ビジネスを構築する上で避けて通れないのが需要の確認。つまり、人間の欲求です。その種類はざっと30種類以上にも及びます。第33回【儲けのしくみ】ビジネスモデル構築の極意は、人間の欲求をご紹介します。
人間の欲求とは
よく知られているところでは、いわゆる三大欲求、つまり「食欲」「睡眠欲」「性欲」。
ビジネスの世界では「マズローの五段階欲求」が有名です。
そして、さらに心理学にまで範囲を広げると、人間の欲求にはざっと以下のような33種類が存在します。
あらゆる個人向けのビジネスが、このいずれかまたは複数の欲求を満たすことで成立しています。
順番に事例などを交えながら、ご紹介していきましょう。
① 親和欲求
人に好かれたい、自分の話を聞いてほしい、という欲求です。
この欲求を利用したビジネスとして、すぐさま思い浮かぶのが、SNS全般です。
いわゆる「いいね」ですね。
誰かに見てもらえる、自分の意見に賛同してくれる、自分が撮った写真を褒めてくれる。
絶えることのない、人間である限り消えることのない根源的な欲求と言えます。
インスタグラム
https://www.instagram.com/
② 援護欲求
人を守りたい、助けたい、人の役に立ちたい。
今ではこの欲求の延長戦上に、新たな経済主体が広がりつつあります。
いわゆる「贈与経済」です。
旧来からある「モノやサービスと貨幣の交換」である貨幣経済と異なり、貨幣に換算できない人間の活動やモノなどを交換する経済のことを指しています。
事例としては、以前ご紹介したSNS上での「投げ銭」「スーパーチャット」や、社会的・公共的な目的のために、職業上のスキルや専門知識を活かして取り組むボランティア活動「プロボノ」などが当てはまります。
プロボノとは/NPO法人サービスグラント
https://www.servicegrant.or.jp/probono/
③ 救援欲求
助けてほしい、励ましてほしい。
さきほどの救援欲求と合わせ鏡になる欲求です。
この欲求にフォーカスしているビジネスが、コーチングやカウンセリングといったビジネスです。
コーチングとは/一般社団法人日本コーチ連盟
https://www.coachfederation.jp/ca/coaching/
日本でも近年では身近なキーワードになりつつありますが、その市場規模はまだ300億円ほど。米国の1兆円に比べるとまだまだ小さいですが、その分大きな可能性を秘めているとも考えられます。