飲食店の出店計画を作成する際に難しいのが、売上予測です。計画の段階で売上を完全に予測することはできませんが、その精度を調査によって高めることが可能です。今回は前回に引き続き「店舗コンセプトを磨き込むための調査のやり方」について紹介します。
計画の客観性を高める調査が重要!?
飲食店を開業するためには物件取得、内装工事、厨房機器など多額の初期費用がかかります。また、万が一、店舗の業績が悪く撤退をする場合にも多くの費用が発生します。お店の開業で失敗しないためにも、計画の段階でできるだけ精度を高めることが重要となります。
前回の【調査①】でも紹介しましたが、売上計画の精度を①商圏調査、➁店前交通量調査(【調査①】にて詳しく解説)③ベンチマーク店調査などの客観性を加えることで高めていくことが可能です。
特に飲食店は立地が売上に及ぼす影響が大きいため、出店エリアの調査が重要となります。出店予定エリアの商圏にターゲットとする客層がどのくらい存在するのか、更に競合となる飲食店はどのようなお店なのかを事前に調査しておく必要があります。その際に特に有効なのが①商圏調査と③ベンチマーク店調査です。
出店エリアの商圏やベンチマーク店を調査し、客層と競合店を把握しよう!
商圏調査では、出店予定エリアの夜間・昼間の年齢別の人口数や構成比、世帯年収比、最寄り駅の乗降客数などの客観的なデータを把握することができ、ターゲットとする客層がどのくらい存在するのかを確認できます。このような商圏調査レポートは有料のもののほか、無料で入手することができるものもあります。例えば、飲食店のサポート企業(ビール会社やリース会社など)に相談すると入手できることがありますし、インターネットで入手できる無料の商圏調査レポートでも最低限の情報であれば調べることができます。
ベンチマーク店調査ではご自身の店舗と同一業態のお店をベンチマーク店として調査します。ベンチマーク店の客層や注文内容、注文数をチェックすることは、実際のお客さんの動き方や予算感などを把握することができ、メニューの値付けなどに有効です。またベンチマーク店の開店直後のタイミングに2日間連続で行き、レシートまたは領収書番号の増減から1日の客数を推計したり、時間帯ごとの客数から1日の客数を推計することも可能です。立地が変われば客層も変わるため、出店予定のエリアで1件は必ずベンチマーク店の調査を行っておいたほうが良いでしょう。
飲食店開業の基本は店舗コンセプトを磨き込むための調査から!飲食店の開業で失敗しないためにも、商圏やベンチマーク店の調査を行うことが大切です。
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