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自分が介在する世界を型破りにプラスへ!会計領域における専門知識で企業価値に貢献していく【株式会社マイネット 取締役 小出孝雄氏 】

「人生の選択肢を増やせる引き出しが欲しかった」そう語るのは東証一部上場企業・株式会社マイネットにて取締役を務める小出 孝雄氏。2015年に大手監査法人に入所後はベンチャー企業、フリーランスを経て2017年マイネットに入社。投資・M&A・アライアンスの推進及び戦略策定・事業計画策定・KPI設計等の経営戦略業務に従事。小出氏が27歳のとき同社の業績が赤字に転じた際にも翌年には黒字化を遂げ、半年後には過去最高益を更新するまでに成長させた実力派会計人だ。元々は公認会計士の資格取得を目指していた小出氏だが結果として登録はしていない。今回は、資格や年齢に囚われない生き方をしている小出氏のこれまでのキャリア、今後の展望に迫ります。(取材・撮影:レックスアドバイザーズ 市川)

ウルトラマンの速さを数字比べるのが好きだった幼少期

公認会計士を目指したきっかけについて教えてください。

小出: 元々のきっかけは、大学付属の高校に通っていたので高校時代は一切勉強しておらず、大学で何か勉強しないといけないな、資格を取得すれば就職にも役立つかもと大学生の時に思ったのがきっかけでした。

公認会計士を選んだのは数字が好きだったからです。

幼少期のときから、物事を数量化するのが好きでした。ウルトラマンが好きだったのですが、映像を見るというよりもウルトラマンの体重や身長、走ったり飛んだりする速さを比べるのが好きでした。

大学3年生のときに短答式・論文式に合格しましたが、勉強方法で意識していたことは2つあって、一つ目は、会社法や財務会計論、監査論など暗記系のものに関しては条文を覚えようとするのではなく根本思想を押さえることを意識しました。そうすれば知らない条文が出題されても、根本思想的に正解の見当が付きます。

二つ目は、数字系の問題に関して。①40②100③110④250⑤310のように5択で出題されるのですが①40と②100、④250と⑤310の間は60なので、問題文でその60に関する部分だけ探し、先に判断すれば解答を5つから2つに絞れる。文章を全部読まなくても、答えを絞るコツを掴んでから、成績が上がりました。

公認会計士試験に合格したので、あとは監査法人に勤めて、修了考査を受ければ公認会計士になれる。

しかし私は結果として、公認会計士の登録はしませんでした。

様々な経験を経てスキルのタグ付けをした20代前半

勉強、会計に限らない人生の引き出しを増やしたいと思った。

小出:公認会計士試験に合格後、卒業まで1年間、スタートアップ企業に対して成長支援をしているデロイトトーマツベンチャーサポート株式会社で長期インターンをしていました。ベンチャー関連の情報をまとめ国や大企業への提案資料を作成する業務がメインでしたが、やってみようと思った理由は自分の引き出しを増やしたいという気持ちからでした。

長いキャリアの選択にも大きく関わりますし、単純に人との会話で興味を持ってもらうには、自分の引き出しの多さはとても重要になりますよね。私が大学時代の前半にしていたのは基本的にはほぼ勉強だけ。会計士試験合格後、一般就活でコンサルの面接等も受けていたのですが、その時も面接でとにかく話すことがない(笑)。すべての受け答えが会計士試験を頑張った事に帰結してしまい、自分の引き出しのなさに唖然としました。

それを痛感し、社会に出るまでに会計や経理と関係のないことをして引き出しを増やさないとまずいな、と感じ長期インターンをはじめました。

インターン先では社員の方同士との交流もたくさんあり、クライアント、スタートアップの未来についてポジティブに語り合う社風がとても好きでした。

一方、周囲に優秀な方が多く、PowerPointやExcel等でも周りに比べてスキルが低く、挫折も味わいました。

ただ、その低レベルな状態からひたすら資料の作成を続け、次第にアウトプットの質が向上し、周りからも認められるようになり、そこではじめて仕事の楽しさ、喜びを実感した気がします。

監査法人を1年ほどで退職をし、27歳のときに東証一部上場企業の取締役に就任。

その後は、新卒で有限責任監査法人トーマツに入所。

しかし、インターンを経て、自分の興味が起業やスタートアップに移ってしまっていたため、監査法人と並行で平日の夜や休日を使いスタートアップの立ち上げに関わったり、VC主催のビジコンに出場したりしていました。結果そちらをメインに生きたいなと思うようになり、監査法人は1年3カ月ほどで退職しました。

その後は、社員10数人のスタートアップ企業で経営企画の責任者になり、そこから、フリーランスでのスタートアップへの資金調達、経営企画支援を経験しました。これまでの経験を活かしてそれなりに稼ぐこともできたので自信がつきましたが、一方で新たなスキルのタグ付けをしたいと思うようにもなりました。フリーランスは非常にやりがいがあったのですが、既存のスキルを時間に替えての切り売りになってしまう部分がどうしてもあるので、24歳でやるべき仕事ではないなと。

特に営業/アライアンス/交渉等のフロントサイドのスキルを身につけたかったので、事業会社でBizDev(Business Development:事業開発)を経験してみたいと当時は考えていました。

結果的に入社することになり、現在も在籍する株式会社マイネットは、ゲームメーカーが開発したゲームをM&Aで買って売上を伸ばすという事業モデル。ゲームを買ってくるというところで、フロントサイドの仕事ができるので入社をしました。

入社後は、ゲーム会社とのアライアンスや買収、スタートアップやファンドへの投資業務に従事していましたが、入社3年目の2019年前後から会社の業績が悪化し、営業利益が大きなマイナスに。
そこで目の前の業務から離れ、社長を含めて少人数でターンアラウンド(事業再生)プランを描き、変革を推進し、結果として、2020年の営業利益を11億円の黒字(前年は7億円の赤字)にすることができました。

ターンアラウンド時は、土日もなく、平日も深夜まで働いていました。この時記憶は正直あまりないです(笑)。ただ、赤字になった企業を黒字に立て直すという経験はあまりできるものではなく非常に貴重な経験にもなりましたし、やりがいもありました。成長企業に入るのはいつでもできますが、大幅な赤字企業を黒字化するという経験は機会自体が限定的なので。

2020年に役員に就任し、意識の上では大きく変わりました。社員であるうちは、企業価値ファーストといってもどこか上司や社長に雇われているという感覚がありました。しかし取締役は株主総会で選任されるので、クライアントが株主になります。株主に価値を提供するためには、企業価値、時価総額を伸ばさないといけません。本質的に企業価値を考えるようになり、視座が高くなりました。

会計を軸に自分の中の引き出しを増やし、選べる人生に

小出様にとって会計とは何でしょうか。
小出:最終的に資格を取らなかったとしても、知識を体型的に学ぶこと自体に意味があると思います。根本の土台があれば、その領域なら勝つことができます。新しい環境に行ってとても大事なのはまず何かクイックウィンして周りの信頼を得ること。新しい環境に行っても信頼なしには新しいチャレンジは簡単にできません。

そのための知識、知見を得る意味でも公認会計士の勉強は意味があったかなと思います。

私自身、公認会計士試験合格はしていますが、登録をしていないので公認会計士にはなっていません。もう講習を受ける期限も過ぎてしまったので、資格を手に入れるというもともとの目的は達成していません。

でも、特に後悔はありません。

若い内に大切なことは、引き出しやスキルを増やし人生の選択肢を広げることだと思います。何も持っていないのに、どういう人生の選択肢があるかなんて分かりませんし、自分が何をやりたいのかも分かりません。

そして一定の引き出しやスキルが身についた今、改めて自分の人生の軸は、自分がいる世界といなかった世界でどれだけプラスの変化、正の社会価値を産めるか、という考えに至っています。

そして、これまでの経験を生かして、「事業」を通じて社会価値差分を最大化することを残りの人生でもコミットしていきたいと思っています。社会価値を最大化できるなら「政治」でも「宗教」でも色々手段はあると思いますが、僕はやっぱり「事業」に興味があるので。

事業を通じて社会価値差分を最大化するには、1.自分の力がどれだけ事業価値に転換できるか、2.そして事業価値がどれだけ社会価値に転換できるか、この2つをファクターとして非常に大事にしています。

そして、もう一つ今後のテーマとして取り組んでいきたいと思っているのは、年齢に関係なく活躍できる社会を作ること。もともとスタートアップに転職したときも、平均年齢24歳の会社で、若い会社でも社会を変えられるというのを証明したくて転職しました。年齢に関係なく活躍、というのは、単に若い人だけの話ではなく、逆に、高齢者の活躍機会を作ることにも興味があります。

ジェンダーレスやボーダーレスという風潮が広がっていること自体は素晴らしいと思いますが、その一方で”老害”などの、高齢者差別、年齢差別はまだまだ見かけることが多いです。

若い頃にしかできないこと、シニアになってからしかできないこと、それぞれ勿論あるとは思いますが、全年代の人がそれぞれ個性を生かした活躍機会、居場所があり、それぞれが豊かな人生を送れる社会が一番素敵だと思いますし、それこそが本当にサステイナブルな社会だと思います。そういう世の中にしていきたいです。

 

【編集後記】

年齢関係なく自分の力を試したかったと語っていた小出様。これからも新しい挑戦をし続けていくのですね。小出様、ありがとうございました!

小出 孝雄

株式会社マイネット 取締役

慶應義塾大学経済学部卒業。 大学在学中3年次に公認会計士試験合格。

2015年:有限責任監査法人トーマツにて、会計監査やIPO支援業務に従事。

2016年:月間7千万PVのキュレーションメディア運営のカウモ株式会社に経営企画・管理の責任者としてJOIN。

同年、フリーランスでのスタートアップへの資金調達、経営企画支援を経て、

2017年に東証一部上場企業・株式会社マイネットに入社。

投資・M&A・アライアンスの推進及び戦略策定・事業計画策定・KPI設計等の経営戦略業務を牽引。

2019年3月:マイネット・ストラテジックパートナーズ取締役に就任。

2020年3月:27歳でマイネット取締役に就任。

 


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著者: KaikeiZine編集部

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