先日、私が講師を務める大学院での論文公聴会がありました。これまで税法論文を書いてきた学生にとっての最後の砦です。公聴会とはどのようなものなのでしょうか?
大学院によるかと思いますが、大学院に入学して2年足らずで論文を書き上げなくてはなりません。
そしてここまで書いてきた論文を、先生方に発表して「合格」をもらえると、晴れて大学院を修了し、国税審議会へ提出する論文と認められることになります。
今日は、私が講師を務める東亜大学院での論文公聴会の様子をお話したいと思います。
(他の大学院は全く違うかもしれませんので、ご了承ください)
発表は3日間にわたる
東亜大学院の場合、私法(商法、民法、知的財産法)ゼミと、公法(憲法、行政法、刑事法)ゼミの2つに分かれて公聴会が行われます。
通信制の大学院ですが、公聴会は対面で行います。
ここ2年、コロナの影響でオンライン実施でしたが、今年は3年ぶりに会場に全員が集まり、リアル開催となりました。
発表者は全部で30数名。
2つに分かれるとはいえ、人数が多いため、金曜日の午後~日曜日の午前までかかります。
学生には、前日に発表の順番を知らされます。
ここで、1日目(金曜日)だとその日の夜にはとりあえず解放されますが、日曜日の人は土曜日の夜も落ち着きません……(笑)
ここまでたくさん勉強して、時間をかけて、調べて指導を受けて直してまた書いて……そうして完成させた4万字の論文です。
もちろん緊張するでしょう。
でもゼミ生には「自信を持って堂々と発表するように」とアドバイスしました。
これは、別に落とすための公開処刑ではないのです。
あくまでも、「本当に国税審議会に出して通過するレベルの論文なのか?」を先生方がジャッジするためのものです。
たいていは、ここまで進んできたのならそれなりのレベルに達しているということなので、不安になり過ぎず、でも過信することなくしっかり準備して臨みましょう。