管理職社員の高齢化と若手の定着難に悩む企業は、どこから人事改革に着手すべきか?この記事では、創業80年超の株式会社山陽断熱が、レックスキャリアデザインの伴走型支援で管理職教育や評価制度を整え、若手定着と採用力向上を実現したプロセスを紹介します。
この記事の目次

いま多くの企業が、社員の高齢化と若手人材の採用・定着の課題に直面しています。
岡山県を拠点に、保冷・保温・断熱工事やアスベストの除去工事のプロフェッショナルとして、地球環境保全への貢献や社会貢献をしている株式会社山陽断熱も、同様の課題を抱えていました。
創業80年以上となる現在も業績は好調だが、建築業界特有の「見て覚えろ」というベテラン社員の指導法が若手に通用しなくなってきており、若手の定着に頭を悩ませていたのです。
そこで同社は、国家資格キャリアコンサルタントの伴走型支援で、経営・人事の課題を包括的にサポートするレックスキャリアデザインに相談を持ちかけ、組織の課題解決に着手。
管理職教育と評価制度の構築を軸に、「社員が長く働きたいと思える会社づくり」を進めました。
山陽断熱とレックスキャリアデザインの課題解決の道のりと成果について、国家資格キャリアコンサルタントで人的資本経営の専門家であるレックスキャリアデザイン事業部長の吉村明徳が、山陽断熱代表取締役の立花峻氏に聞きました。
吉村明徳
保有資格:キャリアコンサルタント
岡山県岡山市出身。
大学卒業後新卒にて地元信用金庫に就職、法人融資営業として5年間勤務。
融資推進や法人の融資計画立案、事業計画、再生計画の立案に従事(実績:個人業績表彰を受賞)。
金融機関での営業経験を基にベンチャー企業に転職後、創業支援や企業向け研修サービス事業を中心とした新規事業の立ち上げを行う。
自身でも執行役員兼事業部統括責任者として社内の新卒および中途採用などの採用業務や入社後の社員教育に従事。
その後2020年に県内企業30社に人事・労務コンサルティングサービスを提供する株式会社おかやまキャリアデザイン(住所:倉敷市)を創業(実績:令和4年度倉敷市委託事業「伴走型キャリア形成支援事業」受託)。2024年、株式会社レックスアドバイザーズに事業譲渡にて参画。
レックスキャリアデザイン
「見て覚えろ」では若手が定着しない ── 老舗企業が直面したマネジメントの壁

保冷・保温・断熱工事で省エネルギーやCO2発生の抑制に寄与、アスベスト除去工事でも社会貢献をしている山陽断熱。
1944年創業の老舗ながら、立花氏が家業を継いで代表取締役となってからも、業績は右肩上がりで推移しています。
しかしその裏で、人材に関する課題が浮き彫りになっていたと立花氏は振り返ります。
「会社の業績、売り上げが伸びていく一方で、昔からいる社員の高齢化も進んでいました。ベテラン社員の技術を伝承しながら人を増やしていかないといけない状況で、課題だったのがベテラン社員、中核社員による部下のマネジメントです。現場で先輩の作業を見て学べという建設業界に共通する昔ながらのスタイルに、弊社も長年頼っていたのが悩みでした」
これまでのやり方では、新しく入ってくる若い世代を育成し、定着させることが難しい。
その課題は、実際に離職という形で表れていたといいます。
「そうした旧来の指導を続けることに限界を感じていた状況で、平成末から令和にかけて、入社する人はいても残念ながら定着率が上がっていきませんでした。定着率の低さは建設業界全体の課題でもありますが、それに対して弊社もなにか手を打たなければと考えていたのです」
課題の根っこが管理職教育にあると考えた立花氏がパートナーとして選んだのが、「人事顧問」「キャリアコンサルティング」「人事研修・制度設計支援」を得意とするレックスキャリアデザインでした。
もともと立花氏とレックスキャリアデザイン事業部長の吉村は、地元のJC(青年会議所)で知り合い、立花氏が証券会社、吉村が信用金庫という金融機関出身の共通点もあり、以前から信頼関係を築いていたといいます。
「管理職が部下にどう指導すべきかが分からない…」という立花氏の相談をきっかけに、まずは管理職メンバーを教育していこうという話に。
さらには人材評価の仕組みもなかったので、評価制度も整えていきましょうという話にもなり、現在へと続く取り組みがスタートしました。
丸投げしない「伴走型支援」による、ゼロからの管理職教育・評価制度づくり
実際に「管理職教育」と「評価制度の構築」から始めてみたところ、レックスキャリアデザインの支援は、単にパッケージ化されたものを提供するのではなく、現状に合ったきめ細やかなものだったと立花氏は言います。
「まずは管理職に対して、月1回の会議のなかで研修を行ってもらいました。その前後でも、管理職の日々の悩みの相談に乗ってもらい、柔軟に対応いただいています。評価制度も、一から作っていくにあたって細かい打ち合わせを重ね、運用の仕方まで一緒に整えてくれました。途中で社内にチームリーダーの職位が新設されたのですが、それもすぐに対応いただけました」
レックスキャリアデザインとしても、初めて教育・評価制度を導入する山陽断熱の負担をなるべく減らし、着実に運用できるよう配慮したとのこと。
具体的には、初めての導入にあたりわかりやすいところからスタート、運用も取り組みやすい形を意識し、土台を作っていきました。
評価項目についても、どの観点からどのくらいのウェイトで評価するのが社員の成長につながるかを、綿密な打ち合わせを行って策定していったとのこと。
また導入後のテスト運用や、運用しながらのPDCAのサポートも行いました。
さらにレックスキャリアデザインによる支援は、教育・評価制度という組織内部の仕組みづくりにとどまりません。
ひとつは、採用活動という人材の「入口」部分の支援にも着手。
中途採用の面接に、国家資格キャリアコンサルタントである吉村が同席し、専門家の視点から応募者を見極めるプロセスを導入したのです。
「社内のメンバーだけで面接をしていると、どうしてもミスマッチが起こってしまいます。それが、『また辞めるのか…』という現場のストレスにつながっていました。採用面接に同席いただき、応募者を専門家の視点で見ていただけたので、ミスマッチも大きく改善されました」(立花氏)
もうひとつ行ったのが、企業の魅力を伝える採用ブランディングの支援です。
レックスキャリアデザインのサポートのもと、会社のホームページを刷新(https://sanyodannetu.com/)。
さらに、社員の声や仕事の様子を伝えるプロモーション動画も制作しました(https://www.youtube.com/watch?v=cJdzX28Hq5s)。
「特に動画は結構な反響がありました。こうした動画が1本あることで、いろいろな求人サイトに掲載するのにもかなり役立っています」(立花氏)
人材定着が改善し、求人応募も増加。目に見える形で表れた成果
管理職教育、評価制度構築、採用面接のサポート、そして採用ブランディング。
さらには勤怠管理クラウドの導入から、退職金制度や研修カリキュラムの作成、幅広い研修が受けられるe-learningの提供まで、多岐にわたる取り組みをスピーディーに進められたことが、着実に成果となって表れ始めているとのこと。
実際、長年の課題だった人材の定着にも明らかな変化があったと立花氏は言います。
「辞める人が減って、人材の定着は確実に改善されました。加えて、動画やSNSといった露出の部分でも弊社が認知される機会が増え、それに伴って求人応募も増えています。長きにわたって吉村さんに伴走してもらって、この先に向けて何をすべきかが明確になったのも大きな成果でした。もちろん会社にとってもプラスになっていますし、従業員にもいい刺激になっているのを感じています。また、採用活動においてキャリア支援の専門家が関わっていると対外的に言えることも、もうひとつのメリットですね」
社員が「長く働き続けたい」と思える会社へ
かつては「見て覚えろ」が当たり前だった現場に、人を育て、評価する仕組みを導入。
さらには会社の魅力が外部に伝わるようになったことで、採用の「質」「量」がともに向上。
山陽断熱の組織改革は、着実に実を結びつつあります。それにより、会社が向かう未来も見えてきたと立花氏は語ります。
「今回の取り組みで、時代に合わせて組織の仕組みを整えていくことが人材の定着、さらには長く会社に貢献してもらえる人材を育てていくことにつながるのを実感しました。いまは、従業員が長く働き続けたいと思える会社でありたいという気持ちが以前にも増して強まっています。従業員はもちろん、求人の応募者に対しても、こういう会社でありたい、従業員にこう成長してほしいと願っているというメッセージを、しっかり伝えていけたらと思っています」
山陽断熱とレックスキャリアデザインの今回の取り組みでは、制度の設計、運用から社員の教育と、時代に即した手法を幅広く実践しました。
企業の成長は、「人」がいてこそ成り立つものです。
今回の成功事例は、同じような人材の課題を抱える多くの企業にとって未来を切り開くヒントになるはずです。
国家資格キャリアコンサルタントの吉村明徳と話してみたい方はこちらから
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株式会社山陽断熱
https://sanyodannetu.com/
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〒706-0001
岡山県玉野市田井6丁目2番9号




