個人事業主が節税するうえで、各種控除制度を活用することが大切です。本記事では、個人事業主が活用すべき各種控除制度について解説していきます。

この記事の目次

個人事業主が活用すべき税制優遇制度

個人事業主が活用すべき代表的な税制優遇制度は以下のとおりです。

小規模企業共済への加入

小規模企業共済は、日本において小規模企業の事業主・従業員が、労働災害・疾病・死亡等による損害を補償するための制度です。

小規模企業共済の掛金は、税法上、全額が小規模企業共済等掛金控除として、課税対象となる所得から控除することができます。

また、1年以内の前納掛金も同様に控除することが可能です。

なお、小規模企業共済の掛金は共済契約者自身の収入から払い込むので、事業上の損金または必要経費に算入することはできません。

対象となる企業

・常時使用する従業員数が20人以下(商業・サービス業では5人以下)の個人事業主及び会社の役員

・事業に携わる組合員が20人以下の企業組合、協業組合及び農事組合法人の役員

・小規模企業者である個人事業主に所属する共同経営者(個人事業主1人につき2人まで)

加入方法

・共済団体に加入申請をすることで加入可能

・加入申請にあたっては、保険料の支払いが必要

補償内容

・労働災害や疾病による治療費、入院費、後遺障害補償金、一時金等の補償

・死亡した場合には、遺族に対する補償

保険料

・年額保険料は、従業員数に応じて異なる。

・労働災害・疾病による補償に限り、団体加入の場合には国が保険料の一部を助成する制度がある。

小規模企業共済は、労働災害や疾病等のリスクに備え、事業の継続を保つために重要な制度の一つです。

事業を行う上で必要な制度であるため、加入については検討してみると良いでしょう。

国民年金前納付割引制度の利用

国民年金前納付割引制度は、日本の国民年金制度において、将来の国民年金保険料を前払いし、前納した分に対して割引を受ける制度です。

この制度は、将来の国民年金保険料の負担を軽減することができるため、多くの国民年金加入者に利用されています。

前納の種類 2年前納 1年前納 6カ月前納 当月末振替
(早割)
毎月納付
1回あたりの納付額
納付書払い
クレジットカード払い
387,170円 194,720円 98,310円 ― 16,520円
口座振替 385,900円 194,090円 97,990円 16,470円 16,520円
割引額
納付書払い
クレジットカード払い
14,830円 3,520円 810円 ― ー
口座振替 16,100円 4,150円 1,130円 50円 ー

(引用:国民年金保険料の前納)

前納した分についての返還は原則としてできないため、納付前によく確認することが必要です。

ふるさと納税(寄付金控除)の活用

ふるさと納税とは、日本国内の自治体に対して寄附を行い、その寄附額を所得控除の対象とする制度です。

自治体が受け取った寄附金は、その自治体の地域振興に使われます。

ふるさと納税の具体的な手順は、以下のような流れで行われます。

  1. 自治体のウェブサイトやポータルサイトなどから寄附を希望する自治体を選ぶ。
  2. 自治体が定めた寄附額に応じて寄附金を納める。
  3. 自治体から特産品や割引券などの返礼品が贈られる。

返礼品は自治体によって異なりますが、自治体の特産品や地域の名産品などが多く用いられます。

ふるさと納税の最大のメリットは、所得控除を受けることができることです。

具体的には、寄附額のうち2,000円を超える部分が、所得税や住民税から控除されます。

ただし、所得控除を受けるためには、確定申告が必要となります。

また、寄付できる金額は所得に応じて上限額が決まっているので注意してください。

ふるさと納税は、地方自治体の地域振興にもつながるため、自分が住んでいる地域や出身地に対して、何か貢献したいという方にもおすすめの制度です。

詳しいふるさと納税の解説については以下の記事を参考にしてください。

iDeco(確定拠出年金)の活用

個人事業主にとって、iDeCo(個人型確定拠出年金)は有用な制度の一つです。

iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」と呼ばれる制度のことを言います。

日本の社会保障制度改革の一環として、2001年に導入されました。

iDeCoは、個人で積み立てた資金を運用し、将来の年金収入を増やすことを目的とした制度であり、個人事業主の自己確定拠出年金を活用することができます。

iDeCoの最大のメリットは、所得控除を受けることができることです。

iDeCoは、個人が自己責任で年金を積み立て、将来の年金収入を増やすことができます。