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女性記者のひとりごと vol.59 こども保険

すったもんだの挙句、10月に予定されている消費増税分を財源に充てるということで落ち着いた「こども保険」。社会保険料としてコッソリ天引きにしなかったのは、支持率を気にしてのことじゃないか。

少し前の話になるが、小泉進次郎クンの「こども保険」導入構想が話題になった。
幼児教育と保育の無償化が目的。
財源は社会保険料の上乗せだ。
厚生年金加入者から厚生年金保険料率0.2%(本人負担0.1%、事業主負担0.1%)、
国民年金加入者から月160円を上乗せして徴収するのだとか(当時情報)。
少子化問題が深刻化する中「社会全体で子育て支援をする」というのは理解できるし、賛同もするが、「こども保険」のやり方にはどうも小賢しさを感じてならなかった。
何で社会保険?何で天引き?高齢者は負担しないの?
「社会全体で子育て支援を」というなら、これまで通り税金で手当てするのが筋じゃないの?
…と当時は思ったものだ。
自民党内部でも賛否両論が渦巻き、すったもんだの挙句、10月に予定されている消費増税分を財源に充てるということで落ち着いた。
言いたいことはたくさんあるけど、まだ納得感はある。
内閣支持率が低迷する中で「増税」はなるべく避けたいという思いからの「こども保険」だったんだろうけど、
社会保険料としてコッソリ天引きで徴収するというやり方では制度の意義が薄れるばかりでなく、
国民の「騙され感」が強くて却って支持率に響いていたんじゃないか。

著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

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