成長中のITベンチャー企業への就職・転職を考えているが、「自分に合うかどうか分からない」という方へ、向いている人とそうでない人の特徴をご紹介します。

新型コロナウイルス感染症の影響もあり、日本経済全体に閉塞感が漂う中、IT業界は今後も成長が期待される分野です。DXやメタバースなどITに関するキーワードが注目されることも多くあります。このような状況の中で、勢いがあり将来性の高いITベンチャー企業への転職を考えている人もいるでしょう。しかし、魅力的なITベンチャーであっても、すべての人にとってそこで働くのがベストとは限りません。ITベンチャーでの勤務経験をもとに、どんな人がITベンチャーに向いているか、向いていないかについてご説明いたします。

ITベンチャーに向いている人の特徴

まず、どういう人がITベンチャーで働くのに向いているか見ていきましょう。

新しいことが好きな人

ITベンチャーは、会社自体が新しい事業に取り組んでいます。

既に世の中で一般的になっていることでなく、AIやWeb3.0など新しい技術を用いて、これまでにない製品やサービスを提供しようとしています。

そういったITベンチャーでは、事業内容だけでなく、社内制度や勤務体系などもユニークで目新しいものを設けている会社が多くあります。

そのような環境で働くには、新しいことに取り組むのが苦にならない人、むしろこれまでにないものにチャレンジするのが好きな人に向いています。

変化に柔軟に対応することができる人

大企業や官公庁では、これまで築き上げてきたやり方やルールに従って、業務を安定的に進めるように求められることも多いです。

それに対して、ITベンチャーでは、企業自体が変化しながら成長を追求していきます。

ITベンチャーでは、環境の変化やユーザーのニーズに素早く対応することが重要なため、昨日決まったことが今日変わるといったことも珍しくありません。

またITの世界では、新しい技術やサービスが次々に出てきます。

そのような環境の変化や経営層の決断によって、事業の方針が大きく変わるということもありえます。

こういった変化を前向きに受け止めて、楽しみながら対応できる人が向いていると言えるでしょう。

成長したい人

ITベンチャーでは人員が豊富にいるわけではないため、新人でも任される業務範囲が広くなりがちです。

これまで経験したことがない業務であっても、他に人材がいないため担当するという場面も発生しやすいもの。

また、ITベンチャーは変化が早いので、さまざまな場面にも遭遇しがちです。事業が上手くいって会社が成長する局面もあれば、トラブルが発生して社員が一丸となって苦境を乗り越えなければならいときも、あるかもしれません。

それによりさまざまな経験を積むことができ、それが成長につながります。

自分を高めたいという成長意欲の高い人が向いていると言えるでしょう。

将来起業を考えている人

起業して間もない企業に入ると、その会社の成長の過程を体験できます。

大企業では会社の一部しか見ることができませんが、ITベンチャーでは、会社がどのような仕組みで動いているかが分かります。

また、経営者に近い位置で仕事ができるので、その仕事ぶりを見たり、直接教えられたりする機会もあります。

そして、そういった経験は自分が起業する際に役立ちます。

自分の経験としても、実際同じITベンチャーで勤務していた同僚で、その後起業した人が何人もいます。

仕事を最後までやり遂げたい人

大企業では、大規模なITシステム開発が多いため、その一部の業務を担当することになりがちです。

また入社してしばらくは、調査をしたり資料作成を手伝ったりといった準備のための仕事を担うことも珍しくありません。

またITベンチャーは、システムは規模が小さいですが、少人数で担当しますので、自分1人で仕事を最後までやり切る場面も多くあります。

稼ぎたい人

多くの大企業はまだ年功序列の給与体系で、そういった会社では、若くして成果を上げてもすぐには報酬に反映されません。

ITベンチャーでは、報酬体系が柔軟で、成果をあげれば給与が上がったり、インセンティブが支給されたりします。

20代でも執行役員や取締役に抜擢されるなど、若くても責任ある立場に登用されることもあります。

つまり、成果がよりダイレクトに報酬に反映されやすいので、そういう環境を望む人に向いています。

また、上場を目指しているITベンチャーでは、社員に対してストックオプションとして新株予約権を付与します。

上場を果たした際に、付与された時点と比べて株価が何倍にもなる可能性があります。

自ら発信する能力が高い人

ITベンチャーでは、言われたことをやるばかりではなく、自分から積極的に取り組むことが求められます。

あまり事細かく指示されるわけではありませんので、自ら取り組むべき課題を見出していく必要があります。

中には、新人研修の期間中に新たなプロジェクトの提案を求められる会社もあります。

そのため、自分のやりたいことを発信したり、現状の問題点について発信したりできる人が向いています。

裁量権を持って自由に仕事を進めたい人

ITベンチャーでは、これまで見てきたように、1人が担当する業務範囲が広く、自ら課題を見つけて積極的に取り組む人が求められる傾向にあります。

そのため、あらかじめ定められた業務をキッチリ進めたいという人より、自分で物事を決めて自由に進めたい人が向いていると言えます。

ITベンチャーに向いていない人

一方で、ITベンチャーに向いていないのはどのような人でしょうか。

充実した研修を受けたい人

社員に対する教育研修やナレッジ共有などのサポート体制については、おおむね大企業の方が充実しています。

大企業では、入社して数カ月は研修期間という会社がある一方で、ITベンチャーでは最低限の研修を行ったら、あとは業務を通じて学んでいくという会社もあります。

ITベンチャーでは、業務内外で自分から学ぶ姿勢が求められますので、手厚く教えられる環境を求めているとミスマッチが起きてしまいます。

マニュアル通りに仕事をしたい人

ITベンチャーでは、マニュアルが揃っていない業務もあり、むしろマニュアルを作ってほしいと言われる場面もあるでしょう。

また、業務の手順や進め方が変わることも多いので、マニュアルを作成してもその通りに業務を進められるとは限りません。

そのため、定められたマニュアルに沿ってキッチリ仕事を進めたい人にとっては、ストレスを感じやすい環境でしょう。

安定志向が強い人

最近は経営不振によるリストラや買収といったニュースが目立っており、大企業だから安泰とは言えない世の中ですが、それでもベンチャー企業に比べると経営が安定していると言っていいでしょう。

ITベンチャーでは、競合他社の出現や技術の移り変わりなどに対応していけないと、短期間で経営状況が厳しくなってしまいます。

また、住宅手当などの各種手当、社員食堂といった福利厚生も大企業の方が充実しがちです。

そのため、何よりも安定した生活を重視したいという人には、ITベンチャーにはあまり向かないでしょう。

プライベートを充実させたい人

ITベンチャーでは、各自の対応する範囲や裁量が大きいため、業務量過多になりがちです。

顧客からの急な要望や変更にすぐに対応しなければならない場面もあるでしょう。

そのため、定時で退社してプライベートの時間を確保したいという人にとっては、辛い環境になってしまうかもしれません。

ただし最近では、ITベンチャーでもフルリモートワーク可など、働きやすさを整えている会社も少なくなく、会社によって異なります。

ITベンチャーは向き不向きがはっきりしている

ITベンチャーに向いている人、向いていない人について見てきました。

まとめると、新しいことが好きで、裁量を持って仕事をし、成長を求めて変化にも対応できるような人が向いています。

一方で、残業が少なく、安定した環境の中で定められた仕事を行いたいという人は向いていないと言えます。

向いている人にとっては、ITベンチャーでの仕事は、自分の成長につながる刺激的で有益な場になるでしょう。

ITベンチャーや大企業にもさまざまな会社がありますので、一括りにはできませんが、今回は一般的な傾向をまとめました。

もしITベンチャーでの業務に興味がありましたら、もしくは周りにそのような人がいましたら、向いていそうかの確認をぜひしてみてください。