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ニュージーランド公認会計士資格(CAANZ)取得(?)への道【3】:交際費について

こちらニュージーランドは夏まっ盛り。日差しは強烈ですが、出歩くにはいい季節となりました。
クリスマスシーズンの12月は、街の飲食店も賑わっていました。さて今回は交際費について。
交際費といっても日本の交際費に一番近い科目は Entertainment expenses(娯楽費用)かな?といったところ。交際と娯楽。どうやら同じ支出でもとらえ方が日本と違うようでニュージーランドのお国柄に触れるお話を少し。

ニュージーランドの税法もすべての飲食、レジャーなどにかかる支出(Entertainment expenses)を損金として認めておらず、ある特定の支出については50%までしか損金算入が認められていません。Entertainment(娯楽)と呼ばれるとおり、100%損金算入の判断基準は仕事中に楽しめるかどうか。仕事中に楽しめるなら100%損金算入OK、そうでないならば50%の制限が課されます。

飲食費にフォーカスすると、事業所外の飲食費は仕事外とみなされ損金算入は50%まで。基本的に事業所内の飲食費は100%損金算入できますが、上司の管理下におかれる場合やパーティーなどの社交目的のある場合は楽しめないという理由で50%の制限付きとなります。というわけでレストラン(事業所外)でのクリスマスパーティー費用は参加者が社員のみでも50%しか損金算入できません。ちなみに事業所内のモーニングティーは上司の管理下にあっても100%損金算入OKとのこと。イギリス文化圏らしいですね(軽食なので寛大に見られています)。

種類の豊富なワインとチーズ。贈答にも良さそうなのですが、ドリンクおよびフードの贈答は50%損金算入です(ドリンク・フード以外は100%OK)。

なお、ニュージーランド国内の出張中の飲食費は仕事中ということで100%損金が認められますが、そこにクライアントが同席している場合は50%まで。クライアントが居ると楽しめませんから。(例外的に海外出張中の飲食費についてはクライアントがいても100%損金算入が認められています。)

一部の飲食費以外にも、イベントチケット、スポーツ観覧席、余暇施設宿泊、レジャーボートレンタルなどにかかる支出に50%制限が課せられています。項目から娯楽の豊かさが伺えますね。おかげで、テストの問題が眩しすぎて頭に入ってきませんでした。以下は問題の一部抜粋。

「社内チーム育成のため、会社が週末にヨットをレンタルしてBanks Peninsulaを3日間クルージング。ヨットレンタル料$2200、船上で提供された飲食費$1600、損金算入額はいくら?」
(答えは、レンタル料、飲食料ともに50%)

プライベートの時間を大切にし、人生を楽しむKiwi(ニュージーランド人は自分たちをそう呼びます)。税法にもそれがしっかり反映されているようです。また、日本のように一人5千円以下、最大8百万円などの詳細な金額制限はなく、50%かどうかの判断がメイン。“総額を人数で割って金額を確認する”工程がないので処理時間は日本より短く、その分長い余暇時間を楽しんでいるのではと邪推します。

著者: 宇数賀けい

季節ワーカー(休業中)

大手監査法人に勤務するもワーキングホリデー(WH)制度の年齢制限が迫り退職。WHビザを持ってニュージーランドへ。滞在期間は1年。帰国後は季節労働を数こなし今はニュージーランドに戻って専門学生やっています。

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