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女性記者のひとりごと vol.50 判決文

言葉は悪いが、判決文には当たり外れがある。「当たり」の事件は、ドライになりがちな裁判記事の分量もつい長編になる。

租税裁判の記事を書く機会が多いため、判決文を読む機会も多い。
記者になるまでは裁判の判決文など読む機会もなかったし、関心もなかった。
裁判、判決という単語自体に馴染みがないため、なんだかお堅くて恐いイメージ。
しかし記事を書くにあたり恐る恐る読んでみると、これがなかなか面白い。
まず、裁判官によって書き方が全然違う。
体裁などに決まったルールがあるわけではないそうで、
書き方も分量も実にさまざまだ。
似たような事件でも、分厚い判決文もあれば、薄〜いものもある。
専門用語ばかりで読みづらいもの。
難しい事件をこれでもかというほど分かりやすく丁寧に解説しているもの。
これまでの経緯や争点を整理して書いてくれている判決文は本当に助かる。
気になる判決理由を冒頭に書いてあるものもあれば、一番最後にもってきているものもある。
冒頭に結論(判決理由)、その後に具体的検討が続くタイプの判決文は、犯人が最初から分かっていて捕まるまでの過程を楽しむ米国ドラマ「刑事コロンボ」を観ているよう。
勿体ぶって?結論を最後にもってきている判決文も、「どうなるの?どうなるの?」とワクワクドキドキしながら読み進める。
書き手の裁判官の感情がふんだんに盛り込まれている叙情的な判決文もある。
保険税務をめぐるある有名な裁判の判決文がそうだった。
まるで小説を読んでいるように面白く、「サビ」の部分では涙がこぼれそうだった。
言葉は悪いが、判決文には当たり外れがある。
「当たり」の事件は、ドライになりがちな裁判記事の分量もつい長編になる。

著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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