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お金のたしなみ美人~知っておきたい税金や還付制度などの話~♯1 年末にもらう「源泉徴収票」の見方をマスター

ひとり暮らし、結婚、出産、子育て、住宅購入など、20~40代はライフイベントが盛りだくさん。そんな、人生の節目には、まとまったお金が必要になります。将来を見据えて、お金を貯めておくことは大切なこと。ここでは、知っておくと暮らしがちょっとハッピーになる、税金や還付制度などの話をお伝えしていきます。初回は「源泉徴収票」の話。マイナンバー制度の導入で、今年から様式が変わります。今年度分を受け取る前に、見方のポイントを押さえましょう。

毎月給与から天引きされている所得税。これは、1月1日から12月31日までの1年間の所得を想定しておおよその額を算出し、この予想額を12カ月で除した額が差し引かれています。所得税は会社が社員に代わって、定期的に国に納付しており、この制度を「源泉徴収」といいます。そのうえで、年末に1年間の所得が確定すると再計算し、税額に間違いがないか確認します。税金を納め過ぎていれば12月に給料と一緒に「還付」され、差額分が戻ります。反対に納税額が足りなければ12月の給料から「徴収」され、追加で納めることになります。これが「年末調整」です。年末に配布される「源泉徴収票」には、この年末調整の結果も記載されています。源泉徴収票は、その年の年収と納税額を把握するための大切な書類です。

源泉徴収票でチェックしたい項目は4つ

一見、難しそうに感じますが、源泉徴収票で確認しておきたい項目は4つ。ここを押さえておくと、その年の「年収」、税金を算出する基準になる「課税所得」、そしてその年に納めた「所得税額」がどのような過程で算出されたかが理解できるようになります。

A. 支払金額
B. 給与所得控除後の金額
C. 所得控除の額の合計額
D. 源泉徴収税額

受給者交付用

A. 支払金額
いわゆる「年収」や「税込年収」のこと。税金や社会保険料などが差し引かれる前のその人の1年間の給料や賞与等の総額が記載されています。非課税の通勤費などは含まれません。

B. 給与所得控除後の金額
会社員の必要経費を【A.支払金額】から引いた金額が記載されます。控除額は年収に応じて一定割合で決まっており、会社員の誰にでも認められています。

出典:国税庁HP「No.1410 給与所得控除」を基に作成。 

ただし、給与等の収入が660万円未満の場合は、上記の表にかかわらず、所得税法別表第5(年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額表)により、給与所得金額を求めます。

C. 所得控除の額の合計額
年末調整で申請した配偶者控除、扶養控除、生命保険料控除や給料から天引きされている社会保険料など、控除される金額の合計が記載されます。この内訳は、源泉徴収票で色を付けた部分の合計額に基礎控除38万円を加えた金額です。なお、日本国内に住所などがない、いわゆる非居住者の場合の所得控除は、「雑損控除」「寄付金控除」「基礎控除」の3つだけです。

出典:国税庁HP「所得金額から差し引かれる金額(所得控除)」を基に作成。※1 平成27年4月1日以後に都道府県・市区町村に対する寄附金(ふるさと納税)を行った場合、確定申告が不要な給与所得者について、ふるさと納税先が5団体以内の場合に限り、ふるさと納税先団体に申請することにより確定申告不要でこの寄附金税額控除を受けることができます。

D. 源泉徴収税額
その年に納めた所得税の総額が記載されます。1月から給料天引きされた所得税を年末調整で清算した後の金額で、課税所得に所得税率をかけ、税率に応じて決められた控除額を引いて算出します。

課税所得とは、税金を計算する際の基準になる値のことで、【B. 給与所得控除後の金額】 から 【C. 所得控除の額の合計額】を引いて算出できます。この課税所得に対してその人の税金が決まるので、同じ年収の人であっても課税所得が高い人の方が多く税金を納めることになります。

どれだけ「控除」があるかによって課税所得が変わります。つまり、「給与所得控除」「所得控除」で受けられる控除があるほど、納める税金が少なくなるということ。その控除を申請するのは自分自身です。税金の納め過ぎにならないためにもしっかりチェックしておきましょう。

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