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上場を目指さない会社であっても対応するべきこと~ヒト編~人事制度の策定

第11回は第10回に続き、ヒト・モノ・カネのうち「ヒト」に焦点を絞って紹介します。ヒトをどのようにモチベートして事業運営していくのか、人事制度の重要性について纏めます。

人事制度と聞くと、大企業をイメージする方もいらっしゃると思いますが、私は中小企業こそ人事制度を策定しておくべきだと考えています。既存の人材のみならず、新たに採用した人材が安心できると考えているためです。
作成方法としては、コンサルタントに報酬を支払って作成頂く方法、書籍で学ぶことや知り合いの人事に確認しながら自身で作成していくという方法があるでしょう。

私が関与している会社で、人事制度の策定から運用までサポートしている会社があります。
社長1人から始めた会社ですが、現在では社員を数名採用し、社員の会社に対する満足度も高く、業績も安定しています。
社員からは「入社にあたって、この規模の会社なのに人事制度があることに驚きました。入社までは不安でしたが、入社後は安心して働けています。」と意見を頂き、社長だけでなく、私もとてもうれしくなりました。

その社長と私は、「粗くてもいいからなるべく早く人事制度を用意し、運用に重きを置き、運用しながら少しずつ良いものに変えていくべき」という共通認識をもっていました。
私は、最初から完璧な人事制度を目指すのではなく、会社の風土や社長の社員に対する思いを反映して、改善を積み重ねていく事が、会社と社員のためになるのではないかと考えています。

では、当時の事を思い出しながら、中小企業で人事制度を策定するポイントを簡単に紹介します。

1.人事制度の素案を策定する

会社には、社長が考えた経営理念があるはずです。現状、経営理念として明確に定めていなくとも、社長として「こういった会社にしていきたい」と考えている事等はあるはずです。会社によっては、明確なビジョンや戦略を定めている会社もあります。
それらを実現するために、どのような組織体制が必要か、経営陣、マネジメント、社員のバランスや報酬等を考慮する必要があります。

ここでは解説を省きますが、人事制度には、評価制度、等級制度、賃金制度の3軸で策定する必要があります。社長の考えと現状の組織の状況を鑑みて、粗くても良いので一旦、素案を作成することが大事です。

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