業務プロセスに係る内部統制の不備

業務プロセスに係る内部統制は「内部統制の整備状況の有効性」と「内部統制の運用状況の有効性」に分けて評価されます。

内部統制が「有効に整備されているか」評価する場合には、内部統制が財務諸表の勘定科目、注記及び開示項目に虚偽記載が発生するリスクを合理的なレベルまで低減するものとなっているか確認されます。また、内部統制の「運用状況の有効性の評価」は内部統制が所期の通り実際に有効に運用されているかを評価します。評価においてはそれぞれの虚偽記載のリスクに対して内部統制が意図した通りに運用されていることを確認することが求められます。

内部統制の不備が検出された場合、当該不備が開示すべき重要な不備に該当するか否かの判定が実施されます。開示すべき重要な不備に該当するか否かを評価するために、内部統制の不備により勘定科目等に虚偽記載が発生する場合、その影響が及ぶ範囲の推定が必要となります。また、内部統制の不備による影響額を推定するときには、虚偽記載の発生可能性も併せて検討する必要があります。

内部統制の不備が複数存在する場合には、それらの内部統制の不備が単独で、又は複数合わさって、開示すべき重要な不備に該当していないかを評価する必要があります。開示すべき重要な不備に該当するか否かは、同じ勘定科目に関係する不備を全て合わせて、当該不備のもたらす影響が財務報告の重要な事項の虚偽記載に該当する可能性があるか否かによって判断を行うこととなります。

集計した不備の影響が勘定科目ごとに見れば財務諸表レベルの重要な虚偽記載に該当しない場合でも、複数の勘定科目に係る影響を合わせると重要な虚偽記載に該当する場合があり、この場合にも開示すべき重要な不備となります。

勘定科目等に虚偽記載が発生する可能性と影響度を検討するときには、個々の内部統制を切り離して検討するのではなく、個々の内部統制がどのように相互に連係して虚偽記載が発生するリスクを低減しているかを検討する必要があります。ある内部統制に不備があった場合も、それを補う内部統制(補完統制)の有無を確認し、仮に補完統制がある場合には、それが勘定科目等に虚偽記載が発生する可能性と金額的影響をどの程度低減しているかを検討します。