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中小企業の経営・働き方改革をITでサポートする BIPA~IT企業はどこまで支援するのか~

昨年9月、中小企業の経営・働き方の革新をITでサポートすることを目的に一般社団法人 Business IT 推進協会(東京・港区,代表理事=辻庸介氏 以下、「BIPA」)が設立された。ITツールを提供するパートナー企業と中小企業との接点を多く持つ会計事務所がタッグを組み、BIPAはどこまで中小企業の経営革新のサポートをしていくのか。BIPA立ち上げの背景から、今後の活動などを含めて辻代表理事に迫った。

―昨年9月、マネーフォワード辻社長が旗振り役となり、BIPAが発足されましたが、キッカケはどのような理由からですか。

 顧問先の中小企業にもITの導入が必要だと考えている税理士先生方の相談を受けたことがきっかけです。「ITについて勉強しないといけないと思っているけど、いろいろありすぎて分からない。ITに詳しいマネーフォワードでサービスを見繕ってくれないかな」というお話をいただいて、設立させていただきました。

左からChatWork常務取締役COO=山口勝幸氏、税理士法人North Brain代表社員=前島治基氏、株式会社マネーフォワード代表取締役社長CEO=辻庸介氏、トリプルグッド税理士法人代表社員=実島誠氏、KIネットワークパートナーズ代表=石川浩司氏。

当社の「MFクラウドシリーズ」を積極的に推奨してくださっている全国の会計事務所の先生方や、ITツールを提供している企業の中でもBIPAの志に共感して下さった企業にご協力いただいています。BIPAの幹事や理事には、そうそうたる税理士先生方に就任していただきました。会員数も着々と増えており、「皆様に応援していただいている」という感じです。

―さまざまなITツールがあるので、「何を選べばよいのか分からない」「活用の仕方が分からない」という中小企業に対して、BIPAが基点となり、総合的に支援をしていこうというイメージですか?

BIPA勉強会の様子(提供:マネーフォワード)

 中小企業経営をサポートするクラウドツールは、「経理」「労務」「販売管理」「マーケティング・セールス」「コミュニケーション」ツールなど多岐に渡り、非常に充実しています。BIPAが経営に必要なツール・情報・人脈を得られるプラットフォームとなり、テクノロジーの可能性を伝え、活用いただくことで、経営が活性化することを願っています。

先日は、Square株式会社、株式会社スマレジ、株式会社Toreta、株式会社USENの各社にお越しいただき、タブレット型レジ、スマホ決済、予約台帳など、飲食業向けのITサービスについて説明していただきました。実際に、参加者にタブレットを配布してデモ機を触っていただきながら、事例をご紹介したので、導入のイメージをしていただけたのではないでしょうか。BIPAの運営はなかなか大変で試行錯誤していますが、会員の皆様にも喜んでいただいているようなので、これからも続けていきたいですね。

―日本企業の99%が中小企業ですから、そこが活性化されないと、経済全体もよくなりませんよね。そのためにも、会計事務所の役割は重要で、中小企業経営をよくするには会計事務所がどう変わっていくかもポイントでしょうか。

 中小企業の経営をもっとも近くでサポートしているのは、会計事務所だと思います。何か困ったことや相談事があれば、真っ先に会計事務所に相談する企業は多いのではないでしょうか。とくに、地方に行けば行くほど地域のインフラである銀行とともに、中小企業経営を支える役割を担っています。だからこそ、会計事務所が中小企業のパートナーとして果たしていく役割は大きく、本質的で付加価値の高いサービスを提供し続ける必要があると考えています。
会計はもちろんですが、今後はお客様の課題を解決するあらゆるソリューションの提供が求められる時代になってくると思います。

―BIPAの今後の展望を教えてください。

 BIPAは平成28年度補正予算「IT導入補助金」の導入支援事業者に認定されました。これにより、IT導入費用について、最大で3分の2が補助されるパッケージの提供を予定しています。マネーフォワードで取り扱っているMFクラウドシリーズを中心に補助金の対象にさせていただきましたので、会計事務所や中小企業向けに説明会を開催しています。安倍政権主催の未来投資会議でも、「生産性向上を実現する上でIT推進は不可欠」という話をさせていただきましたが、生産性を上げて中小企業の経営をよくするカギは、会計事務所だと思っています。自ら情報を取りにいって実行できる中小企業は、実は全体の10%もないかもしれません。先ほどお話にあったように、どんなITツールがあって、自社にはどのツールがいいのか分からないんですね。会計事務所が中小企業のアドバイザーとしてITツールやサービスについてもアドバイスし、バックアップしていくことが必要だと思っています。これによって日本全体の中小企業の生産性が上がっていくので、会計事務所は日本経済にとって本当に大切な存在です。IT以外のことでも、「会計事務所の経営について聞きたい」「新しい集客モデルを作りたい」といった会計事務所向けの勉強会があってもいいと思いますし、そうした情報を共有することで、ナレッジシェアリングの場にしていければいいなと思っています。志が同じ方々が集まると、それだけでも楽しいものです。

あとは、東京の勉強会に参加できない会員様も多くいらっしゃるので、大阪・福岡などにBIPAの支部を作りたいです。中小企業にITを広めていくことももちろんですが、会計事務所の新しいビジネスモデルづくりにも貢献していきたいです。

(関連記事)「会社のお金の流れをシンプルに」マネーフォーワード辻 庸介社長


■一般社団法人Buisiness IT  推進協会
https://bipa.or.jp/

著者: KaikeiZine編集部

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