近年、企業の資金調達の選択肢が増えています。融資や出資だけでなく、企業のニーズに合わせてさまざまな調達サービスが出てきています。企業の状況に合わせて適切に活用すれば、成長を加速させることができるでしょう。その中で、売掛債権を活用するファクタリングが注目を集めています。そこで、企業の成長に向けた前向きな「ブリッジファイナンスとしてのファクタリング」を進めている「PayToday」事業責任者の田中取締役にお話を伺いました。(取材・撮影 ビジョナリーマインド代表/中小企業診断士 市岡久典、KaikeiZine編集部)

「PayToday」事業責任者:田中取締役

■企業の成長とブリッジファイナンスの必要性

-まず、ブリッジファイナンスとはあまり聞き慣れない用語ですが、どのようなものでしょうか?

田中:ブリッジファイナンスとは、ある一定期間の限られた期間の資金調達(ファイナンス)を指します。一番よく使われているブリッジファイナンスは、ブリッジローンと呼ばれるデットファイナンス(負債調達)で、M&Aを行う場面で将来のエクイティーファインナンスの資金調達までの期間をつなぐ融資を短期間(例えば6カ月)調達したり、不動産を土地から購入する場合、完工するまでの費用をブリッジファイナンス(つなぎ融資)でつなぐ、という事例があります。

このように、将来的なキャッシュインフロー(増資やシニアローン)が見込めるが、足元では現金が不足しており、将来のインフローまでの期間をつなぐイメージです。

-企業の成長にあたって、どのようなときにブリッジファイナンスが必要になるのでしょうか?

田中:企業が成長段階にあるとき、外注費の支払いや商品の仕入といった運転資金が増加します。小売業であれば販売増加に向けて多くの商品を仕入れたり、建築業であれば大きな工事を受注して外注先に委託したりする場面があります。また、成長に向けたビジネスチャンスがあり、そのために投資が必要となることもあるでしょう。たとえば、製造業であれば新規受注に向けて設備投資が必要な場面もあります。

このように、外部への支払いや投資の実行を行いたいが、長期的な資金調達では間に合わないときに、まずはブリッジファイナンスで資金調達をして、その資金を支払いや投資に充てることができます。

-たしかに、企業の成長スピードと資金調達のタイミングが合わない時がありますよね。

田中:金融機関から融資を受けようとするとき、金融機関に相談するところからはじめて1カ月から数カ月程度かかります。その間に、運転資金の支払いが来てしまったり、ビジネスチャンスを逃してしまったりして、資金調達が間に合わないケースもあります。また、融資にあたっては、企業の財務的な実績を見られます。成長過程の企業においては、実績以上の機会が来ることも珍しくありません。そうすると、必要なときに希望する規模の融資を受けられない事態にもなります。そのように、将来の売上増加や利益増加につながる機会を逃さないために短期的な資金調達を求められる場面があり、ブリッジファイナンスとしてファクタリングを活用できます。

-ファクタリングをブリッジファイナンスとしてどのように活用できるかについて、もう少し詳しく伺えますか。

田中:ブリッジファイナンスとしてのファクタリングについて、次のような図で説明しています。

①ビジネスチャンスの認識

売上増加につながる新規受注が来たり、広告投資や在庫投資を行いたい場面です。ただ、手元資金が足りず、外注先などの支払ができず、広告・在庫にお金をかけることができません。手元資金が潤沢になるのはまだ先になるため、外部からの資金調達が必要な場面です。

②将来の売上増加が見込める

ビジネスチャンスをつかめば、3~6カ月後には売上増加や企業価値の増加が見込めます。

③ファクタリングで機会損失を防ぐ

このようなときに、ファクタリングを活用できます。

ファクタリングは債権譲渡による資金調達であり、売掛金や請求書を売却して資金を調達します。ファクタリングのメリットは、スピードが早く即日調達も可能です。デメリットとしては、融資と比べると相対的に手数料が割高となりますが、「ビジネス機会/時間を買う>ファクタリング手数料」の場面で活用できます。ファクタリングの活用によって、将来の企業価値向上につながる機会損失を防ぎます。

■ファクタリングが注目される理由

-ここで、ファクタリングについて、他の資金調達手段との比較した特徴を伺えますか。

田中:資金調達では、大きくエクイティーファイナンスとデットファイナンスの2つに分類できます。

エクイティーファイナンスの場合、株式発行による資金調達(もしくは株式譲渡)の手法が用いられ、スポンサーはエンジェル投資家/ベンチャーキャピタル等が選択肢となります。昨今では新株予約権発行(=J-KISS型新株予約権投資契約書)での調達事例も増えています。

デットファイナンスは融資や社債調達を指します。ただしスタートアップ/ベンチャー企業では財務基盤が弱いため難易度が高く、日本政策金融公庫もしくは信用保証協会の融資支援の活用が一般的です(市中銀行のリスクマネーでの資金確保が難しい現状です)。また友人/知人等からの調達においては少額社債発行という手法もあります。

それに対して、ファクタリングは、売掛債権(請求書)の買い取りによって資金を調達します。売掛債権の流動化を行うことで、手元に現金を確保します。「借りない資金調達」となります。

エクイティーファイナンス、融資、社債、ファクタリングなどを、「借りない資金調達」と「負債」に分けると、次のように整理できます。

-このように見ると、実行までのスピードの早さがファクタリングの大きな特徴ですね。さまざまな調達手段がある中でファクタリングが注目されているのは、どのような背景がありますか?

田中:2020年4月に改正民法が施行されましたが、そこで債権譲渡(ファクタリング)に関する規定も大きく変更されました。

債権のベースとなる契約には「債権譲渡禁止特約」がつけられているケースが多々あります。譲渡禁止特約とは「第三者へ債権を譲渡してはならない」とする債権者と債務者との間の取り決めです。ただ、現実には譲渡禁止特約がついていても違反して、債権者が債権譲渡してしまうケースも少なくありません。このように、譲渡禁止特約がつけられている場合の債権譲渡契約の有効性について、大きな変更が行われました。

従来の民法では、譲渡禁止特約がついていると債権譲渡は「無効」となるリスクを内包していましたが、改正民法では、譲渡禁止特約がついていても債権譲渡は「有効」と明確に規定されました。

ただし「譲渡禁止特約について悪意重過失の譲受人に対しては支払いを拒否できる」と規定されています。改正民法では「譲渡禁止特約つきの債権譲渡は基本的に有効」なので、譲受人の悪意重過失については債務者側が立証責任を負います。つまり債権譲渡の当事者には立証責任がかかりません。

この民法改正で譲渡禁止特約の有無の確認を必要とせずともファクタリング取引を行うことが出来るようになりました。

-また、手形割引は売掛債権を現金化するという点で、ファクタリングと共通していますが、手形取引が減少している中で、それに代わる手段としても期待されていますよね。

田中:従来、企業の資金調達や資金繰りの手法として約束手形が広く用いられていました。しかし近い将来に現行の手形取引が廃止される可能性があります。約束手形は譲渡できるので流通させやすいメリットもあり、広く普及していましたが、近年では時代の要請にそぐわなくなり、約束手形を利用する企業がどんどん減少しています。

経済産業省の検討会報告書によると、2019年における約束手形の残高は約25兆円です。1990年のピーク時には約107兆円だったので、4分の1以下に低下しているといえます。

約束手形は紙の証紙で、裏書きの際には署名押印しなければなりません。現代取引社会でDX化がどんどん進められている状況において、紙、署名押印を要するなどの約束手形の要素は時代に逆行するものといえます。また、約束手形は支払いサイクルが非常に長くなっています。手形を受け取る際の割引料の負担も問題視されています。

こうした約束手形の問題点を受けて、政府は約束手形の取り扱いの廃止を検討しています。

しかし、約束手形には資金調達手段としての重要な役割があります。約束手形を廃止するなら、企業の資金調達方法を確保しなければなりません。

他の資金調達手段として、手形取引との代替となる一番の選択肢はファクタリング(債権譲渡)取引と考えています。どのような小さな企業でも取引先への債権はもっており、会社の規模や業種にかかわらず利用できます。そのため、資金調達の面について、ファクタリングが約束手形の代替手段としての役割を果たせる可能性が高いです。

■ファクタリングサービス「PayToday」の特徴

-さまざまなファクタリングサービスがある中で、「PayToday」の特徴を教えてください。

田中:

1.企業成長を支援する前向きなファイナンスという事業コンセプト

「PayToday」では、「ブリッジファイナンスとしてのファクタリングを経営の選択肢の1つに」という事業ミッションを掲げています。

経営者の「ファクタリングでの資金調達」の認知度は低く、ある調査では経営者の10%程度しか認知しておりません。残りの90%の経営者は、ファクタリングという資金調達手法を認知していない、との結果がでています。そこで、「ファクタリングサービス、ファクタリング業界の認知度向上」を我々は目指しています。

ファクタリングは手数料が高く活用できる場面は限定されますが、順調に成長している企業なら、売上の急増により運転資金の不足対応に悩まされることがあります。このような場面で、「時間を買う」「機会損失を防ぐ」という観点で、ブリッジファイナンスとして、一定期間のファクタリングの活用は非常に合理的です。

弊社は、成長企業の「前向きな資金調達としてのファクタリング」を推進しており、この企業理念に大きな特徴があります。

2.運営企業の安全性・安心感

ファクタリング業界は新しい業界であるため、業界法が存在せず、回収方法の規定等がありません。その様な状況を鑑みて、弊社では貸金業を取得することで、融資の回収に準じる等の自主規制を設け、回収の透明性を確保しています。

また、弊社ではファクタリングの適切な活用事例等の情報公開を進め、お客様の不安を取り除けるように努めています。さらに、安心感という観点では、弊社ではサービス提供者の7割が女性従業員となっており、女性でも使いやすいサービスを標榜しています。

3.手数料

「PayToday」は、AIを使った審査をベースにしたオンライン完結型のファクタリングサービスであり、手数料は1~9.5%と安価に設定しています。2社間ファクタリングの一般的相場は10~25%の手数料となっている中で、1桁台の手数料にこだわって事業を展開しています。

-最後に「PayToday」の実績はどうですか?

田中:ファクタリングサービスとしては新しいのですが、多くのご利用をいただき、次のようなプレスリリースも出させていただいています。

「即日振込のオンライン完結型AIファクタリングPayTodayサービスリリース12カ月で累計の買取申込金額が20億円を突破!!」

最後になりますが、サービスの実績増加に伴いお問い合わせが増えており、税理士法人、資金調達支援企業との提携(パートナーシップ)を積極推進しています。

クライアント様の資金調達を増加させる可能性があり、ご興味がある法人/税理士様はお気兼ねなく弊社まで問い合わせください。

■まとめ

ファクタリングは、融資ではなく売掛債権の譲渡であり短期的な資金調達手段のため、「融資を受けられないような業績の厳しい企業が利用するもの」という印象を持つかもしれません。しかし、調達までのスピードの早さを活かして、ファクタリングを企業の成長を実現するためのブリッジファイナンス(つなぎ資金)として活用するのは、とても合理的と言えるでしょう。資金調達の選択肢は多いに越したことがありません。選択肢の1つとして備えておけば、企業成長の支援に役に立つ場面があると思います。

 

▶PayTodayに関するお問合せはこちら:support@paytoday.jp

▶PayToday詳細はこちら:https://paytoday.jp/

Dual Life Partners株式会社

●設立

平成28年4月

●所在地

東京都港区南青山2-2-6 ラセーナ南青山7F

●事業内容

  • 不動産仲介、管理事業
  • ライフスタイル提案
  • 不動産による資産形成コンサルティング
  • 不動産関連メディア・ITサービス事業

●会社HP

http://duallife-partners.com/


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