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IPOを目指して経理部門を強化する際、注意するべき3つのこと

第19回は、IPOを目指す会社から相談を受けることの多い、IPOを目指す際の管理部門強化について、特に重要性が高い経理部門の強化における3つの注意点を解説します。

IPOを目指して、監査法人や証券会社とコンタクトを取った際には、はじめに「管理部門、特に経理部門はどのような状況でしょうか?」と問われ、まず会社の経理部門のレベルを確認されます。経理部門は、監査法人や証券会社のカウンターパートとなるため、重要な役割を担う部署です。これらが適切に機能していなければ、IPOは進められないでしょう。

最近は監査法人もIPOの受託を絞っているので、経理の体制が構築できていないと、「IPOを進めるのは、経理の体制が整ってから再度検討しましょう。」と言われるケースもあるようです。

社長や社長の周囲の方に経理部門強化に詳しい方がいれば良いのですが、IPOを目指される多くの会社は、そういった方がいない状況の場合が多いのではないでしょうか。
今回は、IPOを目指し経理部門を強化する際、社長に気をつけて頂きたい3点を紹介します。

1.CFOのスキルを考慮して経理人材の採用を行う

CFOの経歴やスキルを鑑みた上で、経理部門の体制を考える必要があります。具体的には、CFOは大きく、金融・コンサル系と監査法人・事業会社系の2つに分けることができると考えています。一般的には、金融・コンサル系の方はIRや資金調達等に強く、監査法人・事業会社系の方はIPO対応や内部統制構築等に強いことが多いです。

もし、CFOが金融・コンサル系であれば、経理の難しい実務までわかる方を採用する必要があります。具体的には、他社でIPO準備を経験した方、管理部長や経理部長を経験された実務がわかる方、もしくは事業会社で経験を積みたい若手会計士等が必要になります。
金融・コンサル系のCFOは一般的に報酬も高くなるので、上記のような人材の報酬も鑑みると、その2人だけで管理部門の報酬が高額になってしまいます。

一方、CFOが監査法人・事業会社系であれば、IRや資金調達は相対的に強くないこともありますが、IPO対応は可能なはずです。従って、配下メンバーには、他社でIPOを経験した会計士や、他社で管理本部長や経理部長を経験された方を採用する必要はなく、経理実務ができるスタッフで問題ないはずです。
どちらが良いということはないのですが、CFOが監査法人・事業会社系の方が、コストは低くなる可能性があるので、コストを低く抑えたい経営者はこのような認識を持って頂くと良いと考えます。

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