模倣という言葉にはいいイメージがありません。しかし、ビジネスにおいては何かをモチーフにして新しさを生み出すことは発想の王道です。【儲けのしくみ】ビジネスモデル構築の極意第47回は、「模倣」です。

模倣するとはいえ、ただ漠然とモノマネをしてもうまくはいきません。
丸々マネしてしまうと、法令にひっかかる恐れすらあります。
また、マネするために莫大な費用と時間がかかるようであっても、これまた本末転倒です。
そして、マネにも手順があります。
模倣するための思考手順
少なくとも次のような4つのステップがあります。
- ターゲット
- 置換
- 差異
- 先行者
1.ターゲット
模倣の第一ステップは、「ターゲット」を探す、です。
ターゲットとは、そのビジネスを成立させている条件のことです。
例えば、百貨店。
百貨店を成立させている条件は何か。
「駅前」「複合的なショップ」「付加価値の高い商品群」などが考えられそうです。
同様に駅前には必ずある「コーヒーチェーン」。
「低価格のコーヒー」「短時間の提供」「駅前」などが条件に当てはまりそうです。
そのビジネスを成立させているこれらの条件=ターゲットを見つけたら、次のステップが「置換」です。
2.置換
手順はいたってシンプルです。
洗い出した上述のような条件のうち、いずれかを別のものに置き換えてみる。それだけです。
できるだけ性質が似ているものがベストです。
さきほどのコーヒー。つまりは飲み物。では、違う飲み物を低価格で、そう考えてみるわけです。
例えば、よく都心の駅改札口付近にある、ジューススタンド。
果物を直接絞ったストレートジュースが1杯300〜400円と結構な値段で提供されています。
これを当てはめてみるとどうなるだろうかと考えてみる。
ストレートジュースをコーヒーチェーンのように1杯200円台で提供する。
ストレートジュースに限る必要はありません。青汁でもそれこそプロテインなどでもかまいません。プロテインのほかにも、お茶や紅茶。いっそ甲子園のカチ割りのようなものはどうだろうかと、とにかくどんどん当てはめてみるのです。
無論、どれが正解かは当然わかりません。
しかし、まずは数です。実現できるかどうかはいったんおいておき、とにかく書き出してみる。これが重要です。



