IT化の進展に伴い、継続してニーズが高いのがIT系の仕事です。さまざまな職種がありますので、その仕事内容や役立つ資格などについて見ていきましょう。
GAFAM(Google、Amazon、Facebook(現Meta)、Apple、Microsoft)がいまだに時価総額が高く、影響力も大きいように、IT業界はまだ成長が期待されるだろう分野です。
IT系の仕事に興味がある、知り合いが興味を持っているという方もいらっしゃるでしょう。
そこでIT系の仕事について、どのような職種があるのか、どういった内容の仕事をするのかをご説明いたします。
そもそもIT系の仕事とは?
IT系の仕事と聞くと、プログラマーやシステムエンジニアが思い浮かぶかもしれませんが、それを含めてさまざまな職種があります。
今回は、エンジニア、マネジメント、営業に絞って解説します。
1. エンジニア職
エンジニア職としては、情報システムの設計・開発に携わるシステムエンジニアやプログラマーなどがあります。
システムエンジニアは、主にシステムの設計を行います。
プログラマーがその設計をもとにプログラミングを行って、システムの開発を進めます。
またシステムエンジニア以外にも、ネットワーク、データベース、セキュリティなどさまざまな専門分野のエンジニアがいます。
最近では、AIや機械学習に関するエンジニアのニーズも高まっています。
2. マネジメント職
マネジメント職としては、通常の管理職のほかに、プロジェクトマネージャもあります。
プロジェクトマネージャは、システム導入のプロジェクト全体を管理します。
具体的には、プロジェクトのスケジュールや進捗、予算などを管理します。
それに伴い、プロジェクトメンバーとの会議を運営したり、スケジュールの見直しが必要な場合などにユーザーとの調整を行ったりします。
3. 営業・コンサルタント職
営業は、顧客の要望をヒアリングして、適した製品やソリューションなどを提案します。
直接システムの構築に携わるわけではありませんが、営業を行うにあたっては、当然ITの知識が求められます。
また営業と連携して、顧客に対して技術面からの提案やサポートを行う、セールス系エンジニアという仕事もあります。
ITコンサルタントは、顧客が抱える経営課題の解決に向けて、IT面での助言や提案をします。
営業も顧客に提案をしますが、製品やソリューションの販売が主な目的になります。
それに対してコンサルタントは、顧客の課題解決が目的になります。
言い換えると、ITコンサルタントは顧客に対して“有償”でコンサルティングを提供します。
他にもスマートフォンのアプリやWebサイトを開発する会社などでは、それらを企画し進行するプロデューサー、アプリやサイトのデザインを担当するデザイナーといった仕事もあります。
この他にも、IT系には多くの職種があります。
IT系の仕事は何をするのか
システムの構築は、一般的には上流工程と下流工程に分けられます。
川の流れにたとえているのは、上流工程から下流工程へプロジェクトが進められるからです。
また、システムをリリースした後は運用・保守が行われます。
このような流れに沿って、IT系の仕事の内容を見ていきましょう。
上流工程
上流工程では、システムの要件定義や設計などを行います。
要件定義では、システムに必要な機能や性能を明確に定義します。
そして、その要件定義をもとにシステムの設計図を作成します。
具体的には、データベースの設計、画面やレポートの一覧、画面遷移などをまとめます。
上流工程は主にはシステムエンジニアが担当しますが、要件定義はプロジェクトマネージャやITコンサルタントが行うこともあります。
下流工程
下流工程では、システムの開発やテストなどを行います。
上流工程での設計をもとに、プログラミングを行って開発を進めていきます。
そして、その開発したプログラムをテストして、正常に動作するか確認します。
これらは主にプログラマーが担当します。
またテストには段階があり、プログラム単体のテストもあれば、システム全体のテストもあります。
システム全体のテストは主にシステムエンジニアが行います。
ちなみにプロジェクトマネージャは、上流・下流の工程を含め、全体の進捗や予算などを管理します。
また、上流工程の前にはシステムの企画が行われます(これも上流工程に含まれることもあります)。
ここで、顧客の要望や課題を明確にし、それを解決するためにどのようなシステムが有効かをまとめます。
顧客の状況や企画内容によって、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャ、システムエンジニアなどが担当します。
運用・保守
システムが稼働したら、さらに安定的に稼働するようにシステムを監視・点検する必要があります。
また、トラブルが発生した際にはその原因を切り分けて、対応や復旧に向けた作業を行います。
運用・保守系のエンジニアが、こういった作業を担当します。
そのほか営業
IT系の営業は、システム構築や運用・保守などに関する提案・営業活動を行います。
顧客によって業務面の課題やシステムに求める要求が異なりますので、的確にヒアリングし、社内のエンジニアなどと協力してニーズに合った提案をすることが求められます。
社内外の多様な関係者とコミュニケーションを取りながら、仕事を進めていく能力が必要です。
IT系の仕事に生かせる資格
IT系の仕事をするにあたって、生かせる資格をご紹介します。
ここでは、国家資格について主なものをご紹介します。
他にも民間資格を含めると、数多くの資格があります。
1. 基本情報技術者
IT系エンジニアの登竜門に位置づけられている資格です。
システムエンジニアやプログラマーなど、技術者として仕事をするための入口になる資格と言えます。
試験としては、テクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系から出題され、各分野の基本的な知識を習得しているかが問われます。
2. 応用情報技術者
IT系のエンジニアとしてレベルアップを図るための資格です。
上記の基本情報技術者の上位資格という位置づけです。
実務経験のあるシステムエンジニアやプログラマーが受験するケースが、多いようです。
基本情報技術者試験と同様にテクノロジ系、マネジメント系、ストラテジ系から出題されますが、より深い知識や応用力を持っているかが問われます。
3. ネットワークスペシャリスト
ネットワークスペシャリストは、その名の通り、ネットワークに関する技術的な専門性を保有していることを認定する資格です。
試験の合格率が低く、取得にあたって難易度の高い資格です。
エンジニアとして、ネットワークの専門性を高めたい人が目指す資格と言えるでしょう。
4. データベーススペシャリスト
データベーススペシャリストは、データベースに関する技術的な専門性を保有していることを認定する資格です。
この試験も合格率が低く、難易度が高い資格で、データベース系のエンジニアやデータベース管理者として専門性を高めたい人に向いている資格でもあります。
5. プロジェクトマネージャ
プロジェクトマネージャは、プロジェクトマネジメント業務に関する資格です。
試験では、プロジェクトの計画やコストの見積り、リスクの特定や対応などさまざまな観点からプロジェクトを円滑に進める知識や能力を有しているかを問われます。
難易度は高いですが、プロジェクトマネジメントに関して評価の高い資格です。
6. システム監査技術者
システム監査技術者は、情報システムの監査に関する資格です。
システム監査は、情報システムを評価・検証し、システムのガバナンスやマネジメントの向上に貢献することを言います。
システム監査人や情報システム責任者を目指す人に向いている資格とされています。
まとめ
今回は、IT系のエンジニア、マネジメント、営業職の仕事内容や、活かせる資格についてご紹介しました。
ほかにもIT系の仕事には、たとえばデジタルマーケティングの仕事などもあります。
IT系の仕事は、今後も広がり、多様化が進んでいきながら、継続してニーズ高く求められていくことでしょう。
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