国税OB税理士が監修。公認会計士・税理士・会計事務所・企業経理担当、税金・会計に関わる“会計人”がいま必要な情報をお届けします!

会計人ニュース

注目キーワード

女性記者のひとりごと vol.65 一般社団法人の節税

平成30年度税制改正に盛り込まれた一般社団法人を利用した相続税の節税封じ。これもまた「税制改正あるある」でイタチゴッコになるんじゃないの・・・?

「税制改正あるある」の一つにイタチゴッコがある。
平成30年度改正にもなかなか面白い改正があった。
一般社団法人を利用した相続税の節税封じだ。
出資持分がないため相続税の対象にならないことに目をつけたお金持ちが
一般社団法人を作ってそこに財産をせっせと移す…。
それなら、ということで国は、同族関係者が運営する一般社団法人に相続税をかけることにした。

具体的には、一般社団法人の役員に当たる「理事」が死亡した場合、
① 相続開始直前に同族役員(理事)数が総役員数の1/2超
② 相続開始前5年以内に同族役員数が1/2超である期間が3年以上である
…のいずれかに該当するときは、被相続人からの「遺産」に相続税をかけるというもの。
一般社団法人等の純資産額を、死亡時における同族理事(被相続人含む) の数で割って計算した金額を被相続人から遺贈により取得したものとみなす。
一般社団法人の擬人化するとは、よく考えたものだ。

でもこの節税封じ、息のかかった第三者を理事にすれば「総役員数の1/2超」の基準なんて簡単にクリアできちゃうような…
それに、「理事の人数」にこだわってるけど、親族を「理事」じゃなくて「監事」にすれば、実質的に運営をコントロールできてしまうような…

まあその辺は、巷のお金持ちたちはとっくに実践しているんだろうけどwww
そしたらまた来年以降で補足改正が行われるんだろう。
付け焼き刃の改正は結局イタチゴッコの始まりになる。
「次の一手」はどうするのかな。
いろんな意味で、今後の展開に注目したい。

著者: 川瀬かおり

記者/税金ライター

社会部を根城とする税金オタクの女性記者。財務省・国税庁を中心に取材活動を展開すること20余年。事件モノを得意とし、裁判所にも日参する。税金ネタをこよなく愛する一方で、税制の隙間や矛盾を見つけては叩きまくるサディスティックな一面も。趣味は夜討ち朝駆けとクラブ通い。

ページ先頭へ