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女性記者のひとりごと vol.46 ノーベル賞

非課税所得は所得税法9条に限定列挙されているはずなのに、実際は他の法律でもたくさん規定されていて把握しづらいこと山のごとし。

今年は1名の日本人がノーベル賞を授賞した。
医学生理学賞を受賞したのは京都大学特別教授の本庶佑氏。
本庶氏は免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質を発見し、新しいがん免疫治療薬「オプジーボ」の開発につなげた功績が評価された。
同じ日本人として誇らしい限りだ。

ところでノーベル賞受賞者には、メダルだけでなく賞金も贈られる。
各分野ごとに900万スウェーデンクローナ。
日本円に換算すると約1億1500万円。
本庶氏は、共同受賞者である米テキサス大学教授のジェームズ・アリソン氏と分け合うことになるため、一人あたり約5750万円となる。

この賞金は非課税だ。
所得税法9条の「非課税所得」の条項には、
オリンピックのメダル獲得者に贈られる報奨金などと並んで
「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」と書かれている。
さすがノーベル賞。日本の所得税法にもピンポイントで載っているのね。

ちなみに同じ非課税所得でも所得税法以外の法律に規定されているものもある。
例えば庶民の夢「宝くじ」の当選金は「当せん金付証票法」(13条)、
サッカーくじ「toto」の払戻金は「スポーツ振興投票の実施等に関する法律」(18条)。
非課税所得は所得税法9条に限定列挙されているはずなのに、
実際は他の法律でもたくさん規定されていて把握しづらいこと山のごとし。
同じ非課税所得なんだから所得税法で対応すればいいのに…。

著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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