「熱が出たら病院へ」「虫歯になったら歯医者へ」こういったことは日々の生活でよくあります。気軽に診察を受けられるのは医療費が格安だからです。なぜ高い医療サービスを安く受けられるのでしょうか。しくみを紐解くと、国民全体で医療を支えている様子がうかがえます。

「診察代は3000円」はウソ

風邪や腹痛、ケガなどで病院に行くことは誰でもあるでしょう。

このときかかる医療費はいくらでしょうか。

「大人が歯を治療しても3000円程度で済む」

「保育園や幼稚園に通っている子どもならタダ」

と思われがちですが、これは正しくありません。風邪の診察や歯の検診は本来、1万円前後かかります。子どもも大人も、です。日本では、なぜか1万円前後の医療を格安か無料で受けられるのです。

日本は医療費の自己負担が1割から3割

なぜこんなに医療が安いのでしょうか。病院や薬局が善意で医療サービスを安く提供しているわけではありません。日本は国民皆保険制度といって「国民全員が健康保険に加入すべし」としています。そのおかげで、自己負担が少なくて済むのです。

【引用元】医療費の自己負担(厚生労働省)

医療費の自己負担割合は、年齢や所得額で1割・2割・3割のいずれかとなります。

本来、歯の治療費は、年齢と所得に関係なく一律1万円であるところ、現役世代は3割負担なので3000円(=1万円×30%)で済んでいるのです。

なお、未就学児の自己負担割合は、本来2割です。

しかし、東京都など一部の自治体では、医療費の助成制度を設け、この2割を自治体の財政でまかなうようにしています。

そのため、地域によっては「子どもの診察代はタダ」ということもあります。

【参考】医療費助成制度―解説―(東京都福祉保健局)