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税理士なら知っておきたい 整体、あんま、マッサージ店の税務調査  事業主調査事前チェックシートをプレゼント!<PR>

「マッサージ店」や「整体院」などの、いわゆる「療術業」はこの数年、都市部を中心に成長著しい。そのため、税務署も調査ターゲットにしており、どういったポイントをチェックするのか気になるところだ。

マッサージビジネスは従来、個人営業や小規模企業による地域密着型の営業が大半を占めていたが、最近では、企業の多店舗展開が増え、全国展開する直営チェーンやフランチャイズ展開するマッサージチェーンも少なくない。
マッサージビジネスは、総務省統計局の分類で、「療術業」となる。

療術業の範囲(総務省統計局)

あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師及び柔道整復師がその業務を行う事業所及び温熱 療法,光熱療法,電気療法,刺激療法などの医 業類似行為を行う事業所をいう。これらの者が 出張のみによってその業務を行う場合も含む。

・あん摩マッサージ指圧師,はり師,きゅう師・ 柔道整復師の施術所 あん摩業 マッサージ業 指圧業 はり業 きゅう業 柔道整復業
・その他の療術業 カイロプラクティック療法業 視力回復センター 太陽光線療法業 温泉療法業 睡眠療法業 温熱療法業 リフレクソロジー(足裏マッサージ)

成長著しい業界だけに、税務調査のターゲットにもなりやすく、脱税や申告漏れなどで摘発されるケースも見受けられる。
税務調査は、税務職員が直接店舗などに来て、帳簿書類などを調べる、いわゆる「実地調査」と、税務署内で資料収集や分析などを行う「準備調査」がある。

準備調査で概ね調査ポイントを絞る

準備調査では、直近5年決算書や総勘定元帳、日計表、年末調整の書類一式、通帳、保険請求書控、保険者または保険請求団体からの決定通知書、自賠責請求書控、自賠責入金通知書、業者からの請求書、現金経費の領収書等を確認する。

また、療術業などの業種では、申告データとは別に、店舗の内観や外観も調べ、より詳しい情報を集めることが多い。たとえば内観調査では、客としてサービスを受け、その際の現金取り扱い状況、客単価、客の回転数などをチェックする。さらに従業員の態度や、なじみの客は多そうかなども確認する。最近は、ホームページを開設する店舗が多いため、ホームページでサービス内容や料金表、診療部屋数や診療ベットの数などもチェックする。

一方、外観調査では、特に客の多く入る時間帯を予想し、張り込みの刑事のように、実際の来客数を調べておく。

こうした事前準備を行い、実地調査を行うが、実地調査は、税務職員が納税者に調査通知を行ってから行う「予告調査」と、予告なしで行う「無予告現況調査」がある。

「マッサージ店」「整体院」などは、現金取扱業種であるため、税務調査に当たっては「必ず2人以上」で臨場する無予告現況調査が行われることが多い。なぜなら掛販売と異なり、売上の記録を復元できない可能性があるからだ。現場そのままの把握には無予告で行かない限り困難なことも多いのだ。

実地調査に当たっては、税務職員はまず、仕事内容について代表者にヒヤリングを行い、お金の流れなど把握する。そして、特定の科目で大きな増減があると、その増減理由を事業主に確認する。特に特定の経費が増加した場合は、その詳細について調べるほか、事業主は売上の過少計上、経費の過大計上があるかなどを確認する。

保険診療の適用があれば、保険診療の売上なのか、自費なのかを検討。保険診療報酬が多い場合、保険請求はいつ行い、入金はいつあるかなども重要な確認事項だ。調査官としては、税務上、施術した年度で売上を計上すべきものが、入金月で売上を計上している事業主も少なくないため、入金と売上計上時期を重点チェックする。個人事業なら12月決算になり、12月に施術した保険請求の入金は、翌年1月末になる。この場合は、12月分の保険請求額が12月の売上になる一方で、入金が翌年になるので、これが決算書上は売掛金として残る。調査官は、12月度の保険請求書控と、1月に来た保険請求団体の決定通知書、そして、1月の通帳を見て、12月施術分の売上が計上されているかをチェックする。もし入金ベースで売上計上していたら、12月施術分についての保険請求分の売上が計上漏れを指摘できる。これが、俗に言う“期ずれのチェック”だ。労力をあまりかけないで追徴課税ができるので、調査の際は必ず行われる。

日計表とカルテの付き合わせ

このほか、治療院などの調査でチェックされるのが、現金監査、公表帳簿(現金出納帳)残高と実際残高の比較、個人生活費使い込み、ネット取扱用商品の簿外仕入・簿外経費の支払いなど、現金売上げの処理と間口現金の管理についてだ。

治療院は、日々の現金売上について日計表に記入を行っているため、日計表には、患者名、現金受取額の明細が記載されている。調査官は当然にこの日計表が正しく作成されているか確認する。このとき、患者のカルテとの照合も行われる。調査官は、カルテに記載されている施術日の日計表と患者の名前・金額が一致しているかを確かめる。もし、日計表に記載がないと、それがどうして記載がなかったかを事業主に確認する。カルテの日付が間違っていたのか、それとも意図的に売上をごまかしていたのか、調査官は注意深く見ている。日計表への記載漏れが1件でもあれば、これは1年間だと相当の売上計上漏れがあると想定する。

予約簿があれば、調査官は予約簿の確認も行う。予約簿に記載された日にちの日計表を見て、予約した患者が記載されているかも確認する。ここで日計表に記載がないと、これはキャンセルなのか、それとも売上の計上漏れなのか調査する。

治療院の現金売上をごまかすケースとしては、事業主自ら経理を行う場合、何人かの患者からの売上について日計表への記載を意図的に行わず、着服してしまう場合がある。

保険適用外の施術売上に関しては、外部資料がないため除外するケースも多く、事業外の個人名義の預金通帳との確認が必須だ。通帳に不自然な点があれば、銀行の反面調査が行われる。この銀行の反面調査だが、調査官に見せた預金通帳の銀行だけでなく、店舗周辺及び事業主の自宅周辺の金融機関もチェックする。「税務調査は、税務署に提出された資料にないものを探し出すのが仕事」と国税OB税理士は言う。

経営者の自宅についても、怪しいと思えば調査を行う。プライベート空間なので、自宅調査を拒否することもできるが、調査官はかえって、「見られて都合の悪いものがあるのでは」と睨む。そうなると、自宅を確認する必要性を引き出すため、

「帳簿は仕事が終わってから自宅に帰って記帳しているか」

「簿書、証憑書類の保管場所等はどこか」

「家族従業員はどこで仕事をしているか」

「預金通帳はどこに保管しているか」

「家事関連費の按分はどうしているか」

――などさまざまな質問を行い、自宅を確認する端緒を掴む。その結果、十中八九「自宅を確認する理由」が調査官によって作られる。「見せない」と言われると見たくなるのが人情。調査官も同じだ。

このほか、現金残高が多い場合など、売上除外分の入金、架空仕入・架空人件費がないかについても検討される。このとき個人の預金通帳、定期預金証書、金地金、デパート商品券・ビール券等金券、貸金庫の鍵等の確認もされると思っていたほうがよい。

税務署の実地調査は通常、2~3日行われる。税務調査の対応では、顧問税理士任せという経営者も多いようだが、顧問税理士がどこまで調査の立会いに精通しているかによって結果は大きく違ってくる。まずは、税務署の調査が来る前に、チェックリストを利用して、税務調査リスクがどの程度あるのか、把握しておくと良いだろう。

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