一世を風靡した「相続税法24条節税」も今や昔。照会事例の内容に時代の流れを感じる。

一昨々年の話になるが、国税庁のホームページにある照会事例がアップされた。

タイトルは「暦年贈与サポートサービスを利用した場合の相続税法24条の該当性について」。

某信託銀行が、自社商品について「相続税法24条に該当しませんよね」と確認しているものだ。

相続税法24条は、定期金に関する権利の評価について定めたもの。

定期金給付契約にもとづいて定期的に金銭が支払われる場合、

その契約時に「定期金給付契約に関する権利」の贈与があったものとして課税対象になる。

一方、同じ相手に複数回に渡り金銭贈与する場合でも

それが「定期的に贈与する」という契約にもとづいたものでなければ

暦年課税となり、基礎控除の110万円以内であれば贈与税はかからない。

 

照会のあった商品は、暦年課税を利用した贈与手続きをサポートするものだ。

贈与契約書にもとづいて、贈与者の口座から受贈者の口座に、贈与金額を入金するサービスで

贈与者が、贈与の都度、贈与金額を決定し、贈与契約を締結する。

一定期間の間に複数回にわたり同額の贈与が行われる可能性もあるが

「都度、贈与契約するわけだから、同サービスの契約時点で相続税24条の定期金課税の対象になることはないでしょ?」

と国税庁に照会したというわけ。

これに対し国税庁は、「照会の事実関係を前提とする限り貴見の通りで差し支えない」と回答している。

 

相続税法24条といえば、少し前までは究極の生保節税を支える存在だった。

節税効果は最大8割引。

1億円の保険金が、年金受取りにすることで2千万円評価になる。

多くの資産家が同24条の適用を受けるためあの手この手で体裁を整えた。

平成22年度税制改正でシバリが入るまで、何度記事にしたことだろう。

それが今や「相続税法24条の適用はない」というお墨付きを得るために

国税庁に照会が寄せられている。

一世を風靡した「相続税法24条節税」も今や昔。

照会事例の内容に時代の流れを感じる。


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