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ニュージーランド公認会計士資格(CAANZ)取得(?)への道【4】:IRDナンバーについて

ニュージーランドで働くには欠かせないIRDナンバー。
詳しい取得方法はワーホリブログなどにお任せして、ここではIRDナンバーにひもづいたタックスリターン(確定申告)の仕組みをさらりとご紹介します。

ニュージーランドで就労しようとする際、まず必要になるのが9桁のIRDナンバー。日本にある言葉で説明するならば、税務署が発行する納税者特定ナンバーといったところでしょうか。雇用契約を結ぶ際、パートタイム、フルタイム関係なくIRDナンバーを雇用主に伝える必要があるのです。

このような手続きがあって、いざ確定申告の時。オンライン申告なのですが、個人の申告ページを開けますと所得金額、源泉徴収額が、雇用者ごとに集計されている状態で待ち構えていました。

IRD個人申告画面、数値は仮。NZのタックスイヤーは4月1日から翌年3月31日。

源泉徴収制度をとるニュージーランド。給与から所得税が控除されて支給されるのは日本と同様です。しかし、被雇用者のIRDナンバーに紐づけて徴収・集計されているため、納税者側が集計する必要がないのです。

日本は紙の源泉徴収表の発行がまだ一般的でしょうか。2017年前半に日本での複数の所得があるのですが、年末及び申告期間に日本にいないので頭を抱えています。季節労働者にはこたえますね。

銀行へのIRDナンバーの通知を失念していたのですが、ひょっとしたら利子所得も吸い取ってもらえたかもしれません。とはいえ、ネットバンキングで年間の利息+RWT(日本でいう源泉所得税)が一瞬で確認できるので全く苦にはなりません。これが日本の地方銀行となると、紙の通帳から年に数回、数円の利息のページを探すのにまず一苦労。源泉所得税額の記載がないとき(Net表記)には行き場のない殺意すらわいたものです。

ネットバンキング個人ページ。IRDナンバーを入力すると源泉税率が選べます。入力しない場合は最高税率の33%が適用されます。

源泉徴収票を集めて転記する時間、利子所得を集計する時間を合わせるとコーヒー1杯ゆっくり飲める時間ができそうですね。

冒頭にお伝えした通り、IRDナンバーは非常に重要なもの。IRDナンバーなしで働くこと、雇用することは違法です。稀にIRDナンバーなくてもOKと謳う雇用者もいるそうですが、法定賃金以下で雇っているとのこと。人件費がIRDナンバーを通してお役所に突き抜けなので、給与にイカサマすると即バレちゃうんですね。税務署からするともれなく収入を把握するシステムであるのと同時に、被雇用者を保護(雇用者を監視)しているようにも感じます。

将来的には日本のマイナンバーもIRDナンバーと同様にスピーディーな納税を担保してくれると信じていますが、いったいいつになるのでしょうか。一方、ニュージーランドで日本人がIRDナンバーを取得およびNZ銀行口座を開設する際に日本のマイナンバーの記載が求められています。番号保持者の利便性より国民の管理が前のめりになっている気がしますね。

著者: 宇数賀けい

季節ワーカー(休業中)

大手監査法人に勤務するもワーキングホリデー(WH)制度の年齢制限が迫り退職。WHビザを持ってニュージーランドへ。滞在期間は1年。帰国後は季節労働を数こなし今はニュージーランドに戻って専門学生やっています。

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