場所や組織に縛られず、自分らしさを大切にしながら「楽しい」士業の未来を仲間とともに描く。しかも、関西におけるfreee顧客件数は11年連続No.1 ── そんな士業チーム「Evergrow」がお届けするリレー連載第2回目は、独立開業1年目にして約30社の顧問契約と自由な働き方を実現している公認会計士・税理士の浦部直樹氏に執筆いただきます。
この記事の目次

浦部直樹
公認会計士・税理士。
大学で情報システム学科を専攻し、卒業後はシステムエンジニアからキャリアをスタート。
会計システムとの関わりをきっかけに会計に興味を持ち、2007年に公認会計士試験に合格。
監査法人では上場企業の会計及び内部統制監査に従事し、マネージャーとして現場を統括。CFO協会の出向プログラムを通じ、上場企業の経営管理部でも3年間勤務。
管理会計の仕組み、生産管理システム、会計システムの導入を推進。監査法人退職後は外資系企業の経営企画、経理財務、データ分析部門で勤務。
大型投資案件の採算性評価、予算策定、予実管理、業績見込作成、英語によるレポーティング、売上管理・財務チーム統括、業務自動化推進、データ分析に基づく課題解決等を経験。2024年末に浦部公認会計士・税理士事務所として独立開業し、Evergrowに所属。
開業後半年で約30社のお客様と顧問契約を締結。
上場会社の基幹システム導入プロジェクトにも従事。
※この連載は、「すべてのスモールビジネスを支える統合型経営プラットフォーム」を掲げるfreeeの協力でお送りしています
「士業」と聞くと、一人で黙々と作業をこなす ―― そのような働き方を思い浮かべる人も多いかもしれません。
ですが、私はいま、「チームで支え合い、自由に楽しく働ける士業の世界」を実感しています。
私が所属するのは、クラウド会計「freee」を活用する公認会計士・税理士チーム「Evergrow」。
資格に加え、クラウドツールと仲間の力を生かし、柔軟で開かれた働き方を実現しています。
Evergrowは、全国各地で独立開業している公認会計士・税理士が緩やかにつながる“チーム型の士業組織”です。
チャットやWeb会議で日常的にノウハウを共有しつつ、freee社とも連携をしながら、それぞれが自分らしいスタイルで仕事を進めています。
年4日の合宿を含むリアルな交流もあり、「一人でやらない独立」という新しい形を体現しているチームです。
この記事では、独立開業1年目の私の実体験をもとに、キャリアの選択やEvergrowの魅力、freeeの活用、そして士業としての私の働き方についてご紹介します。
独立開業の決断とタイミング
公認会計士・税理士という資格の魅力の一つは独立しやすいことです。
会計士は監査法人から独立する人が多く、私自身も会社のルールに縛られない自由な働き方に魅力を感じつつも、監査先企業の経営企画部の仕事にひかれ、まずは外資系企業の経営企画部門へ転職しました。
大規模な投資案件の採算性を評価し、CFOやCEO、親会社から承認を得るといった重要な意思決定に関わりました。それにより大きなやりがいを感じる一方で、自分の力で価値を届けたい思いが強まり、再び独立を意識するようになりました。
当時はちょうどコロナ禍で独立を一度見送ることにしましたが、経理およびデータ分析部門でさらに経験を積んだのち、コロナの終息を機に、再び独立を決意しました。
税理士業務未経験からのチャレンジとEvergrowとの出会い
独立にあたって業務の軸は税理士業務にしたいと考えていました。
継続的な顧問契約により、安定収入が得られるためです。税務で安定収入を確保しつつ、公認会計士やシステム関連の業務にも柔軟に取り組めるのが理想でしたが、税理士事務所での実務経験がないなか、スムーズにはじめられるか不安がありました。
短期間だけでも税理士事務所で経験を積むべきか迷いました。監査法人時代の同期に相談したところ、同じような立場から独立した実体験を語ってくれ、「勉強しながらでも大丈夫」との言葉に背中を押されました。
その同期こそが、クラウド会計「freee」を活用する公認会計士・税理士チーム「Evergrow」のメンバーでした。
代表の小松さんの「楽しく自由に働く姿勢」に強く共感し、同じ会計士・税理士で多様な経験を積んだメンバーが集まるという安心もあり、私もEvergrowに加入しました。
Evergrow加入で顧問契約と自由な働き方が両方かなう
独立開業半年で約30社のお客様と顧問契約
独立当初、もっとも不安だったのは「どうやって顧客を増やすか」でした。Evergrow加入前には監査法人の先輩や会計システム会社に相談するなど、手探り状態で情報収集に奔走しました。
成功事例の記事は多くあるものの、失敗事例の記事はないとも思い、まずは一歩踏み出すことが大事だと感じました。
その後、Evergrowへの加入が決まりました。
freee社と連携しているEvergrowには、日々さまざまなご相談や問い合わせが寄せられる仕組みが整っていました。お客様が独立したばかりの私と契約していただけるのか、不安もありましたが、小松さんからは「独立したばかりと正直に伝えたらいい」とアドバイスをもらい、気負いせずに自然体でいこうと決めました。
2025年1月から本格稼働し、Evergrow経由で相談をお受けするなかで、初回面談を重ねながら、話す内容を少しずつ磨いていきました。
現状は以下の順で自己紹介したあと、お客様が何を求めているのか、どのような経緯で顧問税理士を探すことになったのか、丁寧に把握するよう心がけています。
・出身と趣味
・経歴と直近の状況
・Evergrow紹介
・自分の強み
・料金表と対象業務
全国トップクラスのfreee税務顧問件数を誇るEvergrowに所属していることで、独立開業後半年で約30社のお客様と顧問契約を締結できました。
営業にかける時間が抑えられることで、学びやお客様対応にしっかりと時間を使えるのは、独立1年目の私にとって本当にありがたい環境です。
蓄積されたノウハウを共有できるチームの存在
freeeを使った業務の進め方、税務手続きの実例など、相談できる仲間がいるのは大きな安心感があります。
自己解決を基本としつつも、他社事例を参考にできるのはEvergrowの強みです。freeeを活用した税務顧問数が全国でもトップクラスであるからこそ、豊富なノウハウが共有されます。
税理士事務所の年間業務について、予習していたものの、実務に入ると細かな不明点が多くありました。基本は自分で調べつつも、不確かな点は小松さんやほかのメンバーに相談しながら業務を習得しています。
同時期に加入したメンバーとはお互い同じ立場であり、不明点や悩みを共有するなかで、新たな気づきを得ながら、互いに刺激を受けながら成長できているのを実感しています。
Evergrowでは年4日間の合宿もあり、普段のオンラインでのつながりだけでなく、直接会うことでチームとしての信頼を深める機会がある点もうれしいところです。
私の加入後すぐに2日間の合宿があり、税務の勉強に加え、食事やレクリエーションも楽しみながら、学生時代のように親睦を深められたのが良かったです。
現時点ではまだ1年間通して業務を行っていないので、今後も試行錯誤を重ねつつ、Evergrowのメンバーを頼りにしながら、年間業務を一通り習得できればと考えています。
自由で柔軟な働き方
Evergrowはクラウド会計「freee」とWeb会議を使った税務顧問サービスを基本としており、場所や時間を選ばず仕事ができます。
普段は事務所で仕事をしていますが、家族の予定に合わせて柔軟に働くことも可能です。例えば、富士山への家族旅行中に合間でパソコンを開いて仕事をしたり、子どもと訪れた猫カフェで、猫たちに囲まれながらスマートフォンでお客様からの質問対応をしたりしたこともあります。
もちろん情報漏洩のないよう細心の注意を払う必要があり、環境によってはできない種類の仕事はあります。しかし、お客様との資料のやりとりは紙ではなくすべてデータであることと、freeeのデータはスマートフォンからも閲覧できるため、どこにいても大半の業務に対応できます。
合宿にて



