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2016年 IPO市場総括 厳選ニュース “5” インフラファンド市場も動き出す

⑤ ベイカレントコンサルティングのIPO直後の業績下方修正

9月2日に東証マザーズへ上場した総合コンサルティングファームのベイカレントコンサルティングは、上場から3カ月後の12月9日に通期業績予想の大幅な下方修正を発表し、営業利益の予想は40億円から22億円に引き下げられた。
このニュースを見て、多くの人がすぐにあのことを思い出しただろう。2014年12月に上場したgumiが、上場後3カ月で業績予想の大幅下方修正を発表したことである。
もっとも、gumiは東証1部への直接上場であったこと、営業利益の予想値を13億円から4億円のマイナスと黒字から赤字への大幅修正であったことなど、ベイカレントコンサルティングのケースとは異なるものの、上記の通り取引所による予実管理の審査は厳格化していたにも関わらず今回の発表に至ったということで、一抹の虚しさを感じざるをえない。

おまけ IPOオブ・ザ・イヤー

毎年J-Moneyなどの金融専門誌がその年のIPOの中からベストディールを発表しているが、どうせ今年はLINEが受賞すると思われるので、最後にマイIPOオブ・ザ・イヤーを発表して締めたいと思う。
それでは早速、栄えある2016年のマイIPOオブ・ザ・イヤーは……

ユーザベースです(おめでとうございます)。

理由はユーザベースのサービスに個人的にお世話になっているので応援しているという素人感丸出しのものである。
もう少し説明すると、筆者がM&Aアドバイザーをしていた頃、企業・業界分析ツールのSPEEDAのおかげで睡眠時間が確保できたといっていいほどお世話になっていた。今では経済ニュースのNewsPicksを毎日見ている。つまり、ユーザベースはtoBでもtoCでも優れたサービスを生み出している点が秀逸である。
また、急激な右肩上がりの5カ年計画などを立てて、上場前後に無理(おそらく)をして問題が出る会社がある一方で、ユーザベースはSPEEDA事業だけでも上場が可能と思われた中、あえてNewspicks事業へ投資を行い、赤字を出した上で上場直前前期(前前前世ではない)から見事なV字成長を遂げている点は素晴らしい。
マイIPOオブ・ザ・イヤーの賞金だが、筆者がNewsPicksの有料会員登録をする(1500円/月)ということでご容赦願いたい(むしろ今まで無料会員ですみません)。

著者: 冨岡大悟

TOMIOKA C.P.A OFFICE 代表/公認会計士

KPMG/有限責任あずさ監査法人のIPO部に所属し、会計監査、IPO関連業務等に従事。フロンティア・マネジメント株式会社にて、M&Aアドバイザー業務等に携わる。その後、オーストラリアに駐在し、欧州系コンサルティングファームのシドニー支社に勤務。日系企業の海外進出支援、事業開発業務等に携わる。帰国後、事業会社のCFOを経て、2015年にTOMIOKA C.P.A OFFICEを開設し、IPO、M&A、資金調達等のコンサルティングを行っている。

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