初心者から個人投資家まで高い人気を集めるIPO株。この記事では、IPO株を始めてみたい投資初心者の方向けに、基礎知識や投資の際のポイントを解説します。

IPO株は、初心者から個人投資家までさまざまな方から人気があります。

しかし、IPO株の魅力についてきちんと説明できる方は多くはないのではないでしょうか?

そこで今回は、IPO株の人気の理由を解説していきます。

株式投資初心者の方やIPO株に興味がある方はぜひ参考にしてください。

IPOとは?IPO株初心者向けに解説

IPOは「Initial Public Offering」の略で、日本語では「新規上場株式」や「新規公開株」といった言葉で表される株式のことです。

つまりIPO株は、新たに企業が上場するタイミングで取引が行えるようになる株式となります。

そのタイミングで初めて取引ができるようになるということは、比較的ライバルが少なく、抽選に当選できれば利益を得られる可能性が高いのが、IPO株が株式投資の初心者にも人気の理由です。

さらには株価の予想を超えた価格が付く可能性もあるので、初心者だけでなく個人投資家にも人気があります。

IPOの件数は景気の影響で変動しがち

全国のIPO件数は景気の影響によって変動しがちです。

例をあげると、日本のバブル崩壊前の1990年には134社を超える企業が東証一部上場していますが、バブルが崩壊した1992年には、東証一部上場企業が27社と100社以上減少しています。

また、最近では2021年のIPO社数が14年ぶりに100社を超えました。

2008年にリーマンショック、2011年に東日本大震災が発生し、低迷していたIPOですが、新型コロナウイルスの影響で前年に上場を見送る企業が多かったことも一因となり、2021年は増加したようです。

つまり日本が不景気の年はIPOが減り、景気が回復すればIPOが増えるため、投資を熟知している方は、景気の状況も見てIPOを目指す企業が今年は多そうかを予測します。

IPO投資の際に押さえておきたい情報とは?

繰り返しになりますが、IPO株は利益を得られる可能性が高いため、初心者から個人投資家までに人気があります。

となると、IPO投資を行う際、投資初心者は株式投資に詳しい個人投資家に競り勝つ必要が出てくるわけで、そのためには多くの情報を仕入れることが大切になってきます。

さらに言うと、ポイントを押さえずに単に多くの情報を仕入れるだけでは、情報収集自体がムダになりかねません。

ここからは、どのポイントを押さえて情報を集めるべきかを解説します。

IPOスケジュールをこまめにチェックする

IPO投資を行う際には、企業の「有価証券報告書」などを参考に、IPOのスケジュールをこまめにチェックする必要があります。

スケジュールをチェックしておくことで、おのずと企業が上場したタイミングでIPO株を取引できる可能性が高まり、利益に結びつきやすくなります。

まずは、IPO株の取引タイミングを逃さないようにすることが重要なのです。

IPO投資に必要な手続きを理解する

特にIPO株の手続きは他の株式と少し異なるため、手続き方法を理解しておくことも重要です。

IPOを目指す企業は、まず証券取引所に株式の上場が承認されたことを表す「上場承認」というステップを踏みます。

この上場承認の日に、IPOの大まかなスケジュールや取引される想定価格が告知されます。

続いて、「仮条件決定」で公募価格を決定するための値幅の範囲が決まります。

次に、仮決定の範囲で購入希望者に希望株数と価格を募り、適正な公募価格を決定するための「ブックビルディング」のステップに移ります。

ブックビルディングを経て公募価格が決定したら、その公募価格×有効申込株数以上の買付余力があることを示すために証券会社に入金をすることで、抽選参加の権利が得られます。

その抽選に当選するところまで到達して、ようやくIPO株が購入できるのです。

またもし抽選に落選しても、入金済みの資金は返ってくるので、別のIPO株の取引に使えます。

目論見書から分析する

有価証券の発行者の事業や条件など、投資判断に必要な重要事項を説明した書類を「目論見書」といいます。

具体的には、資本構成・財務諸表・発行総額・発行価格・引受額・手数料などに関する情報が書かれています。

それを分析することで、IPOを目指す企業の将来性や、その企業に投資すべきかなどの判断材料になり、利益が上げられそうかの予測もしやすくなります。

ちなみに「目論見書」は無料で閲覧できますが、書かれている情報を読み解くのは、特に投資初心者には難しいのも事実です。

しかし読み解けると、運用方針やリスクを理解して投資が行えるようになるので、初心者の方も努力して目論見書に目を通すようにしましょう。

複数のネット証券の口座を開設する

前述したように、IPO株は抽選に当選するところまで到達できれば、比較的高確率で利益を上げられます。

そのためには、ネット証券の口座を複数開設し、まずは抽選回数を増やすことも重要です。

また、複数口座の開設により証券ごとの特徴を理解しやすくなったり、自分に合った証券が見つけやすくなったりもします。

特に投資初心者の方は、口座を複数開設して取引の回数を増やし、どんどん経験を積んでいきましょう。

まとめ

投資初心者は、今回のポイントを押さえておくことで、IPO株の取引でライバルとなる個人投資家に競り勝てる確率が高まります。

またIPO株について勉強すると、日本経済の動向もつかめるようになるという利点もあります。

これから株式投資を行おうと考えている方は、ぜひIPO株にも挑戦してみてください。


 

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