早期に資金が得られる「ファクタリング」ではなかなかカバーしきれない、ベンチャー・スタートアップの事業拡大や安定化。それに応えるべくPAYTODAYが立ち上げたのが、「レベニュー・ベースド・ファイナンス」だ。

この記事の目次

近年、オンラインベースでのファクタリングサービスが多数立ち上がっています。

その中で、すでに実績のあるAIファクタリングサービスのPAYTODAYが、2023年3月に新たな資金調達の方法として、レベニュー・ベースド・ファイナンス(RBF)というサービスをローンチしました。

事業責任者の田中取締役に、ファクタリングサービスとレベニュー・ベースド・ファイナンスについて、お話を伺いました。

AIファクタリングについて

-まず、改めてファクタリングについて簡単に教えて頂いてもよろしいでしょうか?

田中:ファクタリングとは、売掛債権(請求書)を売却し、早期に資金を得る資金調達方法です。ファクタリングという言葉が分かり難いということもあり、「請求書買取」であったり「先払いサービス」という言葉でお客様に訴求しているケースも多いです。

そのファクタリングサービスの中でも弊社PAYTODAYのように、AIによる審査を導入しているサービスがAIファクタリングです。

ファクタリングは融資と比較すると手数料が高くなってしまうのですが、即日で資金調達も可能なほど調達スピードが圧倒的に早いのが大きな特徴です。

したがって、「ビジネスチャンスが来たけど手元の現金がない…」というような場面でブリッジファイナンスとして利用するのに適した資金調達方法です。

※ブリッジファイナンス:ある一定期間の限られた期間の資金調達のこと。日本語で「つなぎ融資」と呼ばれることもある

関連記事:ブリッジファイナンスとしてファクタリングとは?

-貴社のようにAI審査を導入しているファクタリングサービスのメリットは何でしょうか?

田中:AIを使って審査補助が可能なため、従来のファクタリングより資金調達のスピードがさらに早い点が最大のメリットです。お客様と直接お会いしてやり取りする必要もありませんので、より時間の短縮がはかれます。

弊社の場合は、即日に対応できる審査基準を明確にし、即日対応できるシステム構築、人材体制を整えたことにより、1~9.5%という業界最安水準の手数料でありながら、最短30分での送金を可能としています。

これについては以下の弊社オウンドメディアでも詳しく解説しておりますので、そちらもぜひご覧いただけると嬉しいです。

参考:Web完結型オンラインファクタリングとは?業者が教える即日資金調達するコツ

-反対に、AIファクタリングのデメリットは何がありますでしょうか?

田中:手続きをオンラインで行ってもらう必要があり、直接会って手続きを希望される方にはやや不向きかもしれません。

「AIファクタリングは機械的で面談もできず柔軟性がない」と仰られる方もいるようですが、弊社の場合は出張による対面での面談やZoomでの面談も可能ですので、その点は安心頂ければと思います。

「PAYTODAY」事業責任者:田中取締役

レベニュー・ベースド・ファイナンスについて

-貴社は最近レベニュー・ベースド・ファイナンス(RBF)というサービスも新たにローンチされましたね。あまり聞き慣れない用語ですが、どのようなものでしょうか?

田中:レベニュー・ベースド・ファイナンスとは、将来債権を売却し、早期に資金を得る資金調達方法です。

請求書を売却して資金を得るファクタリングサービスとの違いとしては、将来の請求書での資金調達が可能となる点がレベニュー・ベースド・ファイナンスの特徴になります。

-なぜPAYTODAYでレベニュー・ベースド・ファイナンスサービスをスタートさせようと思ったのでしょうか。

田中:ファクタリングサービスではカバーしきれない、ベンチャー・スタートアップ企業の資金調達ニーズに応えるべく「RBF by PAYTODAY」を立ち上げました。

通常のファクタリングでは、入金予定の債権を扱うため、基本的に1~3カ月程度の期間でしか契約できません。つまりお客様が調達できる資金は、当面のファイナンスに役立つ程度の金額に限られてしまいます。

一方でレベニュー・ベースド・ファイナンスは、現状の売上をもとに算出した将来債権を弊社が買い取ります。売掛債権の流動化サービスの一種でありながら、長期債権を扱うことができます。

事業の拡大・安定化のために投資が必要だけれども、手元の資金が不足している場合など、当面の資金をつなぐ意味で使っていただきたいサービスとして立ち上げたのが、「RBF by PAYTODAY」なのです。

-レベニュー・ベースド・ファイナンスはどのようなメリットがあるのですか?

田中:レベニュー・ベースド・ファイナンスの1番のメリットは、融資と比較して調達までのスピードが早い事です。一般的な銀行融資では資金調達までに2週間~2カ月ほど時間を要してしまいますが、弊社のレベニュー・ベースド・ファイナンスサービスの場合、資金調達まで最短1日を実現させています。

また先ほども少し触れましたが、同じく調達までのスピードが早いファクタリングと比較すると、資金返金までの期間が長い点もメリットです。ファクタリングの場合、基本的に確定債権を取り扱うため、請求書や注文書が必要となり、直近での入金が見込まれるものが対象となります。レベニュー・ベースド・ファイナンスサービスでは中期的な売上見込みでの資金調達が可能であり、実際には3カ月から1年くらいの売上見込みが対象となります。期間が長くとれるため、資金繰りの計画が立てやすくなりますので、この点も大きなメリットと言えるでしょう。

また、ファクタリングと比較すると手数料が安くなるのもメリットです。

-反対に、レベニュー・ベースド・ファイナンスはどのようなデメリットがあるのでしょうか?

田中:レベニュー・ベースド・ファイナンスは融資と比較すると返済期間が短く、また手数料も高いことがデメリットです。融資が活用できる場合では先に融資での資金調達を検討された方が良いでしょう。

また、将来債権の売却という都合上、どうしても一定の売上額が必要となる資金調達方法なので、どの企業でも利用できるとは限らないところもデメリットといえるかもしれません。

-レベニュー・ベースド・ファイナンスはどのような企業に向いている資金調達方法なのでしょうか?

田中:毎月継続収益のある事業を行う企業を対象としている資金調達方法のため、サブスクリプションなど将来の収益が予測しやすいサービスを提供している企業は、レベニュー・ベースド・ファイナンスに向いています。

またレベニュー・ベースド・ファイナンスも、前回インタビューして頂いた時にお話しした「ブリッジファイナンス」としての利用も非常に有効です。

企業の成長を支援するブリッジファイナンスとしてのファクタリング | KaikeiZine

-日本だとまだまだレベニュー・ベースド・ファイナンス(RBF)サービスは多くない印象の中、「RBF by PAYTODAY」にある貴社ならではの特徴を教えてください。

田中:一番の違いは、与信判断の方法とスピードになります。

他社サービスの場合、デットファイナンス(融資)を行いながら、更にレベニュー・ベースド・ファイナンスをサービスラインアップに加えています。つまりデットファイナンス(特にベンチャーデット)の延長として、レベニュー・ベースド・ファイナンスの与信判断を行っています。

弊社の場合は、ファクタリングサービスのPAYTODAYの立ち上げを先に行っており、そのサービス拡充でレベニュー・ベースド・ファイナンスをサービスラインアップに加えました。このため、ファクタリングでの与信判断の知見の拡充を行っており、与信判断のやり方で差が出ると考えています。

この背景から、審査スピードにも差がでます。弊社のファクタリングサービスは、最短30分での資金調達が可能となっており、レベニュー・ベースド・ファイナンスの場合でもスピードが必要な場合は、1~3日での資金調達が可能です。これは競合他社と比較してもかなり早いかと思います。弊社はお客様が「即日での資金調達」を希望された場合はそのニーズに対応可能です。

PAYTODAYについて

—「PAYTODAY」と「RBF by PAYTODAY」、それぞれのサービスの利用対象者についても教えてください。

田中:PAYTODAYに関しては、ベンチャー企業やスタートアップ、地方の中小企業、フリーランス、個人事業主まで幅広い方にご利用いただいております。他方でレベニュー・ベースド・ファイナンスは、将来の不確定債権を扱うため利用対象者を限定しており、売上予測の立ちやすいSaaS型サービスを行うスタートアップか、毎月継続収益のある事業を行う企業を対象としています。

レベニュー・ベースド・ファイナンスの利用審査においては、毎月の売上見込みと、その確度をチェックしており、これらがクリアできそうであれば、SaaSサービスを運営していなくとも、RBF by PAYTODAYをご利用いただける可能性はございます。

もし対象となりそうであれば、ぜひ一度弊社にお問い合わせいただけたら幸いです。

—最後に、「PAYTODAY」と「RBF by PAYTODAY」の今後の目標や展望について教えてください。

田中:まずは、より多くの経営者や個人事業主、フリーランスの方にファクタリングやレベニュー・ベースド・ファイナンスという「資金調達の選択肢」があることを知っていただけるよう努力していきたいと思っています。

ただし、場面ごとに「経済的に適切な資金調達方法」は違いますし、一番コストが安いデットファイナンス(融資)だけで済むのであれば、それに越したことはありません。したがって、ただ認知を広げるだけでなく、どちらの方法も“ブリッジファイナンスとしての活用”という「経済的に適切な使い方」も合わせて情報発信していきたいです。

弊社がご支援させていただいた企業が一時的な資金不足を乗り越え、次のステージに移行する一助となれば、これほどうれしいことはありません。

まとめ

今回メインでお話しを伺ったレベニューベースドファイナンス(RBF)は、将来債権を売却し、早期に資金を得る資金調達方法です。

「融資より手数料が高いが、調達スピードが早い(1~3営業日)」
「ファクタリングよりも調達スピードは少しだけ遅いが、手数料が安く、返済期間も長め(3カ月~1年)」
「継続的な売上のある企業が対象」

といった特徴を持っています。調達までのスピードの早さを活かして、企業の成長を実現するためのブリッジファイナンス(つなぎ資金)として活用するのは、経済的に適切な使い方と言えるでしょう。

ファクタリングもレベニューベースドファイナンスも、まだまだあまり知られていない資金調達方法ですが、資金調達の選択肢の1つとして覚えておけば、経営において役立つ場面があると思います。

Dual Life Partners株式会社

●設立

平成28年4月

●代表者

代表取締役 矢野名都子

●所在地

東京都港区南青山2-2-6ラセーナ南青山7F

●会社HP

http://duallife-partners.com/
https://paytoday.jp/
https://rbf.paytoday.jp/