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女性記者のひとりごと vol.42 税務のコーポレートガバナンス

税務調査を受けたくないから内部統制を徹底する———。何かちょっとズレてる気もするけど、結果として会社がクリーンになればいいわけだしね。

近年、コンプライアンスという言葉がよく使われるようになった。

法令遵守。

法律を守るのは当たり前なのだが、
それが守れない輩が多いということで、国が指導に乗り出している。

国税庁では、大企業向けに税務に関するコーポレートガバナンスの充実に向けた取組みに力を
入れているそうな。

税務調査などの機会を通じて
経営責任者が自ら適正申告の確保に積極的に関与し
必要な内部統制を整備するよう指導する。

経営責任者の関与や監査体制の整備などについて「確認表」に記入してもらい
その内容を見て税務に関するコーポレートガバナンスの状況を判定するそうな。
ちゃんと出来ている会社には「調査間隔の延長」というご褒美もある。

なるほど、そうきたか。

税務調査を受けたくないから内部統制を徹底する———。
何かちょっとズレてる気もするけど、
結果として会社がクリーンになればいいわけだしね。

でも国税庁のこの取組みは法律に基づいているものではなく
確認表の記入もあくまで「お願いベース」であるため、
残念なことに企業側にはあまり浸透していない。

実際に「調査間隔の延長」まで行きついたのは2014年以降で十数社だという。
コーポレートガバナンスの充実に向けた国税庁の志は高く
舞台裏では涙ぐましい努力が重ねられているのだが
親の気持ち子知らず、ならぬ
国税庁の気持ち企業知らず、な状況が続いている。

国税庁の肩を持つ訳ではないが、
多少の強制力を持たせてもバチはあたらないじゃないかなあ、と思う。

著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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