5.解説

改めていうまでもなく、消費税法28条1項の規定は、課税資産の譲渡等の対価の額は、対価として収受し、又は収受すべき一切の金銭又は金銭以外の物若しくは権利その他経済的な利益の額をいうとされている(下線筆者)ので、請求人の主張は無理筋以外の何物でもないといえる。

ところで、ポイント制度に係る課税上の取扱いについては、国税庁ホームページ(タックス・アンサー)で以下のものが公表されている。

本件に関していえば、上記①にポイント使用時の仕訳例が示されており、税込処理及び税抜処理それぞれ次のように計上することとされている。

(「税込220円の商品を販売、会員が110ポイント使用して決済」の例)

上記仕訳における未収金の部分は、上記3(4)のポイントプログラム運営者からの精算金を示しており、請求人においてもその部分は精算されたはずであるから、会計仕訳の面からも請求人の主張の矛盾が指摘できるのである。


個別転職相談(無料)のご予約はこちらから

 

いつでも簡単に。さらに見やすくなったKaikeiZine公式アプリKaikeiZineアプリ

最新記事はKaikeiZine公式SNSで随時お知らせします。

 

◆KaikeiZineメルマガのご購読(無料)はこちらから!
おすすめ記事やセミナー情報などお届けします

メルマガを購読する


(関連記事)

第1回  相続で取得した上場株式の取得費の判断~1~

第2回 相続で取得した上場株式の取得費の判断~2~

第3回 重加算税の判断ポイント 従業員の「隠ぺい・仮装」行為が法人と同一視できないとされた事例

第4回 不動産貸付とは「対象物件の供与から返還までを一連の業務」と認定した事例

第5回 非居住者が、国内の金融商品取引業者を通じて行ったFX取引から生じた所得について、国内源泉所得に当たるとされた事例【所得税】

第6回 過年度の申告において売上原価から除外した材料仕入れについて、後続年度において分割計上したことは、国税通則法68条1項に規定する「隠ぺい又は仮装」に該当するとされた事例【法人税】

第7回 個別対応方式を選択した調剤薬局の課税仕入れについて、共通売上対応分に区分して控除対象仕入税額を計算すべきとする更正の請求を認めた事例【消費税・一部取消し】

第8回 外国子会社配当益金不算入制度 外国子会社の判断は「株式の数」

第9回 【全部取消し】相続税 共同相続人のあん分方法は端数調整を行わない 元国税審判官が解説 公表裁決から学ぶ税務判断のポイント

第10回 所得税・消費税で納税者に軍配  過少申告の意図は認められるが重加算税ではない

第11回 カフェテリアプランの更正処分が全部取消しとされた【所得税】

第12回 審判所 贈与契約書に記載されても真の贈与者と認めず

第13回 漢方薬の購入費用は医療費控除の対象外【所得税/請求棄却】

第14回 更正請求 後出しジャンケン的に新たな事由の追加は許されない!?【所得税等/請求棄却】

第15回 請求人の仕入計上額が過大であるという原処分庁の主張が否認された事例【法人税等/全部・一部取消し】

第16回 判決が確定した年分に賠償金等の収入計上をすべきとされた事例【所得税等・消費税等/請求棄却・一部取消し】

第17回 列車走行による騒音で利用価値が著しく低下している土地と認定された事例【相続税/全部取消し】

第18回 「住宅ローン控除」の適用を認めず 仲介手数料のみでは消費税負担のない取得と判断【所得税/請求棄却】

第19回 設立2期目の法人の消費税の納税義務が免除されないとされた事例【消費税/請求棄却】

第20回 国際郵便による輸出について輸出免税規定の適用が否認された事例【消費税/請求棄却】

第21回 フリーレント期間のある契約期間内で平準化した賃料を損金算入することは認められないとした事例【法人税・消費税/請求棄却】

第22回 譲渡代金の収益計上時期につき納税者の主張が認められた事例【法人税・消費税/全部取消し】

第23回 譲渡所得の計算上、取得費に加算される相続税額の計算に誤りがあるとされた事例【所得税/一部取消し】

第24回 米アマゾン社への支払手数料の仕入税額控除が否認された事例【消費税/請求棄却】

第25回 非課税限度額を超える通勤手当は課税仕入れに該当しないとされた事例【消費税/請求棄却】

第26回 請求人が行った不動産鑑定評価による相続税の申告が否認された事例【相続税/請求棄却】

第27回 税理士法人による2期連続の期限後申告の結果、青色申告の承認が取り消された事例【法人税/請求棄却】

第28回 修繕工事代金の繰上計上が通則法68①にいう仮装隠ぺいに当たらないとされた事例【法人税/一部取消し】

第29回 固定資産の課税仕入れの日について契約基準は適用されないとされた事例【消費税/請求棄却】

第30回 請求人の取締役が使用人兼務役員に該当しないとされた事例【法人税/一部取消し】

第31回 設備の賃借及び転貸はいずれも法人税法上のリース取引に該当し、売買があったものとして処理することが相当とされた事例【法人税/全部取消し】

第32回 同族会社の元代表者が、原処分庁のいうみなし役員には該当しないとされた事例【法人税/全部取消し】

第33回 請求人の事業所得の金額を推計するに当たり、原処分庁が採用した類似同業者の抽出基準及び抽出方法に一応の合理性があるとされた事例【所得税/一部取消し】

第34回 香港の永住権を有する者が、所得税法上我が国の居住者とされた事例【所得税/請求棄却】

第35回 居住者と判定された個人に対し、外国子会社合算税制の適用除外は認められないとされた事例【所得税/請求棄却】

第36回 飲食店の運営を受託した事業者の簡易課税制度適用上の事業区分は第四種ではなく第五種とされた事例【消費税/請求棄却】

第37回 源泉所得税の納付が法定納期限後になったことについて、その納付が、告知があるべきことを予知してされたものではないと認められた事例【通則法/一部取消し】

第38回  フランスから支給を受けた年金は公的年金等に該当し雑所得に区分されるとした事例【所得税法/請求棄却】

第39回 譲渡した土地上の2棟の家屋は独立しており、3千万円特別控除の対象は、居住用家屋の敷地と認定された部分に限るとされた事例【所得税法/一部取消し】

第40回 建物の課税仕入れの対価の額は、土地建物の固定資産税評価額の比ではなく、売買契約書に記載された価額によるべきとされた事例【消費税/棄却】

第41回 先物取引から生じた損失の繰越控除に係る更正の請求は、損失発生年の翌年の確定申告書提出時までとされた事例【所得税/棄却】

第42回 債務控除の対象は、相続人がその債務を履行し相続財産の負担となることが必然的な債務をいうとされた事例【相続税/一部取り消し】

第43回 元従業員の窃取行為による収益は請求人に帰属せず、損害賠償額は窃取品の時価とすべきとされた事例【法人税等/棄却・一部取り消し】

第44回 物の引渡しを要しない請負契約について部分完成基準は適用されないとされた事例【法人税/全部取消し】