2022年(令和4年度)第72回税理士試験は予定通り8月2日(火)~4日(木)に実施されました。初日、2日目は全国的に酷暑となり、国内歴代最高気温の41℃の迫る地域も出る一方で、東北や北陸の広い範囲で激しい雨が降り、河川氾濫、浸水被害が発生。その中で、受験生の暑い夏が幕を閉じました。

第72回となる2022年(令和4年度)の税理士試験が今年も予定通り開催され、3日間にわたる暑い夏が幕を閉じました。

申込者数は前年比で103%で、第70回(2020年度)の申込者数が35,135名、第71回(2021年度)が35,774名のため、2年連続で増加しています。

第72回(2022年度)  36,852名
第71回(2021年度)  35,774名

申込者数の減少が懸念されてきた業界にも朗報となっています。

また、実際に試験を受けた受験生からは様々な感想が寄せられています。

SNSでは、財務諸表論のボリュームが多く、解ききれなかったという声が多く見受けられました。

 

この税理士試験は、毎年夏に行われる税理士になるための試験で、具体的には会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)、税法に属する科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)の計11科目があります。

上記科目のうち、会計学2科目と税法に関する3科目(所得税法又は法人税法のいずれか1科目は必ず選択しなければならない)の合わせて計5科目に合格することで、税理士になれる権利が与えられます。

またこれらは1度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよい、科目合格制と呼ばれる試験制度がとられています。

さらに実際に名刺などに資格が記載できる、いわゆる“税理士登録”ができるためには、会計事務所での実務経験が2年以上必要となります。

つまり税理士登録をするためには知識のみならずキャリアも問われてくる、なかなかハードルの高い資格なのです。

また、大学院で研究(主に修士論文の執筆)を行った上で、税法免除と呼ばれる税理士試験での試験科目免除の制度もあります。

具体的には、税法科目と会計学科目でそれぞれ1科目以上合格をしている者が、大学院で行った修士の学位などの取得にかかる研究を、国税審議会の認定が受けられた場合、税法科目であれば残り2科目、会計学科目であれば残りの1科目にも合格したことになる制度です。

そうして1科目ずつコツコツと受験を続け、10年以上かけて税理士となる人も決して少なくありません。“最後まで夢を諦めない粘り強さ”も必要となるのです。

 

この1年間、試験勉強を続けてきた税理士受験生。

受験勉強の期間中は途中で気持ちが沈んだり、模試の結果が奮わずに悩んだりした方もいるでしょう。

それでも諦めず試験を受け、最後までやり抜いた受験生に、まずは拍手を送りたいです。

また、来年以降も受験をするという方も、いまは自分を労って、つかの間の休息を楽しみ、引き続きがんばって欲しいと思います。

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