国税OB税理士が監修。公認会計士・税理士・会計事務所・企業経理担当、税金・会計に関わる“会計人”がいま必要な情報をお届けします!

会計人ニュース

注目キーワード

勝手に製造・販売ができないお酒 用途により専門の免許が不可欠

国税庁がさきごろ発表した平成29年度(29年4月~30年3月)の品目別の酒類消費数量によると、ウイスキー消費量の1位は東京、2位・千葉、3位・大阪、4位・神奈川、5位・福岡の順だった。最近は、ハイボールブームもあって、ウイスキーなどの洋酒が人気だが、海外から酒類を輸入し、町の酒販店や料理飲食店に販売する場合はどうしたらよいのだろうか。

酒を自由に売買することはご法度だ。酒税法で決められており、勝手に酒類を製造したり、販売したりすることを禁止している。売買などには免許が必要で、それを管轄しているのが国税庁。飲食物なので、農林水産省と勘違いする人も少なくないが、酒は「酒税」が絡んでくることから国税庁が主管庁となる。
 酒の免許は、販売する相手により異なり、海外から酒を輸入して消費者や店営業者または菓子等製造業者に販売する場合には「一般酒類小売業免許」が必要となる。これが酒販店などの、いわゆる酒類販売業者に販売する場合には「輸入酒類卸売業免許」となり、飲料店営業者に販売するとともに、酒類販売業者にも酒類を販売したいのなら「輸入酒類の販売業免許」の取得が必要になる。
この酒の免許は、所轄税務署長が付与するもので、酒税法に基づき、販売場ごとに、その販売場の所在地の所轄税務署長から販売業免許を受ける必要がある。
 販売業免許を受けるためには、まず、税務署に販売業免許の申請書を提出。税務署では、申請書に基づいて申請者の法律の遵守状況や経営状況、販売設備の状況などを審査し、要件を満たしていれば販売業免許が付与される。
 「酒類販売業免許」は、販売形態により区分され、小売なら「酒類小売業免許」、卸売りなら「酒類卸売業免許」となる。
 さらに、酒類小売業免許においては、①店舗において酒類を販売することができる「一般小売業免許」や、②通信手段により酒類を販売することができる「通信酒類小売業免許」等に分けられる。
酒類卸売業免許においても、①すべての酒類を卸売することができる「全酒類卸売業免許」、②ビールを卸売することができる「ビール卸売業免許」、③輸出される酒類または輸入される酒類を卸売することができる「輸出入酒類卸売業免許」等に区分される。
 酒の免許は受けるためには、高いハードルをいくつもクリアしなければならないため、最終的には税務署の酒類指導官に相談することがベストだ。

著者: 宮口貴志

KaikeiZine編集長

税金の専門紙「納税通信」、税理士業界紙「税理士新聞」の元編集長。現在は一般社団法人租税調査研究会の事務局長であり、会計事務所ウオッチャー、TAXジャーナリストとして活動。㈱ZEIKENメディアプラス代表取締役社長。
■税と経営の顧問団租税調査研究会
https://zeimusoudan.biz/
■KaikeiZine
https://kaikeizine.jp/

ページ先頭へ