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有資格者率7割!相続専門に手掛ける税理士法人の社員満足度を上げ、顧客満足度に繋げる秘訣。【円満相続税理士法人 代表・橘慶太氏】

今回ご紹介するのは、税理士の橘慶太氏。23歳で税理士合格後、大手税理士法人を経て、29歳の若さで相続専門の事務所として独立。2020年12月に出版された著書『ぶっちゃけ相続』は販売3ヶ月で2万8000部5刷を記録し、YouTubeチャンネル登録者は6万人以上を誇る実力派会計人だ。現在、10名のスタッフを抱える橘氏だが、税理士の採用にも力を入れており、優秀な人材が活躍するのは社員満足度を上げることだと話す。橘氏のこれまでのキャリアそして、円満相続税理士法人の魅力に迫ります。(取材・撮影:レックスアドバイザーズ 市川)

テレビはガムテープで封印…携帯はあえて課金型に。23歳で税理士合格した橘氏のストイックな勉強方法

税理士を目指したきっかけと、合格できたポイントを教えて下さい。
橘:実家が商売をやっていたこともあり、自分も将来的には何か資格を取り、手に職をつけて仕事をしたいと思っていました。独立をするならお金に関する知識は必ず必要だと思い選んだのが税理士という資格です。
大学1年から勉強を始めて4回受験しました。1年目に簿記論、財務諸表論、固定資産税を受験し簿財に合格、2年目は法人税法と固定資産税を受験。両方落ちてしまい、3年目は法人税法、消費税法、固定資産税の3科目を受験。法人税法、消費税法に合格、4年目に固定資産税を合格。3科目を同じ年に受けた年もありましたが、今思えば若いからできたのだと思います。(笑)

税理士試験に合格するために工夫したことはありますか。
橘:私の場合は、上位1%を目指すようにしました。専門学校の先生からは上位3割に入っていれば合格できると言われたのですが、2年目に法人税法、固定資産税を受けたときには3割に入っていました。3割に入ることを目標にしていては、合格できなかったのです。その次の年からは、本試験で確実に受かる10%のラインを目指し、1位で合格してやるぞという意気込みで勉強しました。

また、モチベーションが落ちないように気持ちの面よりも、環境を変えることを重視しました。友達へ絶対合格すると宣言をし、試験に合格するまでは申し訳ないけれども遊びの連絡をしないでほしいとも伝えました。

あとはTwitterなどSNSをつい見てしまうので、携帯のパケットし放題プランを外しました。こうすれば見ようとすると課金されてしまうので、お金を払ってでも見たい情報なのかを自分の中で天秤にかけることができます。テレビも電源が入らないように布に巻いて、ガムテープで封印しました。(笑)そこまでしないと、自分に負けてしまいそうで…

勉強をしていた場所は、通っていた予備校の自習室ではなく、あえて大学の図書館で一人で勉強するようにもしました。特に大学3年からは、そうやってストイックに勉強する環境を整えました。

配属先は相続部門に。”6科目目”の勉強を開始。

大学を卒業された年、23歳で5科目合格されています。実務との両立はいかがでしたか。

橘:卒業して税理士法人山田&パートナーズに4科目で入所をしました。その年に5科目目に合格しましたが、実務で覚えることが多すぎて大変だった記憶があります。純粋に勉強との両立に苦労をしたのもあるのですが、実はもう一つ理由があります。私は、法人税、消費税の科目に合格していたので法人担当部署に配属されるかと思っていたのですが、相続税の部署に配属をされたのです。相続税法の科目は取得する予定がなかったので、最初の1年目は全く知識すら知らない状態。だから必死に6科目目として勉強をしました。予備校で相続税法の税理士試験講座を申し込んで、問題演習までやりました。

なんとか知識は習得できたものの、1年目は実務と試験との大きな違いも感じました。試験は何点で合格というボーダーラインがあります。裏を返せば、いくつか間違えても合格すればいいわけです。しかし実務の場合は、ミスをすればお客様が払う税金の金額も変わりますから絶対に間違いは許されません。

特に相続は、個別性が高く一つとして同じものがありません。毎回慎重に取り組む必要があるのでそれだけ神経も尖らせておかないといけないのですが、同時にご相続人様からの直接感謝の言葉もいただけるやりがいのある仕事だと分かりました。

山田&パートナーズで6年勤められて、印象的だったエピソードはありますか?

橘:あるご依頼では、ご主人が亡くなり奥様と娘様で相続の振り分けについてご相談いただいていた期間に、奥様にも大きいご病気が見つかったことがありました。余命が短いと分かり、奥様から病院に呼ばれて「私が死んだときの税金が一番少なく済む方法を教えてほしい」と言われました。

そこで亡くなる直前に遺産分割協議書を書いたのですが、奥様からも、その後の相続人の娘様からも感謝の言葉を言われました。その方が亡くなる直前に頼っていただいて、こちらの仕事がお役に立てたのは本当に嬉しかったです。

在籍している6年間は、多くの相続を担当させていただきました。時に、ご葬儀にも参列させていただくこともありましたが、まるで眠るように安らかな表情を拝見し、人の人生は、色々あるけれどやはり最期にどのように感じるかで幸せだったかどうかが決まるのではないかと思うようになりました。残されたご家族も円満に…私の仕事は誰かの人生を満足なものだったかどうかを決める重要な使命があるのだと感じました。

長期的に活躍できる税理士法人を目指して

独立のきっかけを教えてください。

橘:山田&パートナーズには6年在籍していたのですが3年目くらいから自分一人に任せられて仕事をしていくことになりました。そうすると、このときに申告したものの税務調査が入るのは2年後、入社をして5年目になります。申告書をつくるところまでだけでなく、税務調査対応まで自信を持ってできるようになりたいと思っていたので、5年目まではここでやろうと思っていました。育てていただいた事務所なので、立つ鳥跡を濁さずと部下の育成や引継ぎを終えて、入社して6年目、2017年に独立をしました。

はじめは一人でやっていたのですが、その2年後に大阪事務所を立ち上げることになりました。大阪に出すことになったのは、前職で一緒に働いていた女性税理士の後輩が結婚して大阪に行くことになったのですが、これまでの経験を活かしながら資産税としてスキルを十分発揮できるところがあるか分からないとのことだったので、それなら大阪支店を作って一緒にやろう、となりました。2019年の夏でした。

当時は拡大するつもりはなかったのですが、もし人を雇うのであれば、手に職をつけているわけですから長く働ける環境を作りたいと思っていました。これは、私自身が税理士を目指した理由にもつながります。

現在、独立から4年と4カ月経ち、税理士7名と、秘書3人が活躍をしてくれています。当法人は、相続専門の税理士法人の中でも税理士有資格者率が高いのが特徴なのですが、相続税の計算の一つ一つを、税理士自らが手間暇かけて行っています。

一見、効率が悪いように見えるかもしれませんが、簡単そうに見える計算の中にも、税務調査で問題になる論点、大幅な節税ができる論点が隠されていたりするのです。私達は、そのような論点を見逃さないためにも、税理士自らが細かい計算まで行い、真心込めて相続税申告書を作成しています。

そのため、ご依頼人からいただく報酬も平均より高めにしています。数をこなすのではなく、1件1件丁寧に対応をしてほしいので、このような組織体制にしました。

今後の展望をお聞かせください。

橘:質の高いサービスを提供するには、働く人の、職場への満足度が鍵を握っていると思います。働く人たちが、経済的にも、精神的にも、時間的にも満たされていれば、自ずと、「お客様に良いサービスをしよう!」という気持ちが溢れてくれると思います。

 そのような組織にするために、現在は福利厚生にも力を入れており、家賃補助を導入したり、何事も身体が資本ですので、健康インセンティブを導入したりなど、スタッフと一緒に考えています。

そのほか、専門的な知識やお客様への伝え方を所員が学べるような研修を行っています。私がスタジオで研修内容を撮影して、eラーニングに落とし込んで、所員には講義を見ながら問題演習をしてもらっています。「相続マスター講座」というタイトルで、所員には合格点を取ってからお客様対応をしてもらっています。税理士試験の相続税法レベルのものです。社内だけでなく、外部にも販売しています。所内のメンバーにやってもらったところ、難しいと言っていましたが…(笑)

「税理士になったからには独立したい」と思っている方も多いと思うのですが、独立するよりもこの事務所にいた方がいいと思ってもらえるような環境を作ることが今の私の使命だと思っています。ただ、私たちは所員の人数をどんどん増やすことを目的にはしていません。

税理士は、税務や法律に関する部分も大切ですが、やはり心がこもっているか、ご相続人の方の気持ちに歩み寄えるかどうかが大事だと私は思います。ご遺族の方の心情にも寄り添える相続をしたいと思っていますし、そういった対応ができる方を採用していきたいです。

【編集後記】

税理士率7割と、高い基準で有資格者を採用している橘先生。独立して5年弱で10名まで規模を増員されており、今後も勢いを増して、拡大していかれるのですね!橘先生、ありがとうございました!

円満相続税理士法人

●設立

2018年

●所在地

【東京事務所】港区南青山一丁目2-6 ラティス青山スクエア2階
【大阪事務所】大阪市淀川区宮原1-1-1新大阪阪急ビル3階

●理念

人に優しく、自分にも優しく

●企業URL

https://osd-souzoku.jp/

 

著者: KaikeiZine編集部

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