゃる方は、何とかしなければならないという問題意識を持っていますし、人によっては先祖代々の土地なので20年30年の融資を受けてでも残したいという方もいらっしゃいます。

あとは、沖縄の相続はもめることも多いらしいですが、私のところに相談にくる案件はもめたことがありません。たぶん弁護士さんから仕事をもらっていないということと、円満に終わった方が紹介してくださるので、円満な案件が多いのかもしれません。

沖縄での採用・育成、日本最高レベルのサービス提供を適正価格で

開業されて2年経ちました。今後はどのような事務所を目指していらっしゃいますか。

石川:大きい事務所を作りたいという気持ちはありません。経営方針はお客様に最高のサービスを適正価格で提供することなので、少数精鋭で日本最高レベルのサービスを提供していきたいと思っています。イメージとしてはドクターコト-みたいに離島で頑張るお医者さんのような感じですね。沖縄で日本最高レベルのものを提供することに価値があると思っています。

少数精鋭とのことですが、採用の際にはどのように選考されていますか。

石川:やる気一択ですね。ドラゴン桜のようにやる気さえあれば優秀な税理士に育成しようという気持ちです。

沖縄は東京と比べればお給料が低いのですが、優秀な税理士を育成した上で、しっかりと成果に見合った給料を支払いたいと思っています。だから沖縄の方を採用して、優秀な人材に育成して、還元していきたいと思っています。

今は相続に特化していますので、沖縄にいらっしゃる方でもしレベルの高い相続を学びたいと思ったらぜひ当事務所にいらしていただきたいです。あとは、他の先生方で繁忙期に相続まで手が回らないといったことがありましたら、ご連絡いただきたいと思います。

相続はお客様から非常に感謝される、やりがいがある仕事です。相続が苦手という方もいらっしゃるかもしれませんが、お客様のためにもなりますしやりがいがありますから、とても魅力的な仕事ですよ。だからこれをきっかけに相続を勉強してみようと思っていただけたら幸いです。

 

【編集後記】

東京にいらっしゃるタイミングで直接お話を伺うことができました。沖縄と安室ちゃんとZARDをこよなく愛するとても穏やかで気さくな石川先生。沖縄の方にとっていなくてはならない存在としてさらにご活躍されていくのだろうと思います。ありがとうございました!

石川公認会計士事務所

●創業

2019年

●所在地

沖縄県那覇市久茂地1-1-1パレットくもじ9階

●理念

沖縄で日本最高レベルのサービスを提供する

沖縄で優秀な人材を育成する

企業URL

https://www.ishikawa-cpa.jp/

 


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著者: KaikeiZine編集部

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