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株主優待の拡充相次ぐ 日清、株主専用カップ麺/すかいらーく、食事券3倍

3月期末の決算を控え、株主優待を新設・拡充する企業が相次いでいる。企業向けビジネスが主体の企業が新たに優待制度を設けたり、長期で保有する株主に対して優待内容を手厚くしたりしている。株主優待は企業が日頃の感謝の意味を込めて年1~2回、株主に送るプレゼント。優待の強化を通じて長期で保有してくれる個人株主を増やし、株価の下支えにつなげたい狙いがあるようだ。

M&A巧者の日本電産、初の株主優待

■株主優待を新設した主な企業

各社のホームページ・プレスリリースを元に M&A Online編集部が作成した表を流用し作成。

M&A巧者として知られる日本電産<6594>。事業内容がモーターなど企業向けビジネスが主体のため、株主優待とは無縁の会社だったが、創業44年目にしてついに株主優待の導入に踏み切った。

注目の優待内容はすべての株主に対して日本電産サンキョーオルゴール記念館すわのね無料入館リーフレットを贈呈するというもの。すわのねは長野県にあるオルゴールの博物館。日本におけるオルゴールの歴史やオルゴールづくりについて展示するほか、オルゴールの組立体験ができる工房も併設する。入館料は大人で1000円のところが無料になる。

日本電産は株主優待の目的について「株主の皆様の日頃のご支援に感謝するとともに、当社株式を中長期にわたり継続して保有していただく」と説明している。

日水、魚成分の健康飲料

日本水産<1332>が新設する株主優待は、同社が開発した青魚のサラサラ成分 EPA を主成分とした飲料「イマークS」またはびん詰・缶詰セットを選んで贈呈する。500 株以上 1,000 株未満の株主は3,000 円相当、1,000 株以上の株主は 5,000 円相当を受け取れる。

日本水産は株主優待の新設と合わせて増配も発表した。2017年3月期末の配当を従来予想の2.5円から3.5円に増やす。10日の終値は561円だから、優待を受け取れる500株を投資するのに28万円。優待と配当を合わせた利回りは1.7%程度となる計算だ。

このほか、大王製紙<3880>は300株以上を持つ株主に対してトイレットペーパーやティッシュペーパーなどの自社商品を贈呈。富士ソフト<9749>、コメダホールディングス<3543>もそれぞれ表にある通り、優待を新設している。

味の素、100株以上で商品セット贈呈

すでに株主優待を設けている企業が内容をさらに拡充する動きも出ている。

■株主優待を拡充した主な企業

各社のホームページ・プレスリリースを元に M&A Online編集部が作成した表を流用し作成。

味の素<2802>は2017年3月末の株主名簿に記録された株主から、100株以上1000株未満の株主に対しても自社商品の詰め合わせセット(市価1000円相当)を贈呈することにした。従来は1000株以上の株主のみ優待の対象だった。

株主優待情報誌のランキングで2年連続で1位に輝いた実績を持つ日清食品ホールディングス<2897>はさらなる魅力向上に動いた。3年以上を継続保有する株主に対して長期保有優遇制度を設けた。300~999株を3年以上持つ株主の優待品(即席麺などの詰め合わせ)を3500円相当(20品)から4500円相当(26品)にグレードアップ。1000株から2999株を3年以上持つ株主は4500円相当(26品)から5500円(31品)に変更する。

さらに株主のためだけに開発したインスタントラーメン (非売品) を、2017年夏季の株主優待から提供する。これは、昨年11月に同社が開催した株主懇親会で、日清食品所属のプロテニスプレーヤー錦織圭選手より提案があったことに対応したもの。第1弾は「カップヌードル」のバリエーション製品で、錦織選手と相談の上で開発を進めるという。

すかいらーく、6%近い還元利回り

外食大手のすかいらーく<3197>は2017年6月末からの株主を対象に、すかいらーく店舗で使える株主優待券の金額を従来の3倍に引き上げる。例えば100株から299株を持つ株主の場合、従来は1000円だった食事券が3000円に増える。6月末と12月末の年2回の権利確定日があり、合計で年間6000円分の食事券を受け取れる。

すかいらーくの株価は10日時点で1742円。優待を受け取れる最低投資金額は17万4200円で、優待利回りは3.4%とかなりお得だ。ちなみに年間配当金(2017年12月期予想)は40円で、予想配当利回りは2.3%。配当と優待と合わせて5.7%の株主還元を受けられる。

3月31日が決算期末の会社の場合、株主優待を受けるためには3月28日までに株式を取得しておく必要がある。期末の直前になると優待を狙った売買が膨らみ、株価が上昇することも珍しくないため、早め早めに準備しておくことが望ましい。

M&A Online編集部

M&A Online(2017年3月12日掲載)より転載

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