上場を目指す、目指さないに関わらず、会社の成長と安定を目指すうえで重要な「ヒト・モノ・カネ」。第10回は前回に続き、「ヒト」に焦点を絞って紹介します。ヒトをどのように配置して事業運営していくのか、組織図の重要性について纏めます。
最近、関与を始めた会社で、管理部門が機能していない会社がありました。私は会社に関与する際、組織図をはじめに確認しますが、その会社では組織図が滅茶苦茶になっており、レポートラインの混乱、問題社員の増加、実務能力に関係なく社員数だけが多くなっている等、大きな問題が発生していました。
しっかりとした組織図を作成していれば問題が発生しない訳ではありませんが、会社全体を俯瞰して経営している会社の組織図は、整理されていることが多いです。
以下で組織図のポイントを紹介します。
1.組織図で全社を俯瞰する
組織図の例として、上場を目指す企業で以下のような組織図になる場合もあります。事業計画に基づいて、将来の組織図をイメージしておきましょう。
組織図は誰がどのような役割を担って、誰が誰をマネジメントするのか、組織全体を俯瞰して見ることが出来るので、中小企業でも組織図を作成することは大事です。
組織図を作成すると、以外と見えてくることがあるのです。今は社長の下にすべての社員がぶら下がっているような組織であったとしても、現状の組織図を見て、将来は社長と社員の間に管理職を配置しよう!と考える事ができるでしょう。
全ての事を社長に報告する組織も良いと思いますが、社長と社員の間に管理職が入ることにより、社長が使える時間は増えることになります。
したがって、以下のような小規模な会社であったとしても、会社全体を俯瞰して、各人がどのような業務を行っているか把握することは、規模の大小に関わらず重要です。