税務会計系の展示会に参加をしているのですが、その講演や展示ブースで、「AI OCR」という単語や関連サービスをよく見かけます。このAI OCRについて解説します(読了時間:2分弱)。
AI OCR(AI-OCR)は、税理士にとって非常に便利な技術です。
これらは画像データの文字を抽出、それを文字データに変換する光学文字認識機能(OCR)に、AI(人工知能)技術を取り入れたものです。
AIの学習機能により、文字認識精度やレイアウト解析精度などを大幅に向上させることができます。
AI OCRはどこが便利?
日々多くの帳票や領収書などの書類を扱っている税理士は、これらの書類を電子データ化することで、目視によるチェックや手入力の省力化、ペーパーレス化、情報のデータベース化などのメリットが得られます。
ちなみに光学文字認識機能(OCR)は、クラウド会計ソフトにも搭載されているのでご存じの方も多いかもしれません。
クラウド会計ソフトでレシートや領収書などをスキャンしてアップロードするだけで、仕訳を自動作成してくれますよね。
あれがOCRです。
しかしこの従来のOCRでは、手書き文字や非定型フォーマットの帳票などを読み取ることが困難でした。
また、軽減税率や消費税率の違いなども正しく判別することができませんでした。
AI OCRは、これらの課題を解決することができます。
手書き文字や非定型フォーマットの帳票も高い精度で読み取ることができるため、税理士業務における転記作業や仕訳作業を効率化することができます。
また、軽減税率や消費税率の違いも自動的に判別し、正しい勘定科目や金額を入力することができます。
RPAと組み合わせるとさらに便利に
AI OCRは、単体で使用するだけでなく、RPA(Robotic Process Automation)と連携することで、一連の業務を自動化することも可能です。
RPAは、人間が行う繰り返し作業をロボットが代行する技術のこと。
AI OCRで読み取ったデータをRPAに渡すことで、会計ソフトへの入力や帳簿作成などの作業を自動化することができます。
まとめ
AI OCR(AI-OCR)は、税理士が活用することで業務改善が期待される技術です。
しかし、導入する際には読み取り精度や設定方法などを比較し、自社の業務に最適なサービスを選ぶことが重要です。
いろいろなサービスがありますので、ぜひ比較検討をしてみてください。
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