税金でまっさきにイメージするのは消費税かもしれません。しかし実は、この他にも色々な税金があります。全部で50種類です。なぜこんなにたくさんあるのでしょうか。ヒントは「公平」です。今回は、例え話も交えつつ、税金で言うところの「公平」とは何かについて考えます。

この記事の目次

【登場人物】

よっちゃん(以下「よ」):まゆこの夫。行政書士。仕事はできるが税金はくわしくない。特技は料理と釣り。夢は釣り三昧の日々。

まゆこ(以下「ま」):税理士・税務ライター。「こむずかしい税金をいかに分かりやすく表現するか」ばかり考えている。趣味は、よっちゃんのごはんを食べること。

よっちゃん、税金の多さに泣く

よ「納める税金がたくさんあると大変なんだよ。俺、仕事して子育てして晩ごはん作って、その上で申告と納税だよ?ほんっと大変」

ま「…毎日ありがとうございます(汗)。確かに、たくさんあると大変だよね」

よ「そもそも税金って何種類あるの?俺が知っている限りだと、数種類っていうイメージなんだけど」

ま「このTシャツが答えだよ」

Tシャツデザインは税理士の藤本剛平先生からいただきました

よ「なんとなく30種類はありそうな気が…」

ま「おしい!正解は50種類」

よ「えっ、そんなに?」

ま「財務省のサイトにも出てるよ」

税の種類に関する資料(財務省)を加工して作成

税金50種類の理由は「公平」

よ「うーん、でも納得いかない。税金、こんなに必要?」

ま「よっちゃんが言わんとすることは分かるよ。国や地方自治体にも負担だしね。税金を納めてもらうのにも手間がかかる。でも50種類の税金があるのは、より公平な課税を実現するためなの」

よ「50種類が公平?よく分からない…」

ま「ウチの三姉妹の例え話で考えてみようか」

鈴木家三姉妹が一つの家を買うことになったなら

ま「三姉妹が3人だけの秘密のおうちを庭に作ることにしました。費用は30万円」

よ「おお!俺がほしい」

ま「た、例え話よ。3人でお金を出し合うのですが、悩みが一つ」

よ「何?」

ま「3人それぞれ、持っているお金が違います」

ま「長女ちゃんは高校生でバイトして70万円あります」

よ「何、そんなに!どこで稼いだんだ!」

ま「例え話だってば!現実の長女ちゃんは勉強と部活で忙しくてバイトできないじゃん」

よ「そ、そうだね」

ま「次女ちゃんは中学生なので働けないけど、コツコツ貯めて20万円あります」

よ「わかる。貯めそう」

ま「三女ちゃん、がんばったけど小学生なので貯めたお金は10万円です」

よ「うんうん」

ま「ここからが本題。3人がお金を出し合って30万円で秘密のおうちを作ります」

よ「うん」

ま「よっちゃん、3人全員が『公平だね』と納得できるお金の出し方を考えてみて」

よ「へ?」