平成13年に創業し、港区浜松町に拠点を構えて8年目を迎える森総合税理士法人。北海道から沖縄まで全国にクライアントを持ち、経営者の想いに寄り添うことをモットーとして税のトータルサポートに力を入れている。豊富な税務経験を積みたい若手税理士にとって理想的な環境を整える森総合税理士法人の代表社員・森耕平氏にこれからの税理士のあり方と展望を聞いた。

親の会社が倒産 ~実家の危機から学んだこと~

慶應義塾大学の商学部へ進学したのは、高校生の頃に漠然と公認会計士になろうと考えたからです。大学2年生から大学と会計士の専門学校を掛け持ちし、大学卒業の翌年の1992年に公認会計士試験に合格しました。そして、四大監査法人のひとつ中央監査法人国際部(現PwC)に入社して、法定監査や外資系クライアントの監査に携わっていた時に、父が九州で営んでいた不動産会社の経営が傾きました。

当時、父の会社の税務を担当していた税理士は、税務と会計の違いがよく分かっていなかったのでしょう。税金が発生しないからいいだろうと安易な考えで作成された赤字の決算書が所為となって、銀行からの融資が止まり、不渡りを出すことになってしまったのです。

実家の倒産という衝撃的な体験。税務が経営に与えるインパクトの大きさを目の当たりにし、経営管理が社長やその家族のみならず、従業員の生活や取引先にまでも大変な影響を及ぼすのだと実感しました。私が税理士として独立を志す大きな転換点となったのがこの一件でした。

税理士で独立する ~人と人との繋がりの中から~

独立を目指して、税務の知識と実務経験を早急に修得したいという思いから、アーサー・アンダーセンのtax部門に転職しました。そこで国内税務や国際税務を意欲的に学びました。その後、クライアントだった医療法人で管理部長代理の仕事をしたご縁で、そのクライアントのMS法人(メディカルサービス法人)に転籍することになり、医療現場を中から見る機会を得ることができました。この時の経験は、現在税理士として医療法人や社会福祉法人の経営サポートをする上で、大きな強みとなっています。

知人の支援のお蔭もあり2001年に個人事務所の開業にこぎつけました。その後、優秀なスタッフにも恵まれて、創業から15年を経た2016年に森総合税理士法人を設立しました。振り返れば、ライフステージのポイントごとに出会った人たちとの関わり合いの中から、多くの糧をいただいたと感じます。

森総合税理士法人のトータルサポート

私たち森総合税理士法人は、税を俯瞰的に捉えるサービスを心掛けています。会社なら法人税、個人は所得税、人が亡くなったら相続税などと、ひとつひとつの税目だけに注目した対応をすると、例えば、法人税は安くなったけれども相続税が莫大になってしまうといったアンバランスなことになりかねません。

そのような事態を避けるために、私たちはお客様の会社のみならず、経営者様やご家族の想いに寄り添い、将来に繋がるコンサルティングを心掛けています。些細なご相談から何が問題なのかを汲み取って、税務でできる解決策を模索し、ご提案しています。そのためには、お客様の悩みを我が事として受け止める想像力が大切です。

社会が成熟期に入り、人口の減少傾向がより濃厚になってきた昨今、事業をどう後世に繋ぐかに心を砕いている経営者様が増えていることを肌で感じています。相続や事業承継は、機械的に割り切ることのできない人の心情が大きく関わるデリケートな問題を内包します。将来に向けた対策を予めしっかり準備しておくことでトラブルを回避し、お客様が心から良かったと思ってくださることこそが、私たちの仕事の醍醐味だと思います。

共にワクワクできる仲間 ~求める人材像~

RPAやAIといった自動化ツールの発達によって、税理士の仕事はなくなるとまで言われるようになって久しいですが、私は決してそんなことはないと断言できます。なぜなら、経営者様の言葉の裏側にある機微にまで思いを巡らせ、対策の真の意味をご納得いただけるまで丁寧に説明することは、機械にはできないことだからです。

私たち森総合税理士法人のスローガンのひとつに「今日も一番ワクワクしよう!」というのがあります。スタッフひとりひとりが、自分がやっている仕事に目的と意義を見出し、目標に向かって進んでいくワクワクを大切にしようという意味です。

指示された作業をこなすだけの機械的な仕事ではワクワクは生まれません。高い専門知識とポジティブな意識を持って、お客様の会社、お客様の人生、ひいてはご家族や従業員の皆さんの人生をより良いものに導くという使命感と自覚。お客様から難しい要望を出された場合でも、どうしたら実現できるかを考え抜いて、解決策を見つけ出せた時にこそワクワクするものではないでしょうか。

森総合税理士法人の職場環境

森総合税理士法人ではチーム体制でお客様を担当します。若手スタッフがひとりぼっちで作業することはなく、多彩な経験を積んだメンバーのアドバイスを受けながら、より高いレベルの税務を学んでいくことができます。二重三重のレビューを経る過程で問題点を把握し、解決方法を総合的に診断できるので、税務対策や税務申告の質の向上が図れます。これはお客様にとってもスタッフにとっても、メリットのある仕組みだと自負しています。

私たちのお客様はオーナー企業が中心で、売上高が数百億円に上るクライアントも少なくありません。医療・介護系の法人、製造業やIT、飲食など幅広い業界をカバーしています。海外在住のお客様もいるため、国際税務に携わることもできます。多種多様な税務を経験したいと考えている方には適した環境だと思います。

相続税を経験したいというスタッフに、近い将来相続対策が必要になるお客様を担当してもらうこともありました。このようにスタッフからやってみたい領域の希望を聞き取って、希望する経験が積めるよう配慮しています。専門分野だけに特化するのではなく、幅広く税務の知識を持ってもらうことが、税理士法人全体の実力を底上げしていくと考えるからです。

仕事時間の集中はプライベートあってこそ

仮にもし私たちがブラックな環境で働いていたとしたら、お客様により良い経営をアドバイスすることなどできません。法人成りしてからは積極的に働き方改革に取り組んでいます。クラウド型のグループウエアを活用して、業務の見える化を図り生産性を向上させました。さまざまな施策によって残業時間が大幅に短縮し、繁忙期を除けば定時に帰宅するスタッフも多くなりました。一年単位の変形労働時間制を取り入れて、繁忙期の土曜日出勤の替りに7月8月を週休3日にすることで、長期休暇を取りやすくもしています。

メンタルチェックは毎年実施しています。ありがたいことに当法人のメンタルチェックの結果は、担当の臨床心理士にいつもお褒めの言葉をいただくほど良好です。コロナ禍ではなかなか実施が難しくなっていますが、誕生会を兼ねた食事会や打ち上げを定期的に行ったり、自主的に声を掛け合ってスポーツセンターで体を動かしたりして、スタッフ同士の親睦を図っています。このような取り組みが経済産業省に評価されて、今年度の健康経営優良法人に認定されました。胸を張ってホワイトな職場だと言い切ることができます。

KaikeiZine読者へのメッセージ

私たちは「会計・税務のプロフェッショナル」を目指している方を積極的に採用しています。税理士や科目合格者の方はもちろん、税理士を目指して科目試験の勉強をしている方も歓迎しています。お客様の要望をひとつひとつ拾い上げてつなぎ合わせること、仲間たちと心を通わせそれぞれが得意とする知識を共有していくこと、そんな森総合税理士法人の姿勢に共感してくれる元気なスタッフが多く集ってくれることを願っています。

森総合税理士法人

●設立

2001年1月31日(法人設立:2016年6月1日)

●所在地

東京都港区浜松町2-6-2浜松町262ビル4階

●理念

Always FOR You !
会計・税務で人々を幸せに

企業URL

https://mori-sogo.com/

 

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