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移転価格課税・寄附金課税を受けないためのチェックポイント

近年では海外に子会社等を設けて事業展開する中堅・中小企業が増えており、税務調査で移転価格課税や寄附金課税を受けるケースが増加傾向にあります。今回は、移転価格課税や寄附金課税のリスクを減らすためにチェックすべき点について解説します。

移転価格課税や寄附金課税のリスクを減らすためには、以下のような点について事前にチェックすることをお勧めします。

1 海外子会社の営業利益率は高すぎないか

移転価格税制上の問題があるかどうかを判断する上で重要なのが海外子会社の「営業利益率」の水準です。海外子会社と取引している個々の商品の価格そのものの適否を個別に検証することは現実的に困難ですが、海外子会社との取引価格が適正であったかどうかは、海外子会社の営業利益率を見れば推測できます。もし、海外子会社への販売価格が低すぎれば、結果として海外子会社の営業利益率は高くなる傾向があるからです。

そのため、国税当局は海外子会社の営業利益率の水準をチェックしており、海外子会社の営業利益率が同業他社と比較して高すぎる場合には、移転価格調査の対象となりやすいといえます。

もし、海外子会社の営業利益率が高い場合には、例えば、海外子会社に使用許諾している製造技術等の対価であるロイヤリティを適正に収受しているかどうかといった確認が必要となるでしょう。

2 親会社の社員が海外子会社に出張して技術指導などを行った場合、海外子会社から対価を回収しているか

親会社が海外子会社に対し、技術指導や監督等の役務提供を行う場合、海外子会社から、少なくとも当該役務提供に要した総原価の額を対価として収受する必要があります。

総原価の額の算定に当たっては、原則として、旅費交通費や滞在費などの直接費のみならず、担当部門や補助部門の一般管理費等の配賦額まで含むことに注意を要します。

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